「死に支度としての身辺整理で何をすれば良いのだろう?」とお悩みですね。
将来を見据えて、死に支度をすることは簡単なことではありません。
そして、あなたがいま考えている身辺整理は、家族の負担を減らすことができる大切なアクションです。
しかし、実際には「余計なものを残してしまい、子供などの家族に迷惑をかけてしまう」ことが多くあります。
例えば、面倒な手続きや処分が必要になったなどです。
そうならないために、死に支度でやらなければいけない整理を大きく分けて6つ紹介します。
- 財産
- 人間関係
- 利用サービス
- 不用品
- 思い出の品
- デジタルな物
それぞれ「もしものとき」に備え、死に支度の身辺整理として片付けておきましょう。
具体的にお話していくので、読みながらでもぜひスタートしてみてください。
▶経歴
・公益社団法人日本ペストコントロール協会ペストコントロール技能師
・3,000件以上の孤独死案件に携わる
▶メディア出演
・「ABEMA 変わる報道番組 #アベプラ【公式】」ABEMA
・「田村淳の地上波ではダメ!絶対!」BSスカパー
・日刊SPA!
・bizSPA!フレッシュ
・「Channel恐怖」Aamzon prime video
1. 死に支度として身辺整理をやっておきましょう
自分に「もしも」のことがあったことを想定して、前もって身辺整理をやっておくことは非常に大切なことです。
身辺整理は自分自身のためになることはもちろん、残された家族があなたや親族の死後、面倒な手続きや処分で悩まされるのを防ぐことができます。
もし身辺整理をやっておかなかった場合
家族はあなたの財産の管理の整理から人間関係の洗い出しまで大変なことに…。
まずは、すぐに終わらせたい人のためにも最低限やっておくべきことからお話しますので参考にしてみてください。
【関連記事】身辺整理をして終活をしたい!早めに行うメリットや上手く進めるポイントを解説
2. 死に支度の身辺整理として最低限やっておくべき2つのこと
死に支度として身辺整理をするなら必ずやっておかなければいけないことは次の2つです。
- 財産の整理
- 人間関係の整理
難しいものではないですから、ぜひ試してみてください。
(1)財産の整理
まずは、財産の整理から始めましょう。
死後の財産の整理を、本人以外が進めるには多くの手続きが必要です。
そこで、迷惑やトラブルの原因になる前に、財産を正しく調べて死に支度として整理しておきます。
ここで言う財産とは、以下のものです。
- 現金や銀行預金
- 株
- 借金
- 不動産、車
- ローン、クレジット
- ネット銀行、ネット証券
では、着実に整理していくための手順を見ていきましょう。
手順1.保有資産を書き写そう
自分の保有資産を、エンディングノートやスマホのメモなどに書き写しましょう。
例えば、現金や銀行口座にいくら入っており、いくらの借金やローンが残っているのかなどです。
また、固定資産はどれくらいあるのかも知っておくことで家庭の財産状況がわかります。
まずは調べて知ることで、残される家族の今後の計画を立てやすくするのです。
何かあった時のために、以下の内容や場所を家族に伝えられるようにしておこう
- 通帳
- 印鑑
- 取引先の金融機関名
- キャッシュカード
- 暗証番号
- どの保険に入っているか
- 証書はどこにあるのか
まとめることができ、用意ができれば処分を始めていきます。
手順2.処分ができる財産は処分しておこう
調べたものを確認し、処分できる財産は早めに処分しておきましょう。
家族に残したいという資産以外は、処分の対象としてしまうのです。
本人以外が財産を処分する場合、複雑な手続きが必要となるものが多くあります。
この機会に自分自身で財産の処分をしておくと、家族が面倒な手続きをしなくて済むわけです。
何を整理すべきか悩んだときには、以下のものから選んでみましょう。
- 使用してない口座
- 期限切れの証書
- 不動産
- 車
不動産や車は処分することで今後の蓄えにもなるため、不必要なのであれば先に処分しておくと良いですね。
死に支度の身辺整理として、財産をわかりやすく綺麗な状態にしておくとトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
(2)人間関係の整理
人間関係の整理は、自分の残りの人生を考える上で最も大切な整理です。
トラブルなどのリスクの大半は、人間関係によるものが多くあります。
人間関係の整理方法は、以下の2つに分けて進めるとやりやすいです。
- 周りの人間関係を整理
- 相続人を明確に
軽視せずにしっかりやっておきましょう。
手順1.まずは周りの人間関係を整理しよう
