特殊清掃Plus一覧
ゴミ屋敷は病気が原因?可能性のある病気と対処法を解説
カテゴリー:ゴミ屋敷
「ゴミ屋敷を片付けようとしても拒否される」
「ゴミ屋敷に住む家族の様子がおかしい」
ゴミ屋敷を作ってしまう人の原因として、心の病気や発達障害が考えられます。
単に片付けが苦手というレベルを超えている場合、病気の可能性を考えたほうが良いでしょう。
この記事では、ゴミ屋敷に関連する病気や発達障害、そしてその治療法について解説していきます。
ゴミ屋敷の原因を知って、適切な治療を行いましょう。
1.ゴミ屋敷にしてしまうのはある’’病気’’が原因かも
周囲の人にまで迷惑をかけるほどのゴミ屋敷になってしまう原因は、病気にあることも少なくありません。
ゴミ屋敷ではかなりの悪臭や害虫が発生しており、まともに住める状態では無いことが多々あります。
しかしそんな環境でもゴミを捨てない人の心には、病気などのトラブルがあると考えられるでしょう。
少し片付けが苦手なだけ、という理由で済まない状態なら、ゴミ屋敷化に繋がる可能性のある病気について知っておくことをおすすめします。
2.ゴミ屋敷に関わる病気
ゴミ屋敷ができてしまうのは、全て本人の責任とは言えません。
精神的な病などを抱えている場合、どうしても片付けが難しくなることは十分あるでしょう。
例えば、ゴミ屋敷の原因となる可能性のある病気は以下の通りです。
- うつ病
- 統合失調症
- 認知症
- 強迫性障害
- セルフネグレクト
- ためこみ症
ゴミ屋敷につながってしまいやすい理由をそれぞれ見ていきましょう。
病気1.うつ病
いつも物事をネガティブに捉えてしまい、生きる気力を失ってしまうのがうつ病の特徴です。
うつ病になると毎日家事をする気力を失い、毎日買ってきたコンビニ弁当などの容器をそのまま放置してしまうケースも少なくありません。
症状にもよりますが、うつ病の人はゴミに対する執着は高くないケースが多いです。
家族などが同居している場合、ゴミを代わりに捨てればゴミ屋敷化は防げる可能性があるでしょう。
しかし、一人暮らしの場合誰もゴミを片付けられず、空箱だらけのゴミ屋敷ができてしまうこともあるのです。
仕事で長い間ストレスを抱えている人、気分が極端に落ち込んで何もできない時間が多くなっている人は、うつ病の可能性があります。
精神科などで一度診断を受けるのがおすすめです。
病気2.統合失調症
極度のストレスや疲労から発症することのある統合失調症には、ゴミやものを溜め込むといった症状が現れることもあります。
統合失調症の症状は人によって大きく異なり、全員がゴミ屋敷を作るとは言えません。
しかし、幻聴や幻覚、無気力、極端な思考などから、ゴミ屋敷を作ってしまう人もいます。
統合失調症の人がゴミ屋敷を作る理由は一人ひとり異なるため、周りの人からは理解できない場合が多いです。
そのため適切な治療がなければゴミを溜め込み続けてしまい、一人では到底片付けられないレベルのゴミ屋敷になることもあります。
統合失調症は中度・重度の場合、周りからの支援が無ければ生活が困難なケースも少なくありません。
そのため、ゴミ屋敷を作ってしまうのは、周りからのサポートを受けにくい軽度の症状の人が多くなります。
訳の分からない理由でゴミに執着している、昔と比べ極端な思考ばかりするようになったなどの症状があれば、早めに医療機関を受診してもらいましょう。
病気3.認知症
認知症は、脳の中の神経細胞に異常がでてしまう理解する力、物事を判断する力が大きく落ちてしまう病気です。
はっきりとした原因は不明ですが、高齢者に多い病気となっています。
そのため、ゴミ屋敷を作っているのが高齢者の場合、認知症が原因となっている可能性について考えた方が良いでしょう。
認知症の症状は様々ですが、認知能力、記憶力の低下によりゴミかどうかの判断がつかなくなったり、ゴミ出しの日を忘れるなどしてゴミ屋敷化するケースもあります。
さらに、症状によっては家の汚れに気づかない人、ゴミに執着する人もいるので片付けも難航しやすいです。
中度、重度の認知症の場合、周りの人からの介護が必要なのでゴミ屋敷の問題にも気づいてもらうことが可能です。
そのため、周りの人に気づかれにくい軽度の認知症の人のほうが、ゴミ屋敷を作りやすくなります。
認知症かも、と思える症状が現れたら、早めの対処が必要です。
認知症の具体的な症状は以下の通りです。
