「火災後に残置物は全部片付けたのに、部屋に焦げ臭さが残っている…」
ボヤ騒ぎのあと、このような悩みを抱える方は少なくありません。
火はすぐに消し止められ、燃えた家具も撤去したのに臭いが取れないと、「このまま住んで大丈夫なのか？」と不安になってしまうのではないでしょうか。
実は、火災後に残る独特の臭いは、燃えた物そのものではなく、煙に含まれる煤（すす）が壁や天井、床材に染み込むことが主な原因です。
煤は時間が経つほど定着し、通常の換気や掃除だけではなかなか消えないため、早めの対処が必要です。
本記事では、残置物撤去後も火災臭が残り続ける理由、放置するリスク、自分でできる消臭方法、プロに依頼するべきケースまでを分かりやすく解説します。
臭いのストレスから解放され、安心して暮らせる住環境を取り戻すためにも、ぜひ参考にしてください。
- ボヤ程度の火災後、残置物を撤去したのに焦げ臭さが残って困っている人
- 火災臭を放置するリスクが気になって不安を感じている人
- 自力で消臭が可能か、どこまでがプロに依頼すべき範囲なのか判断したい人
▶経歴
・YouTube「特殊清掃ch｜すーさん」登録者5.３万人
・ペストコントロール技能師（日本ペストコントロール協会）
・IICRC認定テクニシャン（CCMT／OCT）
・Goldmorr認定テクニシャン（カビ除去スペシャリスト）
・JRES認定テクニシャン（火災水害復旧対策訓練修了）
・横浜市栄区自治体研修（「ごみ屋敷の解消と再発防止に向けた寄り添い支援」）
・これまで8年以上4,000件以上の現場（孤独死・火災・水害・ゴミ屋敷・遺品整理など）に携わる
▶メディア出演
・「ABEMA 変わる報道番組 #アベプラ【公式】」ABEMA
・「日刊SPA!」定期連載中
・「bizSPA!フレッシュ」
・「スタジオパーソル」単独取材
・「田村淳の地上波ではダメ!絶対!」BSスカパー
・「Channel恐怖」Amazon prime video
火災の残置物を撤去したのに家が臭い！その原因とは？
火災後に残置物をすべて片付けても焦げ臭さが残るのは、煙に含まれる「煤」が家全体に付着しているためです。
火災では、燃えた家具や家財から大量の煙が発生し、その煙が壁・天井・床・カーテン・換気扇内部など、あらゆる素材に入り込みます。
煙に含まれる煤は非常に細かい粒子のため、一度染み込むと表面だけ拭いても取り切れません。
特に、以下のような箇所は臭いが残りやすいため注意が必要です。
- 壁紙やクロスの裏側
- 木材・畳などの天然素材
- 断熱材・壁内部の空洞
- エアコンや換気扇の内部
一見すると何ともない場所にも煤が入り込んでいるケースも多いため、「残置物を撤去したのに焦げ臭い」というときは、部屋全体の清掃を検討するとよいでしょう。
残置物撤去後の火災の臭さを放置するリスク・デメリット
火災後の焦げ臭さは、「残置物は撤去したし、臭いもそのうち自然に消えるだろう」と思われがちです。
しかし、火災の臭いを放置することには以下のようなリスクがあります。
- 放置すればするほど臭いは取れづらくなる
- 健康被害を及ぼす可能性がある
- 近所からのクレームにつながる
- 生活の質が低下するおそれがある
見た目は元に戻っていても、臭いを放置することでさまざまなトラブルにつながることも少なくありません。
それぞれのリスクを理解し、適切に対処できるようにしましょう。
放置すればするほど臭いは取れづらくなる
火災臭の主成分である煤は、時間がたつほど家具や壁、天井に定着するため、臭いはどんどん取れづらくなっていきます。
特に木造住宅は吸湿性が高いため、臭い成分を吸いやすい傾向があります。
最初はわずかな臭いでも、数週間〜数ヶ月放置すると通常の換気や掃除では対処できない状態になりやすい点に注意してください。
また、エアコンや換気扇に煤が残っている場合、使用するたびに臭いが拡散し、部屋全体に臭いが戻ってしまうケースもあります。
火災後の臭いは「自然に消える」どころか、放置するほど消えにくくなっていくため、早めに消臭清掃を行うなどの対処が大切です。
健康被害を及ぼす可能性がある
火災後に残る臭いには、アスベストやダイオキシンなどの健康に悪影響を及ぼす有害物質が含まれている場合があります。
