故人が残した遺品をどうするかは、遺族にとって大きな悩みのひとつです。
遺品整理とは、故人の思い出や感謝を伝えながら、新しい生活に向けて前進するために行う作業です。
しかし、遺品整理には時間や労力、費用などの負担もかかります。
そこでこの記事では、遺品整理とは何か、どのようなタイミングや手順で行うべきか、どのような注意点があるか、どのようなメリットがあるかなどを詳しく解説します。
遺品整理をすることで、故人への想いを大切にしながら、自分のペースで喪失感や悲しみと向き合えます。
不安な場合にどうしたらよいのか、これから何をすべきか迷った際の参考にしてください。
▶経歴
・公益社団法人日本ペストコントロール協会ペストコントロール技能師
・3,000件以上の孤独死案件に携わる
▶メディア出演
・「ABEMA 変わる報道番組 #アベプラ【公式】」ABEMA
・「田村淳の地上波ではダメ!絶対!」BSスカパー
・日刊SPA!
・bizSPA!フレッシュ
・「Channel恐怖」Aamzon prime video
1.遺品整理とは一体なに?
遺品整理とは、故人が残した物品を分別し、処分や保管を決める作業のことです。
物品の片付けだけでなく、故人の思い出や遺族の気持ちを大切にすることも含まれます。
また、遺品整理を行うことで、故人の財産や借金などの状況を把握し、相続や税金などの手続きをスムーズに進められます。
この作業は、故人との別れを受け入れることが難しい遺族にとって、心理的にも大きな負担となるはずです。
そこで、遺品整理業者に依頼したり、専門家のアドバイスを受けたりする方法も取られています。
2.遺品整理とはどんなタイミングで行うべき?
遺品整理は、故人が亡くなった後に行うべきですが、そのタイミングは一概に決められません。
しかし、タイミングを知っておくことは、遺品整理を円滑に進めるために役立ちます。
遺品整理のタイミングは、以下の3つのポイントで決めることがおすすめです。
- 葬式後の手続きが一段落した後
- 四十九日などの法要の時期
- 自身の気持ちの整理がついた時
1つずつ、見ていきましょう。
(1)葬式後の手続きが一段落した後
遺品整理は、葬式後の手続きが一段落した後に行うべきです。
葬式や法的手続きは、遺族や関係者にとって精神的にも肉体的にも負担の大きい作業であり、遺品整理に集中できる状態ではないからです。
たとえば、葬儀では故人を見送ることに気持ちが向かい、手続きでは書類や証明書などの確認や提出に時間がかかります。
そのため、これらの作業がひと段落し、感情的な余裕ができた後に遺品整理を始めることで、物品の整理と処分をスムーズに進められます。
(2)四十九日などの法要の時期
遺品整理は、四十九日などの法要の時期に行うべきです。
法要は故人の冥福を祈り、遺族や関係者が故人を偲ぶ大切な機会であり、遺品整理を通じて故人との思い出を振り返られるからです。
たとえば、故人が愛用していた洋服やアクセサリー、趣味や仕事に関する物品などを見ることで、故人の生き方や性格を思い出せます。
また、法要後は新たな生活を始めるための準備期間でもあり、物品の整理や処分を機に気持ちを切り替えられます。
(3)自身の気持ちの整理がついた時
遺品整理は、自身の気持ちの整理がついた時に行うべきです。
故人の死に対する悲しみやショックは個人差があります。
自分自身の感情に向き合い、時間をかけて受け入れることが必要です。
自身の気持ちが落ち着き、遺品整理に取り組む意欲や覚悟が生まれた時に始めることで、物品の整理や処分をより意識的かつ効果的に進められます。
遺品整理とは、故人の思い出を大切にしながら、新しい生活に向けて前進するために行う作業です。
遺族や関係者の気持ちに配慮し、個人のペースで行うことが大切です。
心理的な準備が整った段階で始めることが、よい結果につながるでしょう。
3.遺品整理とはどんな手順で行うの?