参考にしてみてください。
- 不眠
- 徘徊
- 時間や場所を完全に忘れる
- 記憶の一部を完全に忘れる
病気4.強迫性障害
強迫性障害とは、自分の意志に反して特定のイメージや行動を繰り返してしまう病気のことです。
特定のイメージや行動については個人差がありますが、以下のような症状が現れることが多くあります。
これらがきっかけとなり、自分では片付けたいと思っているのにゴミを集めてしまうという症状もあり、ゴミ屋敷につながるのです。
- 家の鍵をかけたか何度も確認してしまう
- 自分の手を繰り返し洗ってしまう
- ものの配置にこだわりすぎる
- 自分の決めた手順以外で家事をしない
強迫性障害の人の症状は、心配性といった言葉では表すことができないほど極端なものになります。
最初は軽度な症状であっても気づかぬうちに悪化することも多い病気なので、おかしいなと思ったら早めの対処が必要です。
病気5.セルフネグレクト
セルフネグレクトとは、自分のことや周りのことに関して興味がなくなってしまい、全てがどうでも良くなるという心の状態です。
どうでも良くなることで、身辺整理や掃除などに手が付かずにゴミ屋敷になることがあります。
具体的には、食事を取ったり、お風呂に入ったりするのはもちろん、片付けをすることもできなくなるという可能性があるなどです。
セルフネグレクトは単なるだらしなさと異なり、極端な気力の低下が現れます。
大切な人を失った、失恋をした、など大きなショックが原因でセルフネグレクト担ってしまう人は、高齢者を中心に多いのです。
セルフネグレクトの状態が続くと、食事を取らなくなり孤独死に至ってしまう可能性もあるため非常に危険な状態と言えるでしょう。
ゴミ屋敷を作っているだけでなく、生活もまともにできていない場合は早い対処が必要です。
病気6.ためこみ症
ためこみ症は、ホーディングとも言われ大量の物を家に集めておかないと気が済まなくなる症状を指します。
ためこみ症は、現在独立した一つの精神疾患として扱われていますが、強迫性障害の一つだとする専門家も少なくありません。
このためこみ症になると、ものを捨てることを極端に嫌がり、どれだけ不要なものでも集め続けてしまいます。
また、ためこみ症の人はものへの執着が大きいので、ものを捨てられることや治療を嫌がるケースも多いです。
以上が、ゴミ屋敷の原因となりやすい病気でした。
病気の内容にもよりますが、年齢や環境が変わっていくことでこうした病気になり、今までの性格が変わる人は少なくありません。
病気が原因で片付けができないのは本人の責任とは言えないので、こんなにゴミを置いておかしいんじゃない、と本人を責めないようにしましょう。
次は、ゴミ屋敷の原因となる可能性もある発達障害について解説していきます。
今に限らず、昔から片付けが極端に苦手だった人が周りにいる人は、ぜひチェックしてください。
3.発達障害が原因でゴミ屋敷になることも
ここまで、ゴミ屋敷になりやすい病気についてお話してきました。
ですが、中には精神的な病だけではなく、以下のような発達障害の症状が関わっていることもあります。
- ADHD
- 自閉スペクトラム症
ここからはそれぞれの症状とゴミ屋敷との関係について解説していくので、ぜひチェックしてください。
(1)ADHD
ADHDは、多動性、衝動性、不注意などの症状を伴う発達障害の1つです。
生まれ持ったADHDの傾向は、個人の特徴の一つとも言えます。
症状は様々ですが、「不注意」に該当する「時間管理ができない」「家事などを順序立ててできない」などの症状がゴミ屋敷につながることもあります。
他にも以下のような症状があると、日常に支障が出てしまいかねません。
- 忘れ物が多い
- 時間管理ができない
- ずっとそわそわしてしまう
- 作業を順序立てて行うことができない
- 思ったことをすぐ口にしてしまう
ADHDの方は、人口のうち3〜7%と言われており、少なくはない障害です。
ADHDかどうかの検査は精神科で行うことができるので、他にも思い当たる症状があれば医療機関を受診しましょう。
(2)自閉スペクトラム症
自閉スペクトラム症とは、アスペルガー症候群、自閉症などを含む発達障害です。
代表的な症状としては「対人関係が非常に苦手」「強いこだわりがある」などですが、興奮やパニック、不眠症などを伴うこともあります。
