「遺品をそのまま捨てるのはさすがに抵抗がある…」
「亡くなった人の物は処分した方がいい?」
とお悩みの人に向け、この記事では遺品供養の目的とやり方をご紹介していきます。
遺品供養は、故人のためにも、残された遺族のためにも大切な儀式です。
遺品供養には複数の方法があるので、後悔の残らないよう親族で話し合い、納得のいく方法を選びましょう。
▶経歴
・YouTube「特殊清掃ch|すーさん」登録者5.3万人
・ペストコントロール技能師(日本ペストコントロール協会)
・IICRC認定テクニシャン(CCMT/OCT)
・Goldmorr認定テクニシャン(カビ除去スペシャリスト)
・JRES認定テクニシャン(火災水害復旧対策訓練修了)
・横浜市栄区自治体研修(「ごみ屋敷の解消と再発防止に向けた寄り添い支援」)
・これまで4,000件以上の現場(孤独死・火災・水害・ゴミ屋敷・遺品整理など)に携わる
▶メディア出演
・「ABEMA 変わる報道番組 #アベプラ【公式】」ABEMA
・「日刊SPA!」定期連載中
・「bizSPA!フレッシュ」
・「スタジオパーソル」単独取材
・「田村淳の地上波ではダメ!絶対!」BSスカパー
・「Channel恐怖」Amazon prime video
1.遺品供養とは?お焚き上げの意味や儀式の内容を解説
遺品供養とは、故人が生前に大切にしていた品々に対して「ありがとう」「お疲れさまでした」という感謝の気持ちを込め、敬意をもって手放すための儀式です。
単なるモノの処分ではなく、“心の供養”でもあるのが特徴です。
最も代表的な方法が「お焚き上げ」です。
お焚き上げとは、神社や寺院、あるいは専門の供養業者が、遺品を炎で清めながら天へと還す伝統的な供養法です。
仏教では「浄火(じょうか)」の考えが根底にあり、炎は穢れを祓い、魂を浄化する神聖な存在とされています。
とくに人形・手紙・写真・仏具・愛用品など、故人の想いがこもった品には、このお焚き上げが選ばれることが多いです。
現代では「環境負荷」や「法令」への配慮から、合同供養や読経後の委託焼却といった形に変化しつつありますが、本質は変わりません。
それは「物を通して、想いを供養する」という日本独自の“こころの文化”に基づいた、大切な行いです。
「家族として、どう向き合うか」それを考える一歩として、まずはこの遺品供養の意味を知っておくことが何より重要です。
2.遺品供養は遺品整理と一緒に行うのがベストな理由
形見分けなどでもらった遺品は、なるべく専門の場所で供養しましょう。
なぜなら、感謝の気持ちを込めて遺品供養をすることで故人だけでなく遺族の気持ちも楽になるからです。
「大切な故人のものはなるべく全て保管しておきたい」
と考える人は少なくありません。
しかし、全てのものを保管するにはスペース上無理があるうえ、写真や寝具などを綺麗な状態で取っておくのは難しいです。
そのため、形見分けでもらった遺品で、保管の難しいものは供養を行いましょう。
現在、日本では遺品供養の方法としてお焚き上げが一般的です。
遺品を燃やすことで浄化し、天に送ることで故人を偲ぶことにもつながるとされています。
遺品供養をしないとどうなる?