これらは見た目では分かりませんが、臭いとともに室内の空気に残り、長期間放置されると以下のような不調の原因になる可能性があります。
- 肺がん
- 中皮腫
- 石綿肺
- 肺線維症
- 生殖器官への影響
- 免疫機能低下
- 甲状腺機能の低下
また、臭いそのものに不快感を感じ続けることで、以下のような症状を引き起こすケースもあるでしょう。
- 目・喉の痛みや咳
- 頭痛やめまい
特に、2006年9月に建てられた物件に住んでいる場合、建材にアスベストが使用されている可能性があるため注意が必要です。
また、小さなお子様や高齢者、呼吸器が弱い方は影響を受けやすいため、早めの対処が求められます。
参照：石綿障害予防規則が改正されました｜厚生労働省山梨労働局
参照：建築物等の解体等工事を行う際の石綿の規制について｜埼玉県
近所からのクレームにつながる
火災の臭いは室内だけの問題ではなく、外へ漏れ出すことで周囲にも影響を与える可能性があります。
特に集合住宅では、換気扇・窓の隙間・通気口から焦げ臭さが外気に広がり、次のようなトラブルにつながるケースも少なくありません。
- 家の前を通ると焦げ臭い
- 洗濯物に臭いが移る
- 子どもが咳き込むようになった
- 何か燃えているのでは？という不安の声が挙がる
火災臭は少量でも数メートル～数十メートル遠くまで漂う特徴があります。
また、火災後の臭いは数日〜数週間にわたり外気へ拡散し続けるため、近隣住民にとっては日常生活のストレスになることもあるでしょう。
さらに、いつまでたっても臭いが消えないと「適切に処理されていないのでは？」と誤解され、管理会社や自治体へ相談されるケースもあります。
結果的に、近隣トラブルに発展したり、地域での印象が悪くなったりするリスクも否定できません。
火災後の臭いは、自宅だけでなく周囲の生活環境にも影響を及ぼすため、早めに確実な消臭対策を行うことが大切です。
生活の質が低下するおそれがある
火災後の焦げ臭さは、普段の生活にも大きなストレスを与えます。
少しの臭いであれば我慢できるように感じても、毎日その空間で過ごすうちに、睡眠・食事・仕事などさまざまな場面へ悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。
また、火災臭は感情面にも影響し、臭いを嗅ぐたびにボヤを思い出してしまう方もいます。
快適な生活を取り戻すためには、火災臭を放置せず、早めに適切な消臭対策を行い、住まいの空気環境を整えることが重要です。
残置物撤去後に火災の臭いを消す方法
ここからは、残置物の撤去後に残った火災の臭いを消す方法を紹介します。
- 自力で消臭清掃を行う
- プロに消臭清掃を依頼する
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
自力で消臭清掃を行う
火災の臭いが残っている場合、まずは自力で消臭清掃を行ってみましょう。
具体的な方法は、以下のとおりです。
- 徹底的に換気をする
窓を2カ所以上開け、空気の通り道を作りましょう。扇風機やサーキュレーターで風を流すのも効果的です。 - 煤の拭き取り
壁・床・天井を中性洗剤を染み込ませた雑巾などで丁寧に拭きましょう。黒い煤汚れがある場合はアルカリ電解水を用いるのもおすすめです。カーテンや布類は丸洗いまたは交換を検討しましょう。 - 消臭剤・脱臭剤の併用
消臭剤や脱臭剤など、火災後の臭い消しグッズも活用しましょう。スプレータイプやジェルタイプなど、さまざまな種類が展開されています。
自力での清掃でも、適切な手順を踏めばある程度は消臭ができます。
ただし、自力清掃ができるのはあくまでもボヤ程度の火災で煙の量が少なかったときや、臭いが軽いときだけです。
すでに臭いを長期間放置している場合や火災で大量の煙が出た場合、自力で臭いを完全に除去するのは難しいため、プロに清掃を依頼することをおすすめします。
プロに消臭清掃を依頼する
火災後の臭いが「数日換気しても取れない」「壁や床から臭いが染み出しているように感じる」という場合は、プロの消臭清掃が必要です。