自閉スペクトラム症は、直接ゴミ屋敷の原因になる訳ではありません。
しかし、生き辛さから鬱などを発症する危険も高く、一気に無気力になり片付けができなくなることも多いです。
また、強いこだわりという症状がものやゴミの極端な収集に行ってしまうと、ゴミ屋敷化する可能性もあるでしょう。
自閉スペクトラム症は個人の特性なので完治の方法はありません。
しかしその人の特性を周りの人が理解して、うつなどの二次的な問題を予防することが大切です。
以上が、ゴミ屋敷に関連する発達障害でした。
ここまで、ゴミ屋敷を作りだしてしまう可能性のある病気について解説してきました。
関連する病気や発達障害を知る中で、病気をどうやって治療するのか気になっている人は少なくないはずです。
そこで次は、ゴミ屋敷の原因となる病気を治す方法、家族としてできることなどを解説していきます。
4.ゴミ屋敷に関する病気を治療するには
ゴミ屋敷に何か病気が関連してそうだと感じている場合、まずは医療機関を受診することが大切です。
精神疾患の中には、悪化すると命に関わるものも少なくありません。
必ず精神科、心療内科の先生の話を聞いてからどのように対処すれば良いか考えていくことが大切です。
ちなみに、多くの精神科、心療内科では病院に来るのが難しい人向けに、家族が代理で受診することができるようになっています。
もし病気だとわかった場合は、医師の指導のもとカウンセリングや薬物療法、認知行動療法などで病気を治療していきましょう。
発達障害の場合、生まれ持った特性なので完全に治療するのは難しいです。
しかしある程度ゴミ屋敷につながる症状を抑えることは、治療によりできる可能性があります。
【参考】ゴミ屋敷を起こす病気の治療に関して自分でできること
ゴミ屋敷化した家に住む家族の生活をなるべく見守ることで、状況が改善することも少なくありません。
家族が病気の場合はなるべく家を訪問して話すことで、「周りの人はあなたを見守っている」という気持ちを伝えることが可能です。
もちろん接し方については専門の医師のアドバイスが必要ですが、孤独死などを防ぐためにもなるべく関わりを持ちましょう。
また、家族がゴミ屋敷清掃に前向きになってくれたら、専門の清掃業者に依頼してゴミ屋敷を片付けることもできます。
自分で掃除をするのは大変なので、早めに清掃業者について調べておきましょう。
5.ゴミ屋敷での生活は体の病気にもつながる
精神的な病や発達障害が原因でゴミ屋敷が生まれてしまうこと以外に、ゴミ屋敷に住むことで起こってしまう身体上の病気もあります。
例えば、不衛生な空間で長年暮らした結果、肺の病気や皮膚の病気にかかる可能性は少なくありません。
また、害虫が発生していると、食中毒や腸チフスになる可能性があり状況が悪ければ死に至る可能性もあります。
さらに、ゴミが散乱して足の踏み場のない状況では転倒事故も多くなるため、高齢者にとっては特に危険です。
病気や発達障害に原因があれば治療を早く進めつつ、せめて通り道だけでもゴミを片付けて危険な要素は減らしましょう。
6.ゴミ屋敷の片付けをすすめるなら業者に相談を
ゴミ屋敷の片付けを行うなら、専門の業者に依頼するのが良いでしょう。
病気が快方に向かったとしても、一度汚れてしまった部屋を元通りにするのは非常に難しいことです。
また、ゴミ屋敷を長期間放置すると身体面にも悪影響が出てしまうので、なるべく早く業者に依頼をして片付けをしましょう。
ゴミの処分と部屋の清掃をまとめてお願いできる業者が、ブルークリーンです。
関東圏を中心にコース別でゴミ屋敷の清掃を行っており、有資格者による部屋全体の徹底した片付け・清掃も可能です。
また、料金は大まかにコース別で分かれているため、見積もりがわかりやすく、料金面でも安心して相談できます。
病気が快方に向かった後、具体的にどうやってゴミ屋敷を片付けようかお悩みの人は、ぜひブルークリーンにご依頼ください。
まとめ
ゴミ屋敷ができてしまうことには、住んでいる人の病気が影響しているケースが多いです。
特に一人暮らしの場合、家族のサポートが受けられずゴミ屋敷がどんどん悪化していく可能性もあります。
そのため、異変を感じたらまずは医療機関など専門の窓口に相談して病気への対処法を聞いてみましょう。
そして本人がゴミ屋敷を片付ることに前向きな気持ちになったら、専門業者に頼み家を掃除してもらうことが大切です。