ためこみ症が片付けられない原因?症状と治療方法・相談先を丁寧に解説

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「家族がゴミを捨ててくれない」

「どう説得しても片付けに応じてくれない」

片付けを拒否され、どうやって汚部屋やゴミ屋敷を整理すれば良いか悩んでいる人は少なくないでしょう。

ものを溜め込んでしまい、手放すことが苦痛な人は「ためこみ症」になっているかもしれません。

ためこみ症は精神疾患のひとつで、適切なアプローチをしないと改善が難しい症状です

汚部屋やゴミ屋敷に住む人がどうやって説得してもゴミを手放さない…。

この記事では、ためこみ症の症状やリスク、治療法例について解説していきます。

ためこみ症について理解し、その人に適した方法で清潔な部屋を取り戻すきっかけにしてみてください。

当記事はゴミ屋敷の人が必ずためこみ症と断定するものではありません。

鈴木亮太

ブルークリーン株式会社

カスタマーサービス部所属

YouTubeの「特殊清掃チャンネル」に出演し、特殊清掃や片付けに役立つ情報を発信。 現場に関わる人の気持ちを大切にして、作業後からは依頼者様の人生を少しでも明るく過ごして頂けるように努めている。

1.生活に支障をきたす「ためこみ症」とは

生活に支障をきたす「ためこみ症」とは

ためこみ症とは、ホーディング障害とも呼ばれ、大量の物を収集してしまう精神疾患の1つです。(注1)

誤解されやすい点ですが、ためこみ症の人は自分の趣味のものだけを集める収集家とは異なります。

収集家(コレクター)は特定のものだけを集めますが、ためこみ症の人はどんなものも集めてしまいます。

そして、所有物を捨てることや手放すことが困難となり、ゴミ屋敷の原因となってしまうのです。

程度には個人差がありますが、2014年3月時点で人口の約2~6%がためこみ症だと推定されています。(注2)

ためこみ症の多くは青年期に始まり、適切な治療がなければ収集が止まらず、結果として居住空間に生活できないほどの物品が溜まりゴミ屋敷化すると考えられるわけです。

2.ためこみ症の人の具体的な症状

ためこみ症とは、以下のような症状が例として見られています。

ためこみ症の人の具体的な症状

ためこみ症は性格の問題ではなく、治療が必要な精神疾患の1つです。

それぞれの症状を詳しく確認しましょう。

症状1.ものを捨てることが大きな苦痛になる

ためこみ症の人は、ものを捨てるのが非常に苦痛だと感じるとされています。(注3)

例えば、集めたものは不要なものと本人が認識しておらず、大切なものなので捨てられないという拒否が見られるケースがあります。(注4)

ためこみ症の人はどれだけ価値が無いと思えるものであっても、ものを取っておかなければいけない、という意識にとらわれています。

ためこみ症の人と話す時は、「ものを捨てるのが辛いんだ」ということを理解しておきましょう。

症状2.ものへの執着心を制御できない

ためこみ症の人は、実際のものの価値に関わらず、収集物に強い執着心を持っています。(注4)

執着する対象は不規則であり、弁当の空き箱や使い古した服、汚れたコップなどに執着するなど、他の人から「それはゴミだよ」と指摘されるものも含まれるでしょう。

ためこみ症の人がゴミだと思われるものを集めてしまう理由は、価値のあるものを保存しておくことではなく、ものを溜めておくことを目的だと考えられているためです。

症状3.家がもので溢れている

ためこみ症と診断される人の大きな特徴に、集めたものが散乱し生活に支障が出ていることが挙げられます。

軽度のためこみ症であれば、家のスペースが狭まることもなく通常の生活が可能です。

しかし症状が重くなると、ものをかなり多く溜め込むためにキッチンやトイレなどの生活空間が使えなくなるレベルまで蓄積します。(注2)

症状4.無価値だったり不要な物を大量に集める

ためこみ症の人は、一般的に価値が無いとされるものを大量にためこみます。

何故なら、自分がためたものに対して「これはまだ使える」「いつか使えるかもしれない」と価値を感じたり、強い愛着を持っていたりするからです。

例えば、古新聞や古雑誌、家に届いたチラシや郵便物などがためこみの対象に挙げられます。

ためこみ症の人の多くは、ためたものによって散らかった部屋が生活空間としての使用が難しいか、不可能になることが多いです。

テーブルや床、ベッドの上などにも物を積んでいくことがよくあります。

こうした物のためこみによって、食事や睡眠などの生活行為が阻害され、健康被害が発生するのです。

次は、ここまでご紹介したためこみ症を放置するリスクについて解説していきます。

3.ためこみ症を放置するリスクとは?

ためこみ症を放置するリスクとは?