もし遺品供養をしなかった場合でも、直接の不利益はありません。
しかし、故人の遺品を放置したり、ゴミとして捨てることに罪悪感を感じる人は多いでしょう。
遺品を粗末に扱うとバチやたたりがあると感じる人は、遺品供養をして気分を落ち着けましょう。
もし、バチやたたりが全く気にならない人なら、追加で予算を支払ってまで遺品供養をする必要はありません。
しかし心情的に、少しでも不安があるなら遺品供養をして気持ちをすっきりさせるべきでしょう。
次は、供養すべき遺品の種類について具体的に解説していきます。
遺品をもらったものの、何をお焚き上げすればよいか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
3.供養が必要な遺品の具体例とは?仏具・写真・人形など
基本的に、故人が生前大切にしていたもにのは故人の気持ちが入っていると考えられます。
そのため、故人が使っていたものは遺品供養をすべきです。
しかし全てをお焚き上げするにはお金も手間もかかるので、以下のようなものを遺品供養すると良いでしょう。
- 仏壇・仏具
- 神棚・位牌
- 人形
- 写真
- 食器
- 故人が愛用していたもの
- 故人の作品
- 衣類
- 故人の趣味の品
- 寝具
故人が生前大切にしていたものには、霊が宿るとされています。
遺品供養で、その魂を天に帰してあげましょう。
遺品供養が必要ないもの
故人が大切にしていたものの中には、遺品供養が必要ないものもあります。
それは、故人が生前「これからも使ってほしい」「残しておいて欲しい」と言っていたものです。
故人の考え方によって、死後も残してほしいものは異なります。
「自分の形見にしてほしい」と言われていたものについては、できる限りお焚きあげせず、大切に保管しておくことも考えましょう。
4.なぜ手放せない?亡くなった方の遺品を処分できない心理とは
ここまで、遺品整理で供養すべき遺品の種類などについて説明してきました。
しかし中には、遺品の処分を考えていても実際に供養まで出来ないという人もいるはず。
この見出しでは、亡くなった人の物を処分できない人の特徴とその対処法について紹介します。
- 遺品供養をすることに罪悪感が湧く
- 遺品の整理が面倒に感じている
- 遺品供養をする費用が無い
1つずつ見ていきましょう。
特徴1.遺品供養をすることに罪悪感が湧く
遺品供養をすることで罪悪感を感じる人も少なくありません。
これは、大切な人の物を手放すことに対する悲しみや、故人に対して何か不敬をしてしまうのではないかという不安から来るものです。
例として、故人が愛用していたペンダントを供養する場合、これが故人との繋がりを象徴していたため、手放すこと自体が故人との繋がりを手放すことと感じられることがあります。
これを乗り越えるためには、供養することが故人に対する感謝と敬意を示す行為であると捉え、遺族としての責務を果たしていると自覚することが大切です。
特徴2.遺品の整理が面倒に感じている
遺品の整理が面倒に感じる人も、亡くなった人の物が処分出来ない人の特徴と言えます。
なぜなら、精神的な負担や時間的制約など、様々な要因が絡むためです。
例えば、遺族が故人の持っていた大量の書籍を整理する場合、これらを選別・梱包し、寄付またはリサイクルするための場所を探す作業が必要になります。
こういった作業は時間も多くかかり、精神的なストレスも増すことがあるでしょう。
もし遺品整理が面倒なら、整理を専門とする業者に依頼することを検討してみてください。
遺品整理業者は遺品の整理を迅速かつ適切に行い、遺族の負担を軽減します。
故人に対する感謝の気持ちを大切にしながら、遺品の整理をスムーズに進めることが可能です。
特徴3.遺品供養をする費用が無い
費用が捻出できないのも、亡くなった人の物が処分出来ない人の特徴です。
遺品供養には費用がかかるため、経済的な制約から供養が難しいと感じる方も多いです。
実際、業者による遺品整理やお寺での供養には費用が発生します。
しかし、故人が愛用していた洋服や小物を家族でお焚き上げする場合であれば、費用は最小限に抑えることが可能です。
やり方によっては、数千円で済む方法もあります。
次の見出しで、遺品供養の方法別に具体的な費用を紹介するのでぜひチェックしてみてください。
5.遺品供養にかかる費用相場|3つの方法別に徹底比較
ここからは、遺品供養の主な方法と費用の相場について解説していきます。
遺品供養をする方法は主に以下の3つです。
遺品供養を寺社仏閣、業者に依頼する場合は費用がかかります。
場所によって費用は無料だったり、数万円かかったりとまちまちです。
近隣でお焚き上げができる場所については、事前によく調べておきましょう。
それぞれの特徴を理解し、故人と遺族が納得できる方法を選びましょう。
方法1.自分でお焚き上げして供養する
庭や私有地などで火を焚いて良い環境があるなら、自力で遺品供養を行うことも可能です。
費用としては、お焚き上げするだけですから0~1,000円前後で済むでしょう。
しかし、宗教や地域の伝統に関する知識が全くない人が自力で遺品供養をするのは非常に難しいです。
例えば、仏壇であれば以下のような方法で行うことになります。
- 仏壇のある場所でお線香を7本用意する
- 小皿にお神酒とお米、塩と水の4つを少量準備する
- 用意した小皿を仏壇の中などに並べる
- 理由を添えてご先祖に処分することを伝える
- ご先祖の名前を呼び心から感謝をする
- お線香が燃え尽きるまで待つ
- 小皿の供物を仏壇の中に振りかけて完了
