空き家整理はどうやって進める?方法やかかる費用、注意点まで徹底解説

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相続や引っ越しをきっかけに空き家を所有したものの、住む予定はなく、固定資産税や管理の手間だけがかかり続けている状況に悩んでいませんか?

空き家は整理をせずに放置すると、維持費の負担が増えるだけでなく、老朽化や近隣トラブルにつながるリスクも高まります。

一方で、きちんと整理しておけば、売却や賃貸など、資産として活用できるかもしれません。

本記事では、空き家整理の基本的な考え方から、具体的な進め方、自分で行う場合と業者に依頼する場合の違い、かかる費用や注意点までをわかりやすく解説します。

まずは空き家整理について全体像を把握したい方は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
  • 空き家整理の重要性
  • 空き家の整理を自分ですべきケース、業者へ依頼すべきケース
  • 空き家整理にかかる費用

空き家の整理とは?

空き家の整理とは何かを解説するセクションで使用する、実際の空き家の外観が分かる写真

空き家の整理とは、誰も住んでいない住宅に残された家財や不用品を仕分け・処分し、建物を安全に管理できる状態に整えることを指します。

売却や賃貸など、今後の活用を考える場合でも、まずは整理を行わなければ次の判断に進むことはできません。

ここでは、空き家の定義と、なぜ整理が必要なのかを確認していきましょう。

そもそも空き家とは

そもそも空き家とは、「空家等対策の推進に関する特別措置法(空家等対策特別措置法)」において、以下のように定義されています。

(定義)

第二条 この法律において「空家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。第十四条第二項において同じ。)をいう。

引用元:空家等対策の推進に関する特別措置法

また、国土交通省のガイドラインでは、概ね1年以上人が住んでおらず、かつ日常的に利用されていない建物が空き家と定義されています。そのため、仮に人が住んでいない場合でも、人が定期的に訪れていたり、管理者がいたりする場合には空き家とはみなされないケースもあります。

なお、空き家にはいくつかの種類があり、適切に管理されているものもあれば、老朽化が進み、倒壊や衛生面で問題があるものも含まれます。

特に、管理が不十分で周辺環境に悪影響を及ぼすおそれがある場合は、「特定空家等」として行政から指導や勧告を受ける対象になることもあります。

空き家整理の必要性

空き家整理が必要とされる背景には、日本社会全体と個人の双方に関わる問題があります。

まず、日本では人口減少や高齢化の影響により、実際に住んでいる人がいない住宅が年々増えている状況です。

実際、国土交通省と総務省が発表したデータによると、1998年から2018年にかけて、空き家の件数は1.92倍に増えていることがわかります。

空き家政策の現状と課題及び検討の方向性|国土交通省

出典:空き家政策の現状と課題及び検討の方向性|国土交通省

空き家が増えると、不審者の侵入や放火といった防犯上のリスクが高まり、倒壊や火災など防災面での不安も無視できません。

また、管理が行き届かない建物が増えると地域の景観が損なわれ、周囲の生活環境にも影響を及ぼすことがあります。

さらに、個人にとっても、空き家を放置することは決して軽い負担ではありません。人が住んでいなくても固定資産税や管理費は毎年発生し、換気や草刈りなどの手入れを怠れば、建物の老朽化は想像以上の早さで進みます。

その結果、害虫や害獣の発生、近隣からの苦情といったトラブルにつながるケースも少なくありません。

こうした費用や管理の負担、トラブルのリスクを抑えるためにも、空き家は放置せず、早い段階で整理しておくことが重要です。

整理を済ませておけば、売却や賃貸など今後の活用についても検討しやすくなり、その時点の状況に応じた判断がしやすくなります。

空き家整理の方法

空き家整理の方法として、自分で行う場合と業者に依頼する場合の違いや選び方を解説する見出しバナー画像

空き家整理の方法は、大きく分けて「自分で行う方法」と「業者に依頼する方法」の2つがあります。

どちらが正解というわけではなく、空き家の状況や距離、かけられる時間や体力によって向き不向きが分かれます。

それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

自分で行う

自分で空き家整理を行ったほうがよいのは、空き家が近くにあり、家財の量もそれほど多くない場合です。このようなケースでは、計画的に進めることで、費用を抑えながら整理できます。

一般的な流れとしては、まず必要な物と不要な物を仕分けし、不用品を処分したうえで簡単な清掃や管理を行います。家財の量が多い場合は、複数日に分けて作業するケースも少なくありません。