修復しておくべき関係は修復しておき、決別が必要な関係はきっぱりと決別しておきましょう。
大切なことは、あなたが残りの人生で誰と付き合っていくのかを明確にすることです。
そうすれば、残りの人生を有意義に過ごすことができます。
さらに、死後も人間関係で起きるトラブルの可能性を下げることができるはずです。
後悔しないために最期に会いたい人とはできるだけ会っておくのもおすすめです。
周りの人間関係の整理ができれば、相続人のことを考えてみましょう。
手順2.相続人を明確にしておこう
財産を確実に引き継ぐためにも、相続人を明確にしておきます。
急に「故人との関係性から自分も財産相続する権利がある」と主張する相続人が現れることがあるからです。
そのため、人間関係はしっかり整理して相続を受ける権利がある人を洗い出しておくと良いでしょう。
資産や、金銭的に分配しにくい骨董品などが多いなら遺言書を用意しておいてください。
また、誰に財産を残すのかを決めたなら必ず家族に伝えておきましょう。
ここまで、最低限しておきたい死に支度の身辺整理についてお話してきました。
ですが、身辺整理は紹介したもの以外にもまだまだあります。
生前のうちにやっておくことで、あなたが亡くなったあとに残された家族の負担が減らせるので、できる限り進めるようにしましょう。
3.余裕があればやっておくべき4つの身辺整理
ここまで、最低限必要な死に支度の身辺整理についてお話してきました。
「ほかにも身辺整理って何があるの?」
「全部でどんな整理があるの?」
と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
余裕があるならやっておきたい身辺整理は大きく分けて4つがあります。
- 利用サービスの整理
- 不用品の整理
- 思い出の品の整理
- デジタルな物の整理
これらの整理をしっかりしておくことで、自分の「もしも」に備えることができます。
もし必要と感じたなら、それぞれ確認して整理してしまいましょう。
4. 利用しているサービスの整理
利用している有料サービスと料金を明記しておきましょう。
リストがあることで、遺族が解約や名義変更をする際にスムーズです。
具体的には、以下のようなサービスを使っている場合に、そのサービスの連絡先をまとめておきましょう。
- 携帯電話
- 公共料金
(電気・ガス・水道・NHK) - インターネット
- ネットサービス
特に、公共料金とネットサービスは解約し忘れることが多く、無駄な出費になりやすいです。
そこで、整理するときのポイントを紹介するので参考にしてみてください。
(1)公共料金の支払先などはメモしておこう
電気、ガス、水道といった公共料金の支払先をメモしておきましょう。
例えば、会社名と連絡先をメモしておけば、死後すぐに解約することができますよね。
死に支度の身辺整理では、こうした解約の手間を無くしておくのも大切です。
放っておくと無駄にお金がかかってしまうため、すぐに解約できるようにしておきましょう。
(2)ネットサービスの解約の方法をメモしておこう
使っているネットサービスの名前とID、解約方法をメモに残しておきましょう。
ネットサービスのIDやパスワードを自分しか知らない場合、他の人が解約することが困難になります。
公共料金の支払いと同様に、手間取ってしまいますので、どのように解約できるかをしっかり明記して用意してみてください。
5. 不用品の整理
不用品の整理も、死に支度の身辺整理では忘れがちなものです。
結論から言うと、あなたの所有物の中で後族に残さない物は処分してください。
故人のコレクションや物は、遺族が整理する際に大変処分に困る物の1つです。
あなたにとって価値があるものでも、残された家族からすれば不用品として見えるかもしれません。
なるべご自身で整理しておくと、残された家族に余計な悩み事を残さずに済みます。
不用品の整理を簡単にするなら以下2つの手順がおすすめです。
- 処分するモノと残しておくモノに分別しよう
- 処分する業者を呼ぼう
順に見ていきましょう。
(1)処分するモノと残しておくモノに分別しよう
簡単に処分するために、処分するモノと残しておくモノに分けます。
残す物の中には、価値や値がつく物はもちろん、自分が趣味で集めていた物や思い出の物でも構いません。
しかし、あまりにも物が多いと場所をとってしまうため、家族と相談しながら決めるようにしましょう。
そして処分するものは、適性な処分方法で片付けていくのです。
(2)処分する業者を呼ぼう
もし、家電や家具といった大きなゴミを処分するならプロの業者に依頼しましょう。
大きな不用品は、自力で運ぶことが困難です。
