ゴミ屋敷の退去費用はどれくらい?原状回復費用を借主が負担すべきケースも解説

カテゴリー:
ゴミ屋敷の退去費用の内訳と相場、借主負担になるケースを解説する記事のアイキャッチ。

引っ越しや退去が決まったものの、部屋がゴミ屋敷状態で「退去費用はいくらかかるだろう」と不安になっていませんか。

ゴミ屋敷の退去時には、ゴミの撤去費用だけでなく、清掃費用や修繕費用まで請求されることがあります。場合によっては、借主が原状回復費用を負担しなければならないケースもあるため、事前に全体像を知っておくことが大切です。

この記事では、ゴミ屋敷の退去費用の内訳や相場、借主負担になるケース、費用をできるだけ抑えるポイントまでわかりやすく解説します。退去前に費用の目安を知っておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
  • ゴミ屋敷の退去費用の内訳と相場
  • ゴミ屋敷の退去費用を誰が負担するのか
  • ゴミ屋敷の退去費用をできるだけ安く抑えるポイント

ゴミ屋敷の退去費用の内訳

住宅内の廊下にゴミが堆積している様子

ゴミ屋敷の退去費用は、ゴミの撤去だけで決まるわけではありません。実際には、室内の清掃や悪臭・害虫への対応、壁や床、設備の修繕など、いくつかの費用が重なって総額が決まります。

どこにお金がかかるのかを把握しておくと、退去前に何を優先して対処すべきかも見えやすくなります。ここでは、主な内訳を順番に見ていきましょう。

ゴミの撤去・処分費用

ゴミ屋敷の退去費用で、まず大きな割合を占めるのがゴミの撤去・処分費用です。これは、仕分け・袋詰め・搬出・運搬・処分までを含めた費用になります。

必要品と不用品の仕分けがある場合や、大型家具の解体が必要な場合、通路がふさがっていて運び出しに手間がかかる場合は、費用が上がりやすいです。

さらに、食品や液体入りのゴミ、汚れた衣類、害虫が発生した廃棄物などが混ざっていると、通常の片付けでは済まず、追加対応が必要になることもあります。

部屋の通常クリーニング費用

ゴミを運び出したあとに発生しやすいのが、部屋の通常クリーニング費用です。見た目は片付いていても、床のベタつき、キッチンの油汚れ、水回りのぬめり、窓まわりのホコリなどが残っていると、そのままでは退去できません。

通常クリーニングでは、こうした生活汚れを落とします。床の拭き上げや、キッチン・浴室・トイレの清掃などが主な内容です。

ただし、カビや悪臭が広がっている場合は、通常クリーニングでは対応しきれないこともあります。その場合は、特殊清掃や修繕の費用が別にかかる可能性が高いです。

部屋の特殊清掃費用

特殊清掃費用とは、通常のクリーニングでは対応が難しい状態の部屋を原状回復するためにかかる費用です。ゴミ屋敷の退去では、悪臭や害虫が発生している場合に必要となることがあります。

通常のクリーニングが床や水回りの生活汚れを落とす作業であるのに対し、特殊清掃では臭いの原因除去・汚染箇所の洗浄・除菌・害虫駆除まで対応します。生ごみの腐敗や液体の染み込みがある部屋では、表面の汚れを片付けるだけでは不十分なケースも少なくありません。

こうした事情から、臭いや衛生上の問題が深刻な部屋ほど、通常のハウスクリーニングとは別に特殊清掃費用が発生しやすくなります。

【関連記事】特殊清掃とは?作業内容・費用・依頼すべきケースまでわかりやすく解説

修繕費用

退去費用の中でも高額になりやすいのが、壁紙や床、設備などの修繕費用です。ゴミ屋敷では、ゴミの放置による床の変色やへこみ・シミ・カビ・臭い移りなどが起こりやすく、清掃だけでは元に戻らないことがあります。

国土交通省のガイドラインでは、借主が負担するのは、通常の使い方では生じない傷みや汚れを元に戻すための費用とされています。つまり、借主の使い方や放置によって傷みが広がった部分は、自己負担になりやすいということです。

ゴミ屋敷の退去では、こうした負担の線引きを踏まえて見積もりを確認することが大切です。「どの部分を修繕するのか」「なぜ借主負担なのか」を分けて見ておくと判断しやすくなります。