自分で行うのが向いているのは、次のようなケースです。

  • 空き家が自宅から近く、頻繁に通える
  • 家財や不用品の量が比較的少ない
  • 時間や体力に余裕がある
  • 家族や友人に協力を頼める
  • できるだけ費用を抑えたい

自分での作業は費用を抑えやすい反面、作業の負担が大きくなりやすく、想定以上に時間がかかる点には注意が必要です。

業者に依頼する

空き家整理を業者に依頼するのは、空き家が遠方にある場合や、家財の量が多く自分での作業が難しい場合に向いています。

専門業者に任せることで、仕分けから搬出、不用品の処分、清掃までをまとめて対応してもらえるため、短期間で整理することが可能です。遠方に住んでいる場合は、立ち合い不要のサービスを選ぶと、より簡単に整理を終わらせられますよ。

費用の目安としては、家財が少ないケースで数万円程度から、戸建て全体の整理では数十万円規模になることが一般的です。

業者に依頼するのが向いているのは、次のようなケースです。

  • 空き家が遠方にあり、何度も通えない
  • 家財や不用品の量が多い
  • 高齢で作業が難しい、または時間が取れない
  • 早めに空き家を整理し、次の活用に進みたい

自分でするより費用はかかりますが、作業の手間や安全面でのリスクを抑えつつ、確実に空き家を整理できる点は大きなメリットといえます。

空き家の整理を業者へ依頼すべき理由

空き家の整理を業者に依頼することで、時間や移動負担、作業量を抑えられる理由を解説する見出しバナー画像

空き家整理は自分で行うことも可能ですが、状況によっては業者へ依頼したほうが結果的に負担を抑えられるケースも少なくありません。

特に、時間や距離、作業量に制限がある場合は無理に自力で進めようとせず、専門業者を選択肢に入れることが現実的です。

ここからは、空き家整理を業者に依頼した方がよい理由を解説します。

短時間で確実に空き家の整理ができる

専門業者に依頼する最大のメリットは、短期間で確実に作業を終えられる点です。

空き家が遠方にある場合、自分で整理をしようとしても移動時間がかかり、思うように作業が進まないことがよくあります。その結果、何度も通うことになり、時間的にも精神的にも負担が大きくなりがちです。

業者に依頼すれば、限られた日数で集中的に作業を行ってもらえるため、空き家を早く整理し、次の活用や手続きへスムーズに進むことができます。

危険な作業もすべて任せられる

空き家の整理では、重い家具の搬出や割れ物の処理、老朽化した建物内での作業など、危険が伴う場面も少なくありません。特に床や階段が傷んでいる場合、転倒やケガにつながるおそれがあります。

専門業者であれば、安全対策を講じたうえで作業を行うため、こうしたリスクを自分で負う必要がありません。体力や安全面に不安がある場合でも、安心して任せることができますよ。

不要な家財の処分、買取も依頼できる

業者によっては、不用品の処分だけでなく、家財の買取にも対応してくれます。処分と買取を同時に依頼できるため、手間を減らせるだけでなく、買取金額を作業費用に充てられる場合もあって便利です。

すべてを処分する前提ではなく、活用できる物は活かしながら整理を進められる点も、業者に依頼するメリットの一つといえるでしょう。

ブルークリーンの空き家整理サービスの内容

残置物撤去の相談に対し、ブルークリーンの女性スタッフが現地で見積もり対応をしている様子

ブルークリーンでは、空き家整理に必要な作業を一括して依頼できます。単なる片付けにとどまらず、整理後の活用や管理を見据えた対応ができる点が特徴です。

ここでは、主なサービス内容を紹介します。

残置物の仕分け

空き家には、家具や家電、生活用品のほか、写真や書類などの思い出の品がそのまま残されていることも少なくありません。ブルークリーンでは、これらの残置物を一律に処分するのではなく、必要な物と不要な物を一つひとつ確認しながら仕分けを行います。

貴重品や重要書類の探索にも対応しており、整理の過程で見つかった物については必ず確認を行ったうえで対応するので安心です。

不用品の処分

仕分けによって不要と判断された物については、法令や自治体のルールを守った適切な方法で処分を行います。空き家整理では、大型家具や家電、長年放置されていた物など、自分では処分が難しい不用品が多く出る傾向がありますが、その点もまとめて対応が可能です。

再利用やリサイクルを前提とした処分を行うことで、単に捨てるだけではなく、環境面にも配慮した整理が進められます。

部屋の徹底清掃

残置物をすべて撤去した後は、室内の清掃を徹底的に行います。長期間使われていなかった空き家では、埃や汚れが想像以上に蓄積していることが多く、簡単な掃き掃除だけでは十分とはいえません。

