「ホテルに客を呼び戻すにはどんな対策をすれば良い?」
「クラスターを防ぐためには何をするのが効果的なの?」
新型コロナ感染者がゼロにならない中で、ホテルの経営を続ける方法について悩みを抱える人は少なくありません。
できれば徹底した対策を取り、ホテル内での感染を防ぎたい気持ちは経営者も従業員も持っているはずです。
そこでこの記事では、ホテルができる具体的なコロナ対策について分かりやすく解説していきます。
従業員もお客さんも安心してホテルで過ごせるよう、対策方法をしっかりと押さえておきましょう。
▶経歴
・公益社団法人日本ペストコントロール協会ペストコントロール技能師
・3,000件以上の孤独死案件に携わる
▶メディア出演
・「ABEMA 変わる報道番組 #アベプラ【公式】」ABEMA
・「田村淳の地上波ではダメ!絶対!」BSスカパー
・日刊SPA!
・bizSPA!フレッシュ
・「Channel恐怖」Aamzon prime video
1.ホテルを営業するなら厳重なコロナ対策をしよう!
コロナウイルス感染症が広がるなか、ホテルの営業には感染症対策が必須です。
現状、法律上ではコロナ対策をしないからといって罰則があるわけではありません。
しかし宿泊施設が消毒液の設置やマスク着用、換気にとどまらない厳重な対策を取らなければ、客足は戻りにくいでしょう。
ただでさえ外出自粛ムードが強まり、逆風の吹いているのがホテルを含む宿泊業界です。
ホテルがクラスターの発生源になれば、さらに信用が落ち廃業を迫られるところも少なくないでしょう。
中でもまた、カラオケ、宴会場、食事処などを併設しているホテルではクラスター発生に繋がる可能性も高いです。
そのためリスクの高い場所については、今後の信頼を考えるとさらに厳重な対策が必要です。
では、具体的にホテルができるコロナ対策について解説していきます。
できる対策を少しでも増やし、お客さんに安心してホテルを利用してもらいましょう。
2.ホテルができるコロナ対策
新型コロナへの対処法については不確かな情報が飛び交い、どう対策すべきか混乱している人も多いはずです。
そこで参考にしたいのが、厚生労働省が出している「旅館等の宿泊施設における新型コロナウイルス感染症への対応について」です。
ホテルにとって信頼できるツールとなっているため、ガイドラインをもとに対策を練ってみてください。
ここからは、ガイドラインから考えられる代表的なホテルのコロナ対策方法について解説していきます。
- チェックイン時の密を避ける
- エレベーターの乗車人数を制限する
- ビュッフェの密を避ける
- 人が触れたものはすべて消毒する
- ホテル内の一斉除菌・消毒を行う
それぞれの対策内容を確認し、ホテルの安全な運営に向けて動き出しましょう。
対策1.チェックイン時の密を避ける
チェックイン時の密を避ける対策を取ることで、お客さん同士の感染を防げる可能性はぐっと上がります。
お客さん同士の接触が起こりやすいのが、混雑時の受付です。
特にビジネスホテルでは、仕事終わりの18時から20時ごろにお客さんが集中してしまい、フロントが混雑することも少なくありません。
しかし混雑した状態を放置していればお客さん同士の距離が近くなり、感染リスクは上がります。
そこでチェックインに並ぶ時には、従業員の指示のもと2m以上距離を取ってもらうようにしましょう。
また、受付でチェックインをするのではなく、従業員が各客室を周りチェックイン手続きを行うなど接触の機会自体を避けるという方法もあります。
従業員の人数を考慮し、自分のホテルに合った方法を選んでみてください。
対策2.エレベーターの乗車人数を制限する
お客さん同士が密集しやすい場所として代表的なのが、エレベーターです。
エレベーターに乗車人数ギリギリまで乗ってしまうと、肌が触れ合う距離になり密接は避けられません。
エレベーターでお客さん同士が近づかないようにする方法としては、以下のようなものがあります。
- 乗車人数を制限する
- エレベーター内に仕切りを配置する
- なるべく離れて乗るよう張り紙を貼る
- エレベーターの重量設定を変え大人数が乗れないようにする
エレベーターの中でもコロナ対策を意識してもらえるよう、張り紙などで対策を周知していきましょう。
対策3.ビュッフェの密を避ける
食事を提供しているホテルの場合、ビュッフェでの密に注意するのがおすすめです。
複数のお客さんがトングや箸などを共有するビュッフェは、コロナ感染の危険が高いと言われています。