遺品整理には、以下のような手順があります。
- 家財の整理
- 不用品の処分
- 部屋の清掃
- 形見分け&売却
これらの手順を知っておくと、遺品整理をスムーズに進められます。
また、故人の思いや遺族の感情を尊重しながら、遺品に対する最善の処置を行えます。
それでは、各手順について詳しく見ていきましょう。
ステップ1.家財の整理
まずは、故人が残した家具、衣類、書籍、日用品などをカテゴリごとにまとめて整理します。
家財とは、家具や家電、衣類や書籍など、故人が生活していた時に使っていたものです。
重要な遺品や思い出の品は特別に取り扱い、必要なものと不要なものを分別します。
ただし、家財の整理は感情的な負担が大きい場合があります。
その場合は、家族や友人と協力し、サポートを受けましょう。
また、家財の整理では、貴重品や書類などを見逃さないように注意してください。
ステップ2.不用品の処分
次に、不要になった家財や遺品を処分します。
故人が使っていなかったものや壊れているもの、古くて価値がないものなどです。
処分方法には売却、寄付、廃棄などがあるため、遺品の価値や状態に応じて最適な方法を選びます。
場合によっては、一般廃棄物や産業廃棄物として処分する必要がありますが、その方法は自治体や業者によって異なります。
処分を進める際は、遺族や関係者の合意を得ながら感情的なつながりや思い出を尊重しましょう。
なお、不用品の処分は時間や労力がかかる場合があります。
その場合は、遺品整理業者や専門団体のサポートも利用できます。
ステップ3.部屋の清掃
空きスペースが生まれたら、掃除や片付けを行い、部屋を整えます。
ホコリや汚れを取り除き、清潔な状態を維持します。
たとえば、床や壁、天井などを掃除機や雑巾で拭き取り、カーテンやカーペットなども洗濯やクリーニングを行うなどです。
また、必要な修繕や補修があれば行い、部屋に異臭が残っている場合は消臭剤や芳香剤を使って安全な環境を整えましょう。
部屋の清掃は、遺族や関係者の心の安定にも繋がります。
部屋が広かったり、掃除の時間が取れなかったりする場合は、専門の清掃業者の支援を受けることもできます。
ステップ4.形見分け&売却
遺品整理が完了したら、形見分けと売却を行います。
形見分けとは、故人が大切にしていた品や思い出の品を遺族や親族にわけることです。
この場合、故人の遺志や遺族の希望を尊重しながら、平等に分配することが望ましいです。
売却では、不動産や車などの高額なものは専門の業者に依頼し、骨董品や宝石などの貴重品は買取り店に依頼します。
ただし、形見分けと売却は遺族や関係者にとって経済的な助けとなりますが、相続税や贈与税などの税金の問題に注意しなければなりません。
そのため、遺品の適正な価値評価や販売手続きには専門家や業者のアドバイスを受けることも検討しましょう。
デジタル遺品を安全に処理することで、故人の個人情報を守り、故人のプライバシーを尊重できます。
4.遺品整理とはどんな注意点があるもの?
遺品整理には、失敗を減らすために知っておきたい以下のような注意点があります。
- 事前に遺族や親族の許可を得る
- 遺言書やエンディングノートの内容を確認する
- 相続財産・貴重品などを捨てないようにする
- デジタル遺品も忘れずに整理する
これらの注意点について、詳しく見ていきましょう。
注意点1.事前に遺族や親族の許可を得る
遺品整理をする前に、必ず遺族や親族の許可を得ることが大切です。
遺品整理は故人の思い出や人生を扱うデリケートな作業だからです。
故人の意思や家族の感情を尊重しない遺品整理は、トラブルや後悔の原因になりかねません。
ですから、遺品整理をする際は、以下の点に注意してください。
- 目的や方法を明確に伝える
- 費用や期間を事前に相談する
- 範囲や分担を決める
- 進捗や結果を報告する
たとえば、遺品整理業者に依頼する場合は、契約内容や料金体系をしっかり確認しましょう。
また、遺品整理業者が行う作業内容や処分方法も家族と共有します。
遺品整理業者に任せきりにせず、家族と連携して進めることが大切です。
注意点2.遺言書やエンディングノートの内容を確認する
遺品整理をする際は、故人が残した遺言書やエンディングノートの内容を確認することが重要です。
遺言書やエンディングノートには、故人の財産分与や葬儀・墓地・供養の希望などが記されている場合があるからです。