床や壁、設備まわりまで丁寧に清掃を行うことで、整理後の空き家を次の活用につなげやすい状態へと整えていきます。

消臭・補修

空き家特有の生活臭やカビ臭、ペットの臭いなどが気になる場合には、状況に応じて消臭作業も行います。また、長期間の放置によって生じた軽微な傷みや劣化については、簡単な補修に対応できるケースもあります。

整理後すぐに売却や賃貸を検討したい場合でも、次のステップに進みやすい状態を目指した対応が可能です。

空き家整理を業者に依頼する際にかかる費用

空き家整理の費用は条件によって大きな差が出ることを示し、間取りや物量、作業内容による費用の違いを解説する見出しバナー画像

空き家整理を業者に依頼する場合、費用は一律ではなく、住宅の広さや家財の量、作業内容によって大きく変わります。

以下は、ブルークリーンで空き家を整理する場合の費用目安です。

間取りと状態 費用の目安
1R / 1K(仕分け不要) 3〜15万円
1R / 1K(足元が見えない) 6〜20万円
1R / 1K(腰高まで埋まっている) 10〜25万円
1DK / 1LDK(仕分け不要) 10〜30万円
1DK / 1LDK(足元が見えない) 20〜55万円
1DK / 1LDK(腰高まで埋まっている) 40〜90万円
2DK / 2LDK(仕分け不要) 20〜60万円
2DK / 2LDK(足元が見えない) 40〜120万円
2DK / 2LDK(腰高まで埋まっている) 80〜200万円
3LDK以上 / 戸建て(仕分け不要) 40〜120万円
3LDK以上 / 戸建て(足元が見えない) 80〜250万円
3LDK以上 / 戸建て(腰高まで埋まっている) 150〜450万円

※見積もりからの追加費用はありません

費用に影響する主な要素としては、建物の間取り、残置物の量、大型家具や家電の有無、階段作業の有無、清掃や消臭など追加作業の内容が挙げられます。そのため、正確な金額を知るためには、現地確認を行ったうえで見積もりを取ることが欠かせません。

なお、業者によっては買取可能な家財がある場合、その分を作業費用から差し引けるケースもあります。単純に「高い」「安い」で判断するのではなく、作業内容と金額のバランスを見ることが重要です。

空き家整理の費用を安く抑えるためには

空き家整理の費用は、事前の工夫次第で抑えられる場合があります。まずは、費用を抑えるための主なポイントを確認しておきましょう。

  1. 自治体で回収してもらえるごみは自分で処分する
  2. 作業日程に余裕を持って行動する+できる範囲で事前に整理を進めておく
  3. 割引制度や家財の買取を活用する

空き家整理を業者に依頼する場合でも、すべてを任せきりにする必要はありません。自治体の粗大ごみ回収や家庭ごみとして出せる物をあらかじめ処分しておくことで、業者に依頼する作業量を減らしやすくなります。

また、整理を急ぎすぎず、作業日程に余裕を持って相談することも重要です。スケジュールにゆとりがあると、自分で整理できるものを処理する余裕ができます。無理のない範囲で事前準備を行うことで、費用を抑えられるでしょう。

業者によっては割引やキャンペーンを実施している場合もあるので、事前に確認するのがおすすめです。また、家財を買取してもらえれば、その分を整理費用に充てられることもありますよ。

費用面に不安がある場合は見積もり時に相談し、調整できるポイントがないか確認しておくと安心です。

空き家整理の作業事例2選

空き家整理は、建物の状態や家財の量によって作業内容が大きく変わります。

ここでは、ブルークリーンが行った実際の空き家整理の事例を2つ紹介します。

空き家整理の参考事例①

空き家整理の参考事例①

出典:https://b-clean.jp/casestudy/works/works-16879/

東京都三鷹市にある戸建て住宅で、家屋の解体を前提とした空き家整理と遺品整理を行った事例です。費用を抑えつつ、早めに作業をしてほしいという希望がありました。

現地調査の結果、行った作業は「基本整理作業(仕分け・分別・搬出)」「家電取り外し」「買取」です。

作業時間・費用の目安

間取り 戸建て
作業時間 10時間
作業人数 5名
作業費用 473,000円

▶この事例について詳しく知りたい方はこちら

空き家整理の参考事例②

空き家整理の参考事例②

出典:https://b-clean.jp/casestudy/works/works-14592/

横浜市港南区にある戸建て住宅で、老朽化が進み、安全面に不安がある空き家の片付けを行った事例です。現地は築年数が古く、雨漏りによるカビの発生や、床が抜けそうな箇所も見られる状態でした。