また、食事中は多くの方がマスクを外して会話をするため、レストラン内での飛沫感染リスクはさらに上がってしまうでしょう。
そこで、ビュッフェ形式が厳しければ、お客さんごとに指定のセットメニューで食事提供を行う方法もありあます。
他にも、お客さんが指定した料理をスタッフが皿に置くなどして接触の機会を避けましょう。
そしてさらに余裕があれば、ビュッフェ形式の食事を中止し完全にルームサービスとして各部屋に食事を配膳するのがおすすめです。
レストランでお客さん同士が接触する機会も避けられるので、可能ならルームサービスでセットメニューの提供を行うようにしてみてください。
対策4.人が触れたものはすべて消毒する
ホテルができる最も基本的なコロナ対策は、消毒です。
客と従業員が触れるあらゆるものを消毒し、飛沫が飛ぶ可能性のある場所は徹底的に除菌をします。
人の往来がある場合は何度も繰り返し消毒を行い、コロナウイルスのリスクを減らしましょう。
特にホテル内で重点的に消毒を行うべきなのは、以下の場所です。
- コップや箸、食器類
- ルームキー
- エレベーター内の押しボタン
- ドアノブ
- ドライヤー
- ロビーの椅子・机
他にも、人が触れる可能性のあるものは全てアルコール消毒を行い、常に清潔な状態に保つことが大切です。
少しの気の緩みがクラスター発生につながるので、念入りに掃除するよう担当の従業員にはしっかり指導を行いましょう。
対策5.ホテル内の一斉除菌・消毒を行う
営業再開に向け、顧客からの信頼を取り戻すにはいったんホテル全体の除菌・消毒を行うことが大切です。
新型コロナ陽性でも、全く症状がなくホテルを利用した人がいる可能性はあります。
「もしかするとホテルにまだコロナウイルスが残っているのでは」
という不安を払拭するために、業者に依頼し徹底した消毒が必要なのです。
現在、コロナ対策の除菌・洗浄作業に対応している業者は複数あります。
ホテルの規模にもよりますが消毒・除菌は1日から数日で完了するので、少しホテルを休業させ徹底した洗浄を行いましょう。
コロナ対策の消毒・洗浄ができる業者については「5.ホテル内の一斉消毒は専門業者に依頼しよう」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
従業員の数やホテルの規模、営業再開までの期間によって、ホテルができるコロナ対策はそれぞれ異なります。
しかし最低でもあらゆる場所を除菌・消毒することを意識し、少しでもコロナ感染のリスクを防ぐ意識を持つことが大切です。
次は参考として、ホテル内で新型コロナウイルスに感染した疑いのあるお客さんが出た時の対処法を解説していきます。
もしもの時に備えて、ぜひご確認ください。
3.ホテルでコロナ患者が出た場合の対処法
もし、ホテル内でコロナ感染の疑いがあるお客さんが出た時は、どう対処すればよいのでしょうか。
ここからは、ガイドラインに基づき対処法を解説していきます。
コロナウイルスに罹患していても最初は発熱等の症状が無い人が多くいます。
そのため、チェックインの段階では感染しているかどうか分からないケースも考えられるでしょう。
もしホテル滞在中にお客さんが急な発熱や呼吸困難、倦怠感を訴えた場合、以下のように対応してください。
- 客室内で待機してもらう
- マスク着用を依頼し、外に出ないよう伝える
- 食事を部屋に直接運ぶ
- 保健所の「帰国者・接触者相談センター」に連絡する
- 当日の宿泊者名簿で住所や連絡先などを確認する
- 保健所の指示に従い、検査を受けるか病院に行ってもらう
感染の疑いがある人は、まず保健所に連絡して判断を任せるのが基本的な流れです。
しかし保健所を通さず検査を受けることができる体制も整ってきているため、常に厚生労働省のHPをチェックして最新の情報を頭に入れておきましょう。
次は、ホテルでのコロナ対策事例について具体的に解説をしていきます。
自分のホテルでどんな対策ができるか考えつつ、他のホテルの事例を参考にしてみてください。
4.ホテルでコロナ対策を行っている実例
ここまで、ホテルにおけるコロナ対策を解説してきましたが、実際に他のホテルはどのような対策を行っているのでしょうか。
ここからはリゾートホテルからビジネスホテルまで、全国に宿泊施設を展開する以下大手ホテルブランドの対策を解説していきます。
- 星野リゾート
- アパホテル