ゴミ屋敷の退去費用相場

生活ごみや雑貨が居室内に散らかった様子

ゴミ屋敷の退去費用は、「ゴミの片付け費用」と「原状回復費用(清掃・特殊清掃・修繕など)」に分けて考えるとわかりやすいです。

ゴミの量が多い場合は片付け費用が上がりやすく、床や壁、水回りに傷みがある場合はさらに原状回復費用もかかります。

以下では、当社ブルークリーンでゴミ屋敷の片付けや原状回復を行う場合の費用を見てみましょう。

【ゴミの片付け費用(ゴミの量別)】

間取り 汚れ具合 費用合計の目安
1R / 1K 仕分け不要で、すぐに撤去が可能 3万円〜15万円
足元が見えないほど汚れている 6万円〜20万円
腰高までゴミで埋まっている 10万円〜25万円
1DK / 1LDK 仕分け不要で、すぐに撤去が可能 10万円〜30万円
足元が見えないほど汚れている 20万円〜55万円
腰高までゴミで埋まっている 40万円〜90万円
2DK / 2LDK 仕分け不要で、すぐに撤去が可能 20万円〜60万円
足元が見えないほど汚れている 40万円〜120万円
腰高までゴミで埋まっている 80万円〜200万円
3LDK以上 仕分け不要で、すぐに撤去が可能 40万円〜120万円
足元が見えないほど汚れている 80万円〜250万円
腰高までゴミで埋まっている 150万円〜450万円

【原状回復費用(清掃・特殊清掃・修繕など)】

作業内容 作業概要 料金目安
ディープクリーニング 臭気原因物質の除去・清掃 1万8,000円~5万5,000円
ケミカル処理 室内表面の除菌・薬剤処理 5,000円~3万8,500円
業務用オゾン脱臭 強い臭いを分解する消臭作業 3万5,000円~18万9,000円
コーティング施工 臭い戻りを防ぐ処理 12万1,000円~19万8,800円
各種撤去作業 汚染された建材などの撤去 6万8,000円~9万円
原状回復工事 壁紙・床材などの修繕 要見積り
微生物・臭気調査 臭気分析・調査レポート 要見積り

このように、基本的な片付けとディープクリーニングやオゾン脱臭などの特殊清掃では、それぞれ別の費用がかかることを覚えておきましょう。

なお、上記の費用はあくまでも目安であり、実際の費用総額は現場の状況によっても異なりますので、まずは現地調査による見積もりをご依頼ください。

【関連記事】家や部屋の片付けを業者に頼む際の料金相場は?依頼すべきケースや実際の事例を紹介

借主がゴミ屋敷の退去費用を負担する必要はある?

通常使用を超える場合の借主が負担するケースについて解説するバナー

結論からいうと、ゴミ屋敷だからといって、退去費用のすべてを借主が負担するわけではありません

国土交通省のガイドラインでは、借主が負担するのは、不適切な使い方で生じた傷みや汚れを元に戻すための費用とされています。一方で、年数の経過や通常の生活で生じる劣化は、基本的に貸主負担です。

そのため、ゴミ屋敷の退去でも、放置や掃除不足で悪化した部分かどうかが負担の分かれ目になります。

ここからは、大家負担になりやすいケースと、借主負担になりやすいケースを見ていきましょう。

ゴミ屋敷の退去費用(原状回復費用)が大家負担となるケース

大家負担になりやすいのは、普通に暮らしていて自然に生じた傷みや汚れです。

たとえば、日焼けによる壁紙の色あせ、家具を置いていたことによる床のへこみ、設備の古さによる劣化などがこれにあたります。

こうした傷みは、借主が特別なことをしたわけでなくても、生活していればある程度は避けられません。

賃貸住宅は、人が住むことで少しずつ古くなっていくものです。そのため、こうした通常の使用による劣化まで借主が負担するわけではない、というのが基本的な考え方です。

退去時に修繕費を請求されたときは、まず「普通に生活していて付いた傷みではないか」を確認しましょう。

賃貸借契約書に借主負担の記載があっても、負担する範囲がはっきりしていない場合は、そのまま全額を支払うとは限りません。

ゴミ屋敷の退去費用(原状回復費用)が借主負担となるケース

借主負担になりやすいのは、ゴミの放置や掃除不足によって、部屋の状態を悪化させた場合です。

たとえば、生ごみを放置して悪臭や害虫が発生した場合や、飲みこぼしや汚物をそのままにして床材が傷んだ場合、水漏れや結露に気づきながら手入れをせずカビを広げた場合などは、借主負担になりやすいです。

また、タバコのヤニやペットによる傷、落書き、引っ越し作業中に付いた傷なども、通常の使用による傷みとはみなされにくいでしょう。

ゴミ屋敷の退去費用が高額になりやすいケース

押入れに埃にまみれたゴミが詰め込まれている様子

ゴミ屋敷の退去費用は、ゴミの量だけでなく、部屋の傷みや汚れがどこまで広がっているかでも大きく変わります。特に、次のようなケースでは費用が高額になりやすいです。

  • 生ごみや液体入りのゴミが多く、悪臭や害虫が発生している
  • 足元が見えない、または腰高までゴミが積み上がっている
  • 床や壁にシミ、カビ、腐食、破損が広がっている
  • 家具や家電が多く、搬出や解体に手間がかかる
  • 退去日が迫っていて、短期間で一気に作業する必要がある