現地調査の結果、行った作業は「残置物撤去」「家具の解体」「生ものの中身出し」「除菌」「貴重品の捜索」です。

作業時間・費用の目安

間取り 戸建て
作業時間 4日
作業人数 8名
作業費用 1,000,000円

▶この事例について詳しく知りたい方はこちら

空き家を整理する際の注意点

空き家を整理する際の注意点として、業者選びや近隣対応、ごみ分別、害虫対策、建物の安全確認などを箇条書きで示した吹き出し型バナー画像

空き家整理は準備不足のまま進めてしまうと、思わぬトラブルや手間が増える原因になりかねません。

ここでは、空き家整理を進める際に特に注意しておきたい点を紹介します。

信頼できる業者へ依頼する

業者に空き家整理を依頼する場合は、価格の安さだけで判断しないことが重要です。中には、作業内容が不明確なまま契約を進めたり、後から追加費用を請求したりするケースもあります。

見積もり時には、作業範囲や処分方法、追加費用が発生する条件などを事前に確認し、内容に納得できる業者を選ぶことが大切です。

作業前に近所へ挨拶をする

空き家整理前には、必ず近所の人へ挨拶をしましょう。空き家整理の作業中は、車両の出入りや作業音、大量のゴミが発生することがあるためです。

特に住宅地では、事前に近隣へ一言挨拶をしておくだけでも、不要なトラブルを避けやすくなります。周囲への配慮を欠かさないようにしましょう。

ごみの分別方法や出し方を確認する

不用品を自分で処分する場合、自治体ごとに定められたごみの分別方法や回収ルールを確認しておく必要があります。

分別を誤ると回収してもらえないこともあり、整理作業が滞る原因になりかねません。事前にルールを把握しておくことで、作業をスムーズに進めやすくなります。

害虫・害獣対策をすると安心

空き家整理を行う前には、害虫や害獣への対策をあらかじめ行っておくことが重要です。

中でも、ゴキブリやネズミは病原菌を運ぶ可能性があるため、専門業者による駆除を済ませておくのがよいでしょう。また、作業前日には煙タイプやスプレータイプの殺虫剤を使用し、害虫の発生を抑えておくことも有効です。

事前に対策を講じておくことで、作業を安全かつスムーズに進めやすくなります。

老朽化した空き家の場合は安全性をチェックする

築年数が古い空き家では、作業前に建物の安全性を確認しておくことが欠かせません。床や天井、階段などが傷んでいると、見た目に問題がなさそうでも踏み抜きや落下といった事故につながるおそれがあります。

安全面に少しでも不安がある場合は、無理に自分で作業を進めず、専門業者に相談しましょう。

空き家整理後の活用法で悩んだら

空き家整理後の活用方法について悩んだ場合の相談先を示すセクションで使用する、川崎市役所の外観写真

整理後の空き家の活用に迷った場合は、行政の支援制度や相談窓口を利用するのも一つの選択肢です。

例えば、神奈川県川崎市では、空き家の活用に関する情報提供や相談対応が行われています(参考:川崎市「空家相談について」)。

お住まいの地域でも、こうした相談窓口があるか確認してみてください。

まとめ

空き家整理は、放置による負担やリスクを減らし、今後の選択肢を広げるための重要なステップです。自分で行う方法と業者に依頼する方法にはそれぞれ特徴があり、空き家の状況や距離、かけられる時間によって最適な進め方は異なります

整理を行うことで、売却や賃貸といった活用を具体的に検討しやすくなり、固定資産税や管理の負担についても見直しやすくなるでしょう。

無理のない方法を選び、必要に応じて専門業者や行政の支援を活用しながら、空き家と向き合っていくことが大切です。

記事監修・解説

鈴木 亮太(すーさん)

ブルークリーン株式会社 取締役 / 環境復旧対策部部長

🏆 現場施工4,400件超 / ABEMA・日刊SPA! 出演

▼ 保有資格・専門技術(IICRC/CDC準拠)

  • 国際ライセンス:IICRC認定技術者(CCMT/OCT)
  • 専門技術:カビ除去(Goldmorr認定)/ ペストコントロール技能師
  • 災害支援:災害復旧技術者(JRES認定)
  • 自治体講師:横浜市栄区「ごみ屋敷解消と再発防止支援」

▼ メディア出演・活動実績