基本は自力でやる場合でも、近くのお寺の人などを呼んだ方がスムーズに進みます。
確かに、自力で遺品供養をすればお金も時間も節約できますが、専門家でないなら業者などに依頼をしたほうが安心です。
方法2.寺社仏閣にお焚き上げを頼む
寺社仏閣に依頼をした場合、お焚き上げの方法は大きく2つです。
- 現場供養
- 合同供養
現場供養は、家や故人の住んでいた場所まで僧侶や神主さん、宮司さんに来てもらいお焚きあげをする方法です。
そして合同供養は、遺品をお寺や神社まで持っていきその場で他の人の遺品と一緒に供養してもらう方法となっています。
どちらでも遺品供養はしっかりとできますが、親族だけで故人の遺品に別れを告げたい場合は現場供養がおすすめです。
しかし、現場供養の相場は1万円〜2万円となっており、合同供養の5千円と比べて高くなっています。
金銭面も含めて、親族・家族一同話し合いをすべきでしょう。
方法3.遺品整理業者に頼む
費用を抑えることができるのが、遺品整理業者でのお焚き上げです。
遺品整理業者なら、遺品整理と遺品供養をまとまてお願いすることで、供養が無料になったり大きく割引されたりというサービスがあります。
故人の部屋を整理しなければいけない人は、遺品整理業者に供養を依頼するのがお得でしょう。
遺品整理と供養を一緒に頼むと、約20,000~50,000円で済みます。
遺品整理が不要な場合は、寺社仏閣の合同供養に持っていくのが費用面でお得だと言えるでしょう。
付き合いのあるお寺や神社があれば、遺品供養をお願いしてみてください。
また、以下の記事では遺品整理の費用について詳しく解説しているので、併せてチェックしてみてください。
《最新版》遺品整理の費用相場はいくら?料金を抑える5つの方法と業者選びの極意
6.遺品供養は遺品整理とセットで業者に依頼するのが効率的
遺品供養をお願いするなら、遺品整理とまとまてお焚きあげをお願いできる遺品整理業者がおすすめです。
大切な人を亡くした直後は、通夜にお葬式、親族への連絡や法要などやることがたくさんあります。
そんななかで、遺品整理と供養で別々の業者やお寺を検討するのは、非常に大変なことだと言えるでしょう。
そのため遺品整理と遺品供養が両方必要な場合は、まとめてやってくれるところに依頼するのが効率的です。
また遺品整理業者なら、サービスの一環として無料遺品供養を行ってくれることもあるため、費用も安く抑えることも可能でしょう。
遺品供養の検討をするなら、ぜひ遺品整理と一緒に業者を検討してみてください。
7.遺品供養の専門業者ならブルークリーンにご相談を
遺品供養の専門業者と連携している遺品整理業者をお探しなら、ぜひブルークリーンにご相談ください。
ブルークリーンは、特殊清掃や遺品整理の実績が4,000件以上ある会社です。
ブルークリーンの遺品整理の特徴を以下にまとめました。
- 遺品の仕分けから、不用品の回収、清掃までワンストップで対応可能
- 見積もり、相談は無料
- 見積書は作業内容まで分かりやすく明記
- 即日対応可能
- お焚き上げによる遺品供養が可能
ブルークリーンの遺品整理では、無料で見積もりをおこない、見積もりの内容に納得していただいてからの着手を徹底しています。
以下の画像は過去にお出しした見積もりで、作業内容や諸費用、必要な人員を確認いただけるため、安心してご依頼いただくことが可能です。
また、Youtube「すーさんTV」や公式サイトの実績ページで、作業風景から実際の事例までを公開しています。
メールやLINEでも無料でお問い合わせが可能なので、お気軽にご相談くださいね。
8.遺品供養でよくある質問Q&A|お寺・神社・業者の違いも解説
ここからは参考として、遺品供養について抱きがちな疑問について解説していきます。
位牌や仏壇の対応はどうすれば良いのか、いつ遺品供養をすれば良いのかなど、初めての遺品供養には疑問がつきものです。
ここまでの記事の中で不安や疑問に思うことがあれば、ぜひ以下のQ&Aをチェックしてみて下さい。
- 位牌・仏壇の供養方法は?
- 遺品供養はいつすべき?
- 歴史的価値があるものはどうすれば良い?
- 供養せず売却できる遺品はある?
ではそれぞれの疑問の答えを確認していきましょう。
Q1.位牌・仏壇の供養方法は?
位牌や仏壇は、故人やご先祖の魂が宿るとされる“特別な存在”です。
一般的な遺品とは異なり、単なる物として処分するわけにはいきません。
そのため、供養方法も慎重に選ぶ必要があります。
まず、位牌の場合は「菩提寺(これまでお墓参りをしてきたお寺)」に依頼するのが基本です。
多くの寺院では、永代供養や位牌供養の一環として引き取りに対応しており、その際は「永代供養料」などの費用が必要になるケースが一般的です。
もし菩提寺がない場合でも、全国には位牌の供養・引き取りを行っている寺院や専門の供養業者が多数存在します。
無理に自己判断で処分するのではなく、まずは供養先を探して相談しましょう。
続いて仏壇については、「閉眼供養(へいがんくよう)」または「御霊抜き(みたまぬき)」と呼ばれる儀式が必要です。
これは、仏壇に宿る仏様やご先祖の魂を僧侶の読経によって仏壇からお祓いし、「ただの物」として還すための大切な手続きです。
閉眼供養は、菩提寺の僧侶、あるいは仏壇店や供養業者などを通じて手配できます。
儀式が済んだ後、仏壇はお焚き上げや専門の処理施設を通じて、丁寧に処分されます。
詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
[供養はどうすべき?仏壇の処分方法5選!罰が怖いならお寺に頼もう!]