これらの内容を無視して遺品整理をすると、故人の意思に反したり、法的な問題に巻き込まれたりする恐れがあります。
ですから、遺品整理をする前に、以下の点に気をつけてください。
- 遺言書やエンディングノートがあるかどうかを確認する
- 遺言書やエンディングノートの内容を尊重する
- 遺言書やエンディングノートがない場合は、故人の趣味や嗜好を推測する
たとえば、遺言書やエンディングノートがある場合は、その中に記された遺品の処分方法や相続人を優先的に考慮します。
また、遺言書やエンディングノートがない場合は、故人の好きな色や形、思い入れのある品物などを探してみましょう。
故人の遺品には、故人の人生や価値観が反映されています。
遺品整理を通して、故人との思い出を振り返ることもできます。
注意点3.相続財産・貴重品などを捨てないようにする
遺品整理をする際には、相続財産や貴重品などを誤って捨ててしまわないように注意する必要があります。
遺品整理は、故人の生前の思い出や趣味、人間関係などを反映したものだからです。
一見価値がないように見えるものでも、実は相続税の対象となる財産や、故人が大切にしていた品物であるケースが多くあります。
例えば、以下のようなものです。
- 現金や預金通帳、株式証券、生命保険証書などの金融資産
- 宝石や貴金属、ブランド品、美術品、骨董品などの高価な品物
- 故人が書いた手紙や日記、写真やビデオ、メダルや賞状などの思い出の品物
また、遺品整理をする前には、故人の親族や友人などに連絡を取り、故人が残したものについて確認したり、相談したりすることも大切です。
そうすることで、故人の意思を尊重しつつ、適切に遺品整理を進められます。
したがって、遺品整理をする際には、相続財産や貴重品などを捨てないようにすることが重要です。
注意点4.デジタル遺品も忘れずに整理する
遺品整理をする際には、デジタル遺品も忘れずに整理する必要があります。
デジタル遺品とは、故人がインターネット上で残したものであり、下記のものが含まれます。
- SNSやブログなどのアカウント
- メールやチャットなどのメッセージ
- クラウドサービスやオンラインゲームなどのデータ
- スマートフォンやパソコンなどの端末
デジタル遺品は、故人の個人情報やプライバシーを保護するために整理することが必要です。
また、デジタル遺品は、故人の思い出や趣味、人間関係などを反映したものであり、故人の遺志や家族の希望に沿って扱うことが望ましいです。
デジタル遺品を整理するには、故人のパスワードやIDなどの情報が必要になる場合があります。
そのため、遺品整理をする前には、故人の親族や友人などに連絡を取り、故人が残したデジタル遺品について確認したり、相談したりすることも大切です。
そうすることで、故人の意思を尊重しつつ、適切にデジタル遺品を整理できます。
このように、遺品整理をする際には、デジタル遺品も忘れずに整理することが重要です。
5.遺品整理とはいくらぐらい費用がかかるもの?
一般的には、遺品整理の費用は数万円から数十万円程度が目安とされています。
間取り | 作業人数 | 作業時間 | 相場 |
---|---|---|---|
1K〜1R | 2〜5名 | 2〜8時間 | 約78,000~284,000円 |
1DK〜3LDK | 3〜7名 | 5時間 | 約135,000~482,000円 |
4LDK | 5〜8名 | 12~20時間 | 約245,000~690,000円 |
この表からわかるように、作業の規模や時間、必要なスタッフの数、処分や清掃にかかる費用などによって大きく変わります。
たとえば、部屋が広くて物が多い場合や、特殊清掃が必要な場合は、費用が高くなります。
逆に、部屋が狭くて物が少ない場合や、自分で一部の作業を行う場合は、費用も安くなるでしょう。
また、この表はあくまで当社心つむぐ遺品整理の見積もりであり、他の業者では異なる可能性があります。
したがって、遺品整理を業者に依頼する場合は、見積もりを複数取り比較し、費用とサービス内容を検討することが重要です。
以下の記事では、遺品整理の費用相場についてさらに詳しく解説しています。
費用を安く抑える方法についても紹介しているので、併せてご確認ください。
6.遺品整理とは業者に依頼するべきもの?