費用が高くなりやすいのは、片付けの作業量が増えるだけでなく、通常の清掃では済まず、特殊清掃や修繕まで必要になることがあるためです。

また、退去日が近いと時間に余裕がなくなり、本来自分で処分できたゴミまで業者へ任せることになったり、短期間で作業を進める必要が出たりして、費用が上がりやすくなります。

ゴミ屋敷の退去費用をできるだけ安く抑えるポイント

業者費用を安く抑えるポイントを明示したバナー

退去費用は、工夫次第で抑えられることがあります。特に、ゴミの量を減らしたり、汚れや傷みの広がりを防いだりできれば、見積もりが高くなりにくいです。

ここでは、退去前に実践しやすいポイントを3つ紹介します。

可能な範囲でゴミの処分を行う

退去費用を抑えるためにまず意識したいのは、自分で捨てられるゴミを少しでも片付けておくことです。ゴミの量や仕分けの手間が減ると、そのぶん業者費用も抑えやすくなります

とはいえ、無理にすべてを自分で片付ける必要はありません。空のペットボトルや紙類、明らかな可燃ごみ、賞味期限切れの食品など、すぐ捨てやすいものから減らしていくだけでも十分です。ゴミ袋の数が減るだけでも、仕分けや搬出の負担は軽くなります。

ただし、生ごみが腐敗している、害虫が発生している、液体が漏れているといった場合は無理をしないほうが安全です。

このような状態は特殊清掃が必要になることもあるため、対応が難しい部分は業者へ任せたほうがよいでしょう。自分でできる範囲だけ進めることが、費用と負担の両方を抑えるコツです。

自力で簡易清掃を行う

ゴミをある程度片付けたら、次は自分でできる範囲の掃除をしておきましょう。床のホコリを取る、水回りの表面汚れを落とす、窓を開けて空気を入れ替えるといった簡単な対応でも、退去費用を抑えやすくなります。

ここで大切なのは、完璧にきれいにすることではありません。今以上に汚れや臭いを悪化させないよう、軽い汚れのうちに手を入れておくことがポイントです。

カビが広がっている、臭いが強い、床がベタついている、害虫が発生しているといった場合は、無理に自分で掃除する必要はありません。対応が難しいと感じたら、業者への相談を検討しましょう。

【関連記事】ゴミ屋敷のレベルは6段階!自力で片付けられるか?限界別の対処法をプロが解説

退去前の家の状態を写真に記録しておく

見落とされがちですが、退去前の写真記録はとても重要です。高額請求や負担区分の食い違いを防ぐうえで、客観的な記録になるからです。

消費者庁・国民生活センターも、賃貸住宅のトラブル防止策として、部屋の現状を写真で記録しておくことを案内しています。これは入居時だけでなく、退去時にも有効です。

部屋全体・水回り・床・壁・ベランダ・設備まわりなどを撮影しておけば、「この傷はもともとあったのか」「どの程度の汚れだったのか」を確認しやすくなります。

撮るときは、引きと寄りの両方を残すのがポイントです。部屋全体が分かる写真と、汚れや傷のアップ写真をセットで残しておくと、後から説明しやすくなります。大家さんや管理会社、業者とやり取りするときも、写真があると話が進みやすいです。

費用交渉を有利にするためというより、認識違いを減らすための準備として考えておくとよいでしょう。

ゴミ屋敷の片付け・清掃ならブルークリーンへご相談を

黒い作業服と赤いゴム手袋を着用したブルークリーンスタッフ3名が、荷物が散乱した実家の室内で実際に片付け作業を行っている様子

ゴミ屋敷の片付けは、単にゴミを捨てれば終わるものではありません。

大量の不用品の搬出だけでなく、悪臭や害虫への対応、汚染箇所の清掃など、専門的な知識や技術が必要になるケースもあります。

ブルークリーンは、これまで多くのゴミ屋敷清掃・特殊清掃に対応してきた専門業者です。ゴミが天井近くまで積み上がっている現場や、悪臭・害虫が発生しているケースにも対応しています。

また、経験豊富なスタッフが在籍しており、現場の状況に応じて適切な方法で片付け・清掃を進められる点も強みです。大量のゴミや重量物がある場合でも、近隣への配慮を行いながら丁寧に作業を実施します。

「家族に知られたくない」「どこから手をつければいいかわからない」といった悩みに配慮した相談対応を行っているため、初めて専門業者へ依頼する方でも安心してご相談いただけます。

