【賃貸物件のペットトラブル調査】約4人に1人がペットによる退去トラブルを経験|トラブル経験者の80.1%は「ペット不可物件」も含む

2026.8.27

Category調査・アンケート
【賃貸物件のペットトラブル調査】約4人に1人がペットによる退去トラブルを経験|トラブル経験者の80.1%は「ペット不可物件」も含む
  • ペット可物件では、退去時の臭いや傷、汚れにどの程度の原状回復が必要になるのか
  • ペット飼育不可の物件なら、ペットによるトラブルは防げるのか

賃貸物件を所有・管理するなかで、ペット飼育による原状回復や清掃に悩んだ経験のあるオーナー・管理会社も少なくないでしょう。

ペットによる室内の傷や臭い、糞尿汚れなどは、通常のハウスクリーニングだけでは対応できず、壁紙や床材の張り替え、消臭、特殊清掃などが必要になるケースがあります。

さらに、入居者が無断でペットを飼育していた場合など、契約上ペット飼育を禁止している物件でもトラブルが発生する可能性があります。

そこで今回は、ブルークリーンが直近5年以内に賃貸物件を所有・管理している、またはしていた849人を対象に、ペットによる退去トラブルの経験を調査

さらに、ペット飼育を原因とする退去トラブルを経験した100人を対象に、具体的な被害内容や原状回復費用、入居者からの費用回収、今後必要だと考える対策などについて調査しました。

本記事では、これらの調査結果をもとに、賃貸物件におけるペット飼育トラブルの実態について詳しく紹介します。

調査名 賃貸物件のペット飼育実態に関するアンケート
調査期間 2026年08月17日 ~ 2026年08月18日
調査方法 Freeasyを用いたWeb調査
調査対象 直近5年以内に賃貸物件を所有・管理している、またはしていた人
有効回答数 849人

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賃貸物件の所有・管理経験者の約4人に1人がペットによる退去トラブルを経験

賃貸物件の所有・管理経験者849人のうち、23.67%がペット飼育による退去時の原状回復・清掃トラブルを経験

直近5年以内に賃貸物件を所有・管理している、またはしていた849人へ、ペット飼育が原因となる退去時の原状回復・清掃トラブルを経験したことがあるか尋ねたところ、「ある」は23.67%でした。

つまり、約4人に1人がペットに関連した退去トラブルを経験していることになります。

「ない」は76.33%と多数を占めているものの、賃貸経営・管理においてペットによる原状回復トラブルは、決して一部の特殊なケースだけとはいえなことがうかがえます。

トラブル経験者の80.1%が「ペット飼育不可物件でのトラブルも含まれる」と回答

ペットによる退去トラブル経験者201人のうち、80.1%がトラブルのあった物件にペット飼育不可物件も含まれると回答

ペットによる退去トラブルを経験した201人へ、そのなかにペット飼育不可の物件も含まれているか尋ねたところ、「はい」が80.1%となりました。

トラブル経験者の約8割が、ペット飼育不可物件で発生したケースも経験していることになります。

この結果から、契約上ペット飼育を禁止しているだけでは、無断飼育などによるトラブルを完全には防げない可能性があることがわかります。

ペットによる退去トラブルは「床材の傷・腐食」が42%で最多

ペットによる退去トラブルでは、フローリング・床材の傷や腐食が42%で最多。壁紙・クロスの傷や汚れ40%、ドア・柱など建具の傷38%が続き、建物への損傷が上位3項目を占めた

ペットによる退去トラブルを経験した100人へ具体的な内容を尋ねたところ、「フローリング・床材の傷や腐食」が42%で最多となりました。

次いで、

  • 壁紙・クロスの傷や汚れ:40%
  • ドア・柱など建具の傷:38%
  • 強い臭い:34%
  • 糞尿による汚れ:33%

と続いています。

さらに、「無断でペットを飼育していた」と回答した人も20%存在しました。

ペットによる退去トラブルは臭いや毛などの清掃上の問題だけではなく、床・壁・建具など建物自体の補修が必要になるケースも多いことがうかがえます。

退去後の対応は「壁紙・クロスの張り替え」が52%|4人に1人以上が特殊清掃を実施

ペットによる退去トラブル後の対応では、壁紙・クロスの張り替えが52%で最多。通常のハウスクリーニング47%、消臭作業41%、床材の張り替え33%、特殊清掃26%と続いた