遺品整理には、遺族や関係者の思い出や感情が絡むため、精神的にも肉体的にも大きな負担がかかります。
そこで、遺品整理の専門業者に依頼することで、さまざまなメリットが得られるものです。
ここからは、遺品整理の専門業者に依頼するメリットについて、以下の3つの見出しで詳しく説明します。
- 精神的・肉体的な負担が軽減される
- 専門的な相続に関するアドバイスがもらえる
- 遺品の供養や買取も同時に依頼できる
1つずつ見ていきましょう。
メリット1.精神的・肉体的な負担が軽減される
遺品整理の専門業者に依頼すると、精神的・肉体的な負担が軽減されます。
というのも、遺品整理は時間や労力がかかるだけでなく、故人との思い出や感情を振り返ることになるため、心身ともに疲弊してしまうことが多いからです。
特に、親族や友人などの協力が得られない場合や、故人が住んでいた場所が遠方である場合は、一人で行うのは非常に困難です。
しかし、遺品整理の専門業者に依頼すれば、プロのチームが迅速かつ丁寧に作業を行ってくれます。
また、遺族や関係者の気持ちを尊重し、適切な配慮やサポートをしてくれます。
そのため、遺品整理の専門業者に依頼することで、故人への想いを大切にしながら、自分のペースで喪失感や悲しみと向き合えるでしょう。
メリット2.専門的な相続に関するアドバイスがもらえる
遺品整理の専門業者に依頼すると、専門的な相続に関するアドバイスがもらえます。
遺品整理の専門業者は、相続法や税法などの知識を持っており、故人が残した財産や借金などの処分方法や手続きを教えてくれるからです。
例えば、以下のようなことに対応してくれます。
- 遺産分割協議書や遺言書などの書類の作成や確認
- 遺産の評価や相続税の計算や申告
- 遺留分や遺贈などの相続権の確認や放棄
- 遺産の売却や贈与などの処分方法や手数料
また、遺品整理の専門業者は、相続に関するトラブルを防ぐために、遺族や関係者とのコミュニケーションを円滑にする役割も果たしてくれます。
そのため、遺品整理の専門業者に依頼することで、相続に関する悩みや不安を解消し、スムーズに手続きを進められます。
メリット3.遺品の供養や買取も同時に依頼できる
遺品整理の専門業者に依頼すると、遺品の供養や買取も同時に依頼できます。
遺品整理の専門業者は、故人が残した物品や家財道具などを整理するだけでなく、遺品の供養や買取もサポートしてくれるからです。
例えば、以下のようなことも対応できます。
- 愛用していた衣類やアクセサリーなどを寄付やリサイクルの形で供養する
- 収集していたコレクションや趣味の品などを高価買取してくれる
- 大切にしていた家具や家電などを引き取ってくれる
また、遺品整理の専門業者は、遺品の価値や状態を正しく判断し、適性な価格で買取してくれます。
そのため、遺品整理の専門業者に依頼することで、故人への敬意を表しながら、遺品を有効活用できます。
7.安心・安全な遺品整理とは?心つむぐ遺品整理がおすすめ!
安心・安全な遺品整理をご希望の場合は、心つむぐ遺品整理へお気軽にご相談ください。
遺品整理は、故人の思い出や感謝を伝える大切な作業ですが、同時に時間や労力、費用などの負担もかかります。
そこで多くの人が考えるのが業者への依頼ですが、そこで適当に選んでしまうと遺品がなくなったり、意図しない廃棄や処分が行われたりする可能性があります。
遺品整理は、人生や価値観を反映した物を取り扱うため、法律やマナーに注意しながら、尊重と配慮にまで気を配れる専門業者に依頼する必要があります。
当社心つむぐ遺品整理は実績が2,000件以上あり、信頼性と安全性を重視したサービスを提供しています。
遺品整理の作業を専門知識と経験を持つプロのチームが行い、流れや料金などを事前に丁寧に説明します。
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いつでもお気軽にお問い合わせください。
8.遺品整理とは遺族の心の整理でもあります!
遺品整理は、故人を偲び、故人との思い出を整理するために行う作業です。
適切に行われないと、故人の意思に反して大切なものが手放されたり、故人のプライバシーや個人情報が漏洩したりする可能性があります。
また、遺品整理では故人の思い出や人生を振り返り、故人に対する感謝の気持ちを表せます。
しかしながら、遺品整理には遺族の心の負担もあります。
遺族は、故人との別れや感情的なつながりを整理する機会を得ながらも、悲しみや喪失感と向きあわなければなりません。
そのため、遺品整理をする際には、適切なサポートや支援を受けることが重要です。
たとえば、故人の思い出や大切な品物を適切に扱いながら、遺族の負担を軽減できる遺品整理の専門業者への依頼も検討しましょう。
心つむぐ遺品整理は、遺品整理の専門業者として2,000件以上の実績があり、多くの方からご愛顧をいただいております。
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