ためこみ症の症状から考えると、部屋が到底片付けられない状態になることは容易に推測できます。

そのため、ためこみ症には以下のようなリスクが考えられます。

ためこみ症を放置するリスク

  1. ゴミ屋敷になる恐れがある
  2. 生活が困難になる恐れがある
  3. 周囲から孤立してしまう

リスクを1つずつ確認していきましょう。

リスク1.ゴミ屋敷になる恐れがある

ためこみ症が続けば、家にあるものは増え続け、最終的にはゴミ屋敷と化してしまいます。

ゴミ屋敷になると、悪臭やネズミ・昆虫などの発生により、近隣の住民に被害が及ぶ可能性も。

しかし、ためこみ症の方はものを捨てることができないため、ゴミ屋敷化が進むという悪循環が想定できるわけです。(注3)

無秩序に収集し、ためこみ続けることで生活空間はもので溢れ、一般的なゴミ屋敷と呼ばれる状態になってしまいます。

リスク2.生活が困難になる恐れがある

ためこみ症により家がゴミ屋敷になると、生活スペースをものが埋め尽くしてしまうため、生活が困難になる可能性があります。(注2)

家の中を移動するにも必ずゴミを踏まなければいけなくなり、キッチンやリビングもまともに使うことができません。

また、家の中にゴミが大量にあると、少しの火気でも大規模な火災が起きる可能性も

生活域をゴミが埋め尽くしてしまうことは、生活を営むうえでも大きなリスクとなります。

リスク3.周囲から孤立してしまう

周囲から孤立してしまう状態になるのもリスクの1つです。

ゴミ屋敷は、悪臭や害虫などで周辺の人に悪影響を及ぼします。(注5)

また、蓄積されたものによって部屋の掃除ができずに、とても来客を呼べる状態ではありません。

その結果、友人や家族を招きにくく、孤立しやすい状況となりやすいです。

そしてためこみ症が悪化すれば、家はさらに荒れてしまい誰も家に来ることができなくなります。

ここまでご紹介した3つのリスクがありますが、治療はできるのでしょうか。

次の項目で見ていきましょう。

4.ためこみ症を治療するには?

ためこみ症を治療するには?

ためこみ症を治療するには、専門の医師による適切な治療が必要です。

しかし、疾患としてはまだまだ未知数であり、必ず治るという治療法は確率されていません

しかし、以下のような試みは行われています。

ためこみ症の治療方法の例

  1. 特定の抗うつ薬
  2. 認知行動療法

参考として見ていきましょう。

例1.特定の抗うつ薬

ためこみ症に対しては、抗うつ薬が役立つことがあるとされています。(注3)

具体的な薬の内容は、症状に合わせて医師が判断してくれるはずです。

また、薬の量や飲み方に関しても、医師の判断を仰ぎましょう。

例として、うつ病の診断を受けた方が処方される抗うつ薬は、10日から2周間前後で効果が見えてくるとされています。(注6)

例2.認知行動療法

ためこみ症には、認知行動療法が選ばれるケースもあります。(注3)

認知行動療法とは、うつ病を含む心の病に対して、有効性が医学研究によって立証された心理療法のこと。(注7)

認知行動療法は、医師が症状に合わせ、個別に治療方法を考えていくのが一般的です。

では、治療法が確立していないためこみ症は、どこへ相談したら良いのかも一緒に見ておきましょう。

5.ためこみ症の改善は専門の医療機関への相談も視野に入れよう

ためこみ症について相談できる場所

ためこみ症の相談は、精神科または診療内科で可能です。

ためこみ症の症状や、部屋の状況は一人ひとり違います。

現状を医師にしっかりと話し、症状にあった治療方法を一緒に探していくことが必要です。

診察は、ためこみ症の疑いがある本人が行くのがよいでしょう。

しかし、本人が精神科に行くのが難しい場合、家族が受診することも可能です。

ためこみ症は自力で治療するのが難しいため、家族のサポートが必要になります。

汚部屋、ゴミ屋敷に住む家族の様子に思い当たる点が多い場合は、相談に行ってください。

6.ためこみ症以外のゴミが片付けられない原因

ゴミ屋敷にしてしまうのはある’’病気’’が原因かも

あなたの家族や知人がゴミを片付けられないのは、ためこみ症以外の病気が原因かもしれません。

例えば、うつ病や統合失調症のような心のトラブルも、ゴミを溜め込んでしまうきっかけとなる可能性があります

症状を正しく認識することは、問題を解決するために重要なアプローチです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

『ゴミ屋敷は病気が原因?可能性のある病気と対処法を解説』

7.部屋の片付けが困難なときにはブルークリーンへ相談

ブルーグリーン

ためこみ症によって出来た汚部屋の片付けに悩む関東圏の方は、ぜひ私たちブルークリーンにご相談ください。

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まとめ

ためこみ症は、不要なものにまで執着し、ものを捨てることに大きな苦痛を感じてしまいます。

精神科、心療内科で医師へ相談しましょう。

そして、治療によりものへの執着が軽くなった後は、部屋の片付けをして健康的な生活を送れるようにすることが大切です。

ぜひ、この記事を参考にためこみ症について考えてみてはいかがでしょうか。

出典元:
注1)人はなぜモノを溜め込むのか:ホーディング傾向尺度の作成とアニミズムとの関連性の検討
注2)ためこみ症|MSDマニュアルプロフェッショナル版
注3)ためこみ症|MDマニュアル家庭版
注4)荒廃した住居の住人に対する精神保健福祉的介入のあり方
注5)自治体による「ごみ屋敷」対策-福祉と法務からのアプローチ-|公益財団法人 日本都市センター
注6)うつ病ネット|産業医科大学名誉教授 中村純
注7)認知行動療法|e-ヘルスネット