業者に頼むことで、家まで取りにきてくれます。
さらに、価格がつきそうな物はその場で査定して買い取ってくれるため、手間が省けて便利です。
もし、依頼費用が心配なら無料相談で見積もりをもらってから考えてみてください。
6. 思い出の品の整理
思い出の品は、死に支度の身辺整理の中で一番時間と気力を消耗する作業です。
始めに手をつけると思い出に浸ってしまい、時間がかかってしまうため、最後にじっくり行うようにしてください。
例えば、以下のような思い出の品はないでしょうか。
- 学生時代のアルバム
- トロフィーや賞状
- コレクション
つい思い出に浸ってしまう・簡単に片づけたいという人は、以下で紹介する2つの手順を試してみてください。
(1)捨てるモノと残すモノを分けよう
まずは捨てるモノと残すモノに分けましょう。
思い出の品となると、なかなか捨てることができないですよね。
でも、全てをして残しまうと場所を取るため、残された家族にとって迷惑です。
家族のためにならない物は、思い切って捨てておきましょう。
(2)物によってはリサイクルを検討しよう
コレクションなど、高く売れそうな物は買取店にもっていきましょう。
買い取りしてもらっても、次の新しい人に大事にしてもらえます。
また、死に支度で残しておけるお金とすることもできるのです。
さらに、今後の生活用の資金にするということでも良いですね。
捨てるよりも、次の人に託すという気持ちで買い取りも検討してみてください。
7. デジタルな物の整理
もし、スマートフォンやパソコンなどのデジタルな物があるなら、整理を終わらせておきましょう。
個人情報など削除しておくと良いものがたくさん詰まっているからです。
削除する情報と残す情報に分けて早めに整理しておきましょう。
具体的に削除しておきたいものを紹介するので、参考にしてみてください。
(1)SNSの整理をしよう
SNS(TwitterやFacebookなど)を整理する場合、アカウントを削除するのが一般的です。
SNSで個人情報を残しておくと悪用される可能性があるため、もう使わないと判断した場合は必ずアカウントを削除するようにしてください。
しかし、アカウントを削除した場合、それらの情報はもう戻ってきません。
しっかりと考えた上で判断してください。
(2)データの整理をしよう
データを整理して必要なモノと削除するモノに分けましょう。
ここで言う、データとは以下のものが代表的です。
- 写真
- 動画
- 人の連絡先
- メール
写真や動画は思い出になるのなら、家族に送っておいたり、DVDやフラッシュメモリーに写しておくなど「いつでも見れる状態にしておく」のがおすすめです。
人のメールアドレスや連絡先は、必要な時のためにどこかに控えておきましょう。
最後に、必要ないデータは情報の悪用を防ぐためにもしっかりと削除しておいてください。
8. 不用品の処分に困ったら業者への相談もアリ
ここまで、死に支度の身辺整理でやっておきたいことをご紹介してきました。
整理するのは残したいものだけではありません。
もし残される家族にとって不要なものを残してしまうと、子供や相手に迷惑をかけてしまいます。
あなたがいる今のうちに、捨てられない物があるなら業者に頼んで処分しておいてください。
「これは必要かな?」
「処分したいけど片付けられない」
このように考えたなら、業者に依頼するのも一つの手です。
死に支度の身辺整理は、とても大変なことですよね。
しかし、残されることになる人のことを考えて、片付けられないなら業者への依頼も考えておきましょう。
片付けをしたいけど本当に業者に頼むレベルなのかと思い、迷っている人もいるはずです。
結論から言うと、少しでも業者に頼みたいという気持ちがあれば、相談だけでも良いので連絡してみるのが良いでしょう。
以下の記事で、部屋の片付け業者の相場や依頼前に知るべき注意点も紹介しているので、併せてご確認ください。
9. まとめ
この記事では、死に支度をするための身辺整理についてお話してきました。
身辺整理はあなたのためだけでなく、残される家族のためでもあります。
あなたができるうちに、前もって整理しておきましょう。
よくある質問のまとめ
最後に、よくある質問についてまとめました。
死に支度の身辺整理としてやるべきこととは?
財産の整理と人間関係の整理です。
余裕があればやっておくべきことはある?
以下のことを行いましょう。
- 利用サービスの整理
- 不用品の整理
- 思い出の品の整理
- デジタルな物の整理
不用品の整理をする手順が知りたい
以下のステップで行いましょう。
- 処分するモノと残しておくモノに分別
- 処分する業者を呼ぶ