トラブル発生後に行った対応では、「壁紙・クロスの張り替え」が52%で最多となりました。

次いで、

  • 通常のハウスクリーニング:47%
  • 消臭作業:41%
  • 床材の張り替え:33%
  • 特殊清掃:26%
  • 害虫・害獣駆除:11%

となっています。

半数以上が壁紙・クロスを張り替えており、3人に1人は床材の張り替えも行っていることから、通常清掃だけでは元の状態に戻せないケースも少なくないことがうかがえます。

また、26%は特殊清掃を行っており、臭いや糞尿汚れなど、一般的なハウスクリーニングでは対応が難しいケースも一定数存在していると考えられます。

ペットによる原状回復費用は52%が「30万円以上」

ペットによる退去トラブルの原状回復費用は「30~50万円未満」が34%で最多。30万円以上を合計すると52%となり、半数を超えた

原状回復にかかった費用について尋ねたところ、「30~50万円未満」が34%で最多となりました。

「50~100万円未満」の11%、「100万円以上」の7%を合わせると、原状回復費用が30万円以上だった人は52%にのぼります。

一方、「10万円未満」は11%にとどまりました。

床や壁紙、建具など複数箇所に被害が及んだ場合や、消臭・特殊清掃まで必要になった場合には、原状回復費用が数十万円規模になるケースも珍しくないことが今回の調査からうかがえます。

原状回復費を100%回収できたのは31%|69%は全額回収できず

ペットによる原状回復費用を入居者へ請求し100%回収できたのは31%。一部のみ回収43%、全く回収できなかった14%、請求できなかった12%で、69%が全額を回収できていない

原状回復費用について、「入居者へ請求し、100%回収できた」と回答した人は31%でした。

一方、

  • 一部のみ回収できた:43%
  • 請求したものの全く回収できなかった:14%
  • 請求できなかった:12%

となっています。

これらを合わせると、69%は原状回復費用を全額回収できていません。

ペットによる原状回復では、修繕費が発生するだけではなく、その費用を入居者からどこまで回収できるかもオーナー・管理会社にとって大きな課題となっていることがわかります。

今後強化したい対策は「ペット飼育に関する契約内容の見直し」が49%で最多

ペットによる退去トラブル防止策では「ペット飼育に関する契約内容を見直す」が49%で最多。室内状況の定期確認34%、飼育頭数などのルール厳格化31%と続いた

今後強化したい対策については、「ペット飼育に関する契約内容を見直す」が49%で最多となりました。

次いで、

  • 定期的に室内の状況を確認する:34%
  • ペット飼育頭数などのルールを厳格化する:31%
  • 入居審査を厳しくする:25%
  • 原状回復費用に関する説明を徹底する:25%
  • 専門業者と連携する:25%