なお、ブルークリーンでは、24時間365日体制で相談を受け付けており、出張見積もりにも対応しています。

「一人では片付けきれない…」と悩んでいる場合は、まずはブルークリーンへお気軽にご相談ください。

退去直前のゴミ屋敷の清掃事例

退去直前のゴミ屋敷の清掃事例

以下では、実際にブルークリーンで行ったゴミ屋敷の清掃事例を紹介します。

ご依頼をいただいた住宅では、室内に大量のペットボトルやコンビニゴミ、生ゴミなどが蓄積し、強烈な悪臭や害虫が発生している状態でした。生活スペースの確保が難しくなり、依頼者の方は一時的に友人宅で生活していたそうです。

現地調査では、ゴミが床一面に積み上がっており、慎重に足場を確保しながら状況確認を実施しました。また、「必要な家財や貴重品は残したい」「できるだけ周囲に知られず作業してほしい」といった要望にも配慮しながら、片付けプランを提案しています。

具体的な作業時間や作業内容、作業にかかった費用は以下のとおりです。

間取り 1K
作業時間 8時間
作業人数 6名
作業費用 330,000円
作業内容 ・不要物の仕分け
・残置物の撤去
・貴重品の捜索
・生ごみの中身出し
・簡易清掃

ブルークリーンでは、退去日が迫っていて急ぎの対応が必要な場合も、片付けから清掃までまとめてご相談いただけます。

自分だけで対応するのが難しいと感じたときは、ぜひブルークリーンへご相談ください。

【事例ページ】強烈な生ゴミ臭が発生した1人暮らしのゴミ屋敷清掃【東京都世田谷区】

ゴミ屋敷の退去費用に関するよくある質問

ここからは、ゴミ屋敷の退去費用に関するよくある質問に回答していきます。

ゴミ屋敷の退去費用を支払うだけのお金がない場合はどうなる?

退去費用をすぐに用意できない場合は、そのまま放置せず、まずは相談先を探すことが大切です。早めに動けば、負担を減らせる可能性があります。

まず考えたいのが、自治体や福祉の窓口に相談することです。ゴミ屋敷の背景には、体調不良や高齢、生活困窮、孤立などが関わっていることも少なくありません。自治体によっては、生活再建や片付けに関する相談を受け付けている場合があるため、市区町村の相談窓口や地域包括支援センターなどに一度相談してみるとよいでしょう。

あわせて、業者費用を抑えられないか確認することも大切です。相見積もりを取る、作業内容を細かく確認する、売れそうなものは買取に回すといった方法で、負担を軽くできることがあります。

すべてを一度に解決しようとせず、相談先を確保しながら進めることが大切です。

ゴミ屋敷の退去費用で高額な請求をされた場合はどうしたらいい?

高額な請求を受けたときは、その場ですぐに支払わず、まず明細を確認しましょう。

まず見たいのは、何の費用が請求されているのかです。ゴミの撤去費用なのか、清掃費用なのか、修繕費用なのかを分けて確認すると、請求の中身が見えやすくなります。

次に、本当にそこまでの工事が必要なのかを確認します。たとえば、小さな傷だけなのに壁紙や床が全面張り替えになっている場合は、補修の範囲が広すぎる可能性があります。普通に生活していて生じる傷みや、年数による劣化まで含まれていないかも見ておきましょう。

内容にわからない点があるときは、管理会社や大家さんにそのまま確認して大丈夫です。それでも納得できない場合は、消費生活センターや弁護士に相談することも考えましょう。

まとめ

ゴミ屋敷の退去費用は、ゴミの撤去費用・清掃費用・修繕費用に分けて見ていけば、どこにお金がかかるのか整理しやすくなります。

大切なのは、退去直前まで放置しないことです。早めに動けば、そのぶん自分で片付けられる範囲が広がり、部屋の状態が悪化するのも防ぎやすくなります。すでに臭いや害虫、床や壁の傷みが出ているなら、無理に抱え込まず、早めに専門業者や相談窓口を頼ってください。

退去費用は不安になりやすいですが、内訳を一つずつ確認していけば、必要以上に慌てず対応しやすくなります。できることから少しずつ進めていきましょう。

記事監修・解説

鈴木 亮太(すーさん)

ブルークリーン株式会社 取締役 / 環境復旧対策部部長

🏆 現場施工4,400件超 / ABEMA・日刊SPA! 出演

▼ 保有資格・専門技術(IICRC/CDC準拠)

  • 国際ライセンス:IICRC認定技術者(CCMT/OCT)
  • 専門技術:カビ除去(Goldmorr認定)/ ペストコントロール技能師
  • 災害支援:災害復旧技術者(JRES認定)
  • 自治体講師:横浜市栄区「ごみ屋敷解消と再発防止支援」

▼ メディア出演・活動実績