Q2.遺品供養はいつすべき?
遺品供養には、いつまでにしなければいけないという決まりはありません。
そのため、お葬式などで忙しい時期を過ぎてからの供養でも問題ないでしょう。
一般的には四十九日法要を終えてから行います。
しかし、故人が賃貸マンションなどに住んでいた場合、早く部屋を明け渡す必要があります。
急ぎの事情があるなら、遺品整理・供養は早めにしておくべきでしょう。
Q3.歴史的価値があるものはどうすれば良い?
遺品の中に歴史的価値のあるそうなものが出てきた時は、地域の美術館や資料館などに寄贈するのがおすすめです。
戦時中の写真や昭和の生活が分かる写真、故人が昔から使っていた貴重な品など、案外歴史的価値のあるものが出てくることは多くあります。
少しでも「価値があるかも」と感じたら、資料館などに問合せて有効に活用してもらいましょう。
Q4.供養せず売却できる遺品はある?
故人の集めていたコレクションなどで、生前保管しておいてと言われなかったものは売却する遺族も少なくありません。
アンティーク品や骨董品は、売却することで本当に必要としている人の手元に届けることができます。
コレクションの価値がよくわからない場合、古美術店や骨董品店に相談して見積もりをしてもらいましょう。
Q5.遺品供養はお寺・神社・遺品整理業者のどこに頼むべき?違いはある?
位牌や仏壇をはじめとする遺品の供養は、「どこに頼めばよいのか分からない」と迷う方も多いのではないでしょうか。
遺品供養を依頼できる主な依頼先には、「お寺」「神社」「供養対応の遺品整理業者」の3つがあります。
それぞれの違いは次の通りです。
お寺の場合 | 仏教形式のご供養を希望される場合、菩提寺(先祖代々のお墓のあるお寺)や、供養を受け付けている寺院が基本的な選択肢となります。お寺では、僧侶の読経による閉眼供養(魂抜き)や、位牌・仏具のお焚き上げ供養など、伝統的な儀式が丁寧に執り行われます。費用の目安は数千円~数万円程度で、読経の有無や納骨の可否によっても変動します。 |
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神社の場合 | 神道を信仰している場合は、神社への依頼も選択肢となります。神社では「お祓い」や「お清め」といった形での供養が中心で、仏教の「成仏」という概念とは異なり、“穢れを祓う”ことに重きが置かれます。神社によっては、故人の遺品を持ち込むことで祈祷を受けることができるところもありますが、対応していない場合もあるため、事前の確認が必要です。 |
遺品整理業者の場合 | 近年では、遺品整理業者が提携寺院と連携して供養を代行してくれるサービスも一般的になってきました。仏壇や人形、手紙、写真などを一括で引き取り、合同供養や個別供養を選べる業者も多く、供養後に証明書を発行してくれるケースもあります。また、忙しいご遺族の代わりに供養〜処分まで一気通貫で行ってくれるため、時間や手間をかけたくない方には特におすすめです。 |
それぞれの信仰や希望に合わせて、最適な依頼先を選ぶことが大切です。
9.【まとめ】遺品供養は“心の整理”|信頼できる業者に任せて安心を
遺品供養とは、故人との最期の対話であり、ご遺族にとっては“心の整理”をつける大切なプロセスです。
たとえ忙しい日々の中であっても、供養という節目をしっかりと設けることで、後悔のないお別れが叶います。
現在では、供養を受け付けている場所も多様化しています。
菩提寺や神社のほか、遺品整理を専門とする民間業者でも、お焚き上げ供養や閉眼供養の手配まで一括で対応してくれるケースが増えてきました。
それぞれの方法や費用には違いがあるため、「どこに・どのように依頼するか」は慎重に検討する必要があります。
大切なのは、形式にとらわれすぎず、あなたやご家族にとって納得できる“供養のかたち”を選ぶことです。
ブルークリーンでは、信頼できる供養の専門家と提携し、遺品整理から供養まで一貫してサポートしています。
心を込めたお別れのために、まずはお気軽にご相談ください。