となっています。

「特に対策は考えていない」は9%にとどまっており、トラブル経験者の多くが何らかの再発防止策を必要だと考えていることがわかります。

特に、契約内容や飼育ルールなど、「トラブル発生後の対応」だけではなく「入居前・入居中の予防」を重視する傾向がうかがえます。

84%がペット退去トラブルへの対応に「専門業者が必要」と回答

ペットによる退去トラブルへの対応で専門業者の必要性を「強く感じる」が34%、「やや感じる」が50%となり、合計84%が必要性を感じている

特殊清掃・消臭・原状回復などを行う専門業者の必要性について、「強く感じる」が34%、「やや感じる」が50%でした。

合わせると84%が専門業者の必要性を感じています。

一方、「あまり感じない」は15%、「まったく感じない」は1%にとどまりました。

ペットによる退去トラブルでは、通常清掃だけでなく、臭いの除去や糞尿汚れへの対応、壁・床の原状回復など複数の作業が必要になる可能性があります。

こうした対応を自社や一般的な清掃だけで完結させるのではなく、専門業者との連携を必要と考える不動産関係者が多いことがわかります。

専門業者選びでは51%が「原状回復まで一括対応できること」を重視

ペット退去トラブルの専門業者選びでは「原状回復まで一括対応できること」が51%で最多。特殊清掃の実績44%、料金の明確さ43%、糞尿汚れへの対応39%、消臭力37%と続いた

専門業者へ依頼する場合に重視したいポイントでは、「原状回復まで一括対応できること」が51%で最多となりました。

次いで、

  • 特殊清掃の実績が豊富:44%
  • 料金が明確:43%
  • 糞尿汚れまで対応できる:39%
  • 臭いをしっかり除去できる:37%

と続いています。

料金やスピードだけではなく、清掃・消臭から修繕まで一貫して対応できることや、特殊な汚れへの対応力が重視されている点が特徴です。

ペットによる退去トラブルでは被害内容が複数に及ぶケースもあるため、複数業者へ個別に依頼するより、一括して対応できる体制へのニーズが高いことがうかがえます。

ペット不可物件でも無断飼育を前提としたリスク管理が求められる

ペットによる退去トラブルの調査から、建物損傷を伴う原状回復、費用の高額化と回収リスク、契約による予防と専門業者との連携という3つのポイントが明らかになった

今回の調査では、ペットによる退去トラブルを経験した201人のうち80.1%が、トラブルのあった物件に「ペット飼育不可物件も含まれている」と回答しました。

ペット不可の契約を結んでいたとしても、入居者による無断飼育の可能性まで完全に排除することは困難です。

国土交通省が公表している賃貸住宅標準契約書でも、犬や猫など一定の動物の飼育について、貸主の書面による承諾を必要とする事項として整理するモデルが示されています。また、国土交通省は賃貸借トラブルの防止には契約内容を十分に確認・理解することが重要だとしています。

そのため、ペットトラブルを防ぐには、単に契約書に「ペット不可」と記載するだけでなく、契約時にルールを明確に伝えておくことが重要です。

たとえば、ペットを飼育できるかどうかだけでなく、飼育を認める場合には動物の種類や頭数、飼育条件などを明確にし、違反した場合の対応についても契約内容に応じて確認しておくことが考えられます。

また、入居後も近隣からの相談や室内からの強い臭いなど、異変を把握した場合には早期に状況を確認することが重要です。

ペットによる汚れ・臭いがひどい場合は専門業者への依頼も検討することが大切

今回の調査では、ペットによる退去トラブルとして、「フローリング・床材の傷や腐食」が42%、「壁紙・クロスの傷や汚れ」が40%、「強い臭い」が34%、「糞尿による汚れ」が33%挙げられました。

ペットによる退去トラブルは、室内の清掃だけで解決できるとは限りません。糞尿が床材や壁の下地まで染み込んでいたり、室内に強い臭いが残っていたりすると、一般的なハウスクリーニングでは十分に対応できないケースもあります。

実際に今回の調査でも、退去後に「消臭作業」を行った人は41%、「特殊清掃」は26%、「壁紙・クロスの張り替え」は52%、「床材の張り替え」は33%にのぼりました。

汚染の程度が大きい場合は、原因や範囲を適切に確認したうえで、必要な清掃・消臭・補修を判断することが重要です。自社や通常のハウスクリーニングだけでの対応が難しいと感じた場合には、特殊清掃や消臭などに対応できる専門業者への依頼も検討するとよいでしょう。

ペットによる原状回復費の負担を巡るトラブルを防ぐには事前のルール設定も重要

今回の調査では、ペットによる原状回復費用を100%回収できた人は31%にとどまり、69%は一部しか回収できなかった、まったく回収できなかった、または請求できなかったと回答しています。