それぞれのホテルごとにどんな対策を重視しているかチェックし、自分のホテルの運営に活かしましょう。
例1.星野リゾート
出典元:星野リゾート
全国のリゾート地に独自の観点から宿泊施設を展開している星野リゾートは、「最高水準のコロナ対策宣言」として綿密な対策を行っています。
3密回避と衛生管理への取り組みとし、以下の代表例の他にも多数の対策が盛り込まれています。
- 客室でのチェックイン・チェックアウト
- 食事はセットメニュー、テイクアウト方式に変更
- 温泉の混雑状況がわかるサイトの導入
- プールロッカーの利用制限
- 自然の中でのアクティビティをおすすめするプランの積極導入
レストランや温泉などの混雑状況を確認できるサイトがあれば、お客さんも安心して館内施設を使えるようになるはずです。
システムとして可能なら取り入れるのも良いでしょう。
例2.アパホテル
コロナウイルス無症状者、軽症者の受け入れをいち早く行ったアパホテルでも、コロナに対する対策がしっかりとなされています。
アパホテルはコロナ患者を受け入れたこともあり、通常のホテルより頻繁に、かつ慎重に消毒を行うことを徹底しています。
その他、アパホテルが行っているコロナ対策は以下のようになっています。
- 事前チェックインシステムの活用
- 自動チェックイン機の導入
- 客室に個包装の紙コップ・使い捨てスリッパを設置
- ビュッフェでは使い捨てゴム手袋を用意
- ビュッフェではスタッフによる取り分けを実施
アパホテルでは新しく開業したホテルを中心に、対面ではなく自動でチェックインができる機械を積極的に導入してきました。
今後いつコロナの二波、三派が来るか分からない状況なので、金銭的に余裕があれば対面での接触機会を減らせる機械の導入を検討してみましょう。
以上が、他のホテルの具体的なコロナ対策でした。
多くの宿泊施設では、マスクや手洗い、入り口でのアルコール消毒や検温だけでなくあらゆる対策を取って売上改善に勤めています。
お客さんが安心できる十分な対策を取り、これからもホテルの経営を続けていきましょう。
次は、参考としてホテルの除菌・清掃を行う業者について解説します。
どの業者に依頼するか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
5.ホテル内の一斉消毒は専門業者に依頼しよう
お客さんに安心してホテルを利用してもらうには、ホテル全体を除菌・消毒することが大切です。
しかし自力で全ての部屋や設備を除菌するのは非常に手間がかかるため、専門の業者に依頼をすべきでしょう。
実績ある専門のクリーニング業者なら、普段は手の届きにくい高所の除菌や床面の清掃まで徹底して行ってくれます。
一方、コロナウイルスに対する不安に乗じて実績がないのにコロナ除菌を謳う業者も少なくありません。
まだコロナウイルスの除菌に関してルールや作業方法が明確に決まっていないからこそ、実績ある業者を選ぶことが大切です。
もし関東圏のホテルでコロナウイルス対策のための除菌・洗浄を行う業者をお探しなら、ぜひブルークリーンをご検討ください。
ブルークリーンの作業は、CDC(米国疾病予防管理センター)・OSHA(米国労働安全衛生局) の感染症対策ガイドラインをもとに実施されている清掃です。
EPA(米国環境保護庁)が認める感染症に有効な薬剤を中心に使い、商業施設から工場まで徹底した洗浄を行っています。
ブルークリーンの対応エリアは、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の全域です。
対象地域でホテルを経営している人は、ぜひお問い合わせください。
ホテルでの特殊清掃でご不明な点があれば、以下の記事が参考になります。
[ホテルで特殊清掃が必要なときはどうすれば?専門業者に依頼すべき理由を解説!]
まとめ
これからホテルの営業を行うには、コロナ対策が必須です。
こまめな消毒、マスク着用はもちろん、チャックインを各部屋で行うなど密を避ける新しい対策が必要なホテルも多いでしょう。
経営陣だけでなく現場の従業員とも話し合い、具体的にどんな対策ができるかしっかり考えておく必要があります。
そして、今後営業を再開するにあたっては専門業者に依頼してホテル全体の消毒を行うのがおすすめです。
ホテル全体の消毒については複数の業者から見積りをもらい、確かな実績を持つところに依頼しましょう。
また、以下の記事では特殊清掃業者の選び方についても紹介していますので、併せてご覧ください。