原状回復費用を巡るトラブルを防ぐためには、入居時点から貸主・借主の双方がルールや費用負担の考え方を確認しておくことが重要です。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、原状回復について、通常の使用による損耗や経年変化まで借主が元に戻すことを意味するものではないという考え方が示されています。

一方、飼育しているペットによって柱やクロスなどに傷や臭いが生じた場合は、通常の使用による損耗とはいえず、借主負担と判断される場合が多いとされています。また、ペット飼育が禁止されている物件で飼育した場合は、用法違反にあたるとの考え方も示されています。

ただし、実際にどこまで借主へ請求できるかは、損傷の原因や程度、設備・内装材の経過年数、契約内容などによって異なります

そのため、トラブル防止のためには、

  • ペット飼育の可否や条件を契約時に明確にする
  • ペット飼育に関する特約や原状回復の考え方を双方で確認する
  • 入居時の室内状況を写真などで記録しておく
  • 退去時にどのような費用負担が生じる可能性があるか説明する
  • 敷金などを設定する場合は、その条件や取り扱いを明確にする

といった対策が考えられます。

「ペットが原因だからすべて入居者負担」と考えるのではなく、あらかじめ契約条件を明確にしたうえで、実際の損傷状況に応じて適切に判断することが重要です。

賃貸物件のペット飼育・退去トラブルに関するアンケート調査まとめ

今回の調査結果をまとめると、以下のとおりです。

  • 直近5年以内の賃貸物件所有・管理経験者の23.67%が、ペットによる退去トラブルを経験
  • トラブル経験者の80.1%が、トラブルのあった物件に「ペット飼育不可物件も含まれている」と回答
  • トラブル内容は「フローリング・床材の傷や腐食」が42%で最多
  • 退去後の対応は「壁紙・クロスの張り替え」が52%で最多
  • 原状回復費用が30万円以上だった人は52%
  • 原状回復費用を100%回収できた人は31%にとどまる
  • 今後強化したい対策は「ペット飼育に関する契約内容の見直し」が49%で最多
  • 84%が専門業者の必要性を感じている
  • 専門業者に求めることは「原状回復まで一括対応できる」が51%で最多

今回の調査から、ペットによる退去トラブルはペット可物件だけの問題ではなく、ペット飼育を禁止している物件でも発生する可能性があることがわかりました。

また、トラブル発生後は壁紙や床材の交換、消臭、特殊清掃などが必要となり、原状回復費用が数十万円規模になるケースもあります。その一方で、費用を全額回収できた人は約3割にとどまりました。

賃貸物件におけるペットトラブルを抑えるためには、契約内容や飼育ルールを明確にするとともに、トラブルが発生した際に早期対応できる体制を整えておくことが重要だといえるでしょう。

ペットによる臭い・汚れ・原状回復でお困りならブルークリーンへ

ペットによる退去トラブルでは、強い臭いや糞尿汚れが床・壁などに残り、通常のハウスクリーニングだけでは十分に対応できないケースがあります。

ブルークリーンでは、ペットによる臭いや糞尿汚れへの対応をはじめ、消臭・特殊清掃など、現場の状況に合わせたサービスを提供しています。

「ペットの臭いがなかなか取れない」「糞尿汚れが床まで染み込んでいる」「次の入居者募集に向けて早めに室内環境を整えたい」といったお悩みがある場合は、ぜひお気軽にブルークリーンへご相談ください。

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鈴木 亮太

記事監修・解説

鈴木 亮太

Suzuki Ryota

取締役 / 環境復旧対策部 部長

現場施工4,400件超

ABEMA・日刊SPA! 出演

保有資格・専門技術(IICRC/CDC準拠)

  • 国際ライセンス:IICRC認定技術者(CCMT/OCT)

  • 専門技術:カビ除去(Goldmorr認定)/ペストコントロール技能師

  • 災害支援:災害復旧技術者(JRES認定)

  • 自治体講師:横浜市栄区「ごみ屋敷解消と再発防止支援」

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