火災臭は、壁紙・天井・柱の内部、さらにはエアコンのダクトまで入り込むため、一般家庭の掃除では除去しきれないことも少なくありません。
その点、清掃業者は専門的な技術を用いて、臭いの元から徹底的に除去することが可能です。
「徹底的に臭いを消したい」「リフォーム前に確実に脱臭したい」という場合は、プロに依頼することで短期間で確実な消臭効果が得られます。
残置物撤去後の消臭清掃ならブルークリーンにお任せください！
「残置物は撤去したのに火災の臭いが残っている」
「自分で清掃をしたけど焦げ臭さが消えない」
そんなときにおすすめなのが、火災清掃のプロフェッショナルである、ブルークリーンです。
ブルークリーンでは、火災後の”見えない臭い”に対して、専門技術と科学的アプローチを組み合わせた独自の消臭プロセスを採用しています。
- HEPAフィルター搭載機器で微粒子を強力回収
火災後に浮遊する超微細な煤・化学成分を捕捉し、空気の臭気レベルを科学的に低減します。 - 空間制御＋専用薬剤で深部の臭いまで分解
空間密閉や薬剤噴霧の工程を組み合わせ、壁材や木材の内部に入り込んだ臭い成分まで徹底消臭します。 - 高照度LEDライトで汚染範囲を視覚化
警察鑑識でも使用されるライトを用いて、肉眼では見えない汚染箇所を特定。見落としゼロの対応を実現します。 - 再発臭を防ぐための“内部処理”を重視
必要に応じて壁紙剥離・断熱材交換・エアコン内部洗浄まで行い、臭いの戻りを根本から防ぎます。
火災後の臭いは放置すればするほど広がり、除去に時間も費用もかかります。
「できるだけ早く臭いを消したい」「自分で掃除しても臭いが戻る」という方は、ぜひブルークリーンにご相談ください。
現地調査から復旧まで一括対応し、“臭いの悩みゼロの住まい” を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
火災の臭いに関するよくある質問
火災後に残る焦げ臭さについては、「どれくらい広がるの？」「いつまで続くの？」など、実際に経験しないと分からない疑問が多いものです。
そこでここでは、火災の臭いに関してよく寄せられる質問を取り上げて回答します。似たような疑問をお持ちの方は、ぜひここで解消しておきましょう。
火災の臭いはどこまで広がる？
火災の規模ごとの臭いが広がる範囲は以下のとおりです。
| 火災の規模 | 臭いが広がる範囲（目安） |
|---|---|
| 部分焼け・ボヤ | 半径数メートル～10メートル程度 |
| 半焼 | 半径10メートル～30メートル |
| 全焼 | 半径30メートル以上 |
火災の臭いは想像以上に広範囲へ広がり、家の中だけでなく屋外や近隣住宅まで届くケースも珍しくありません。
その理由は、火災臭の原因である「煤」が非常に軽く、空気に乗って遠くまで漂うためです。
実際、ボヤ程度でも「家の外まで焦げ臭さがした」「敷地の外でも臭った」という声は多く、近隣からクレームにつながる原因にもなります。
そのため、火災の臭いは軽視することなく、早めに正しい対策を講じることが重要です。
臭い除去の清掃にはどれくらい費用がかかる？
火災後の臭い除去にかかる費用は、家の広さ・汚染範囲・臭いの強さ・必要な作業内容によって大きく変わります。
ブルークリーンに消臭作業をご依頼いただいた場合にかかる費用目安は、以下のとおりです。
| 間取り・規模 | 費用目安 |
|---|---|
| 1K・1R | 5万円〜15万円 |
| 1LDK・2K | 8万円〜20万円 |
| 2LDK・3LDK | 16万円〜38万円 |
| 4LDK〜戸建て | 25万円〜50万円 |
| 倉庫・工場など | 60万円〜 |
※上記費用には調査・測定費用も含まれます。
なお、上記費用は目安です。実際の費用は家の状態によって異なるため、詳しい費用が気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
火災後の臭いの原因である煤は、残置物を撤去しただけでは完全に除去できません。
むしろ、放置すればするほど臭いが素材に定着して取れづらくなるだけでなく、健康被害や近隣トラブル、生活の質の低下にもつながるため、早めの対処が重要です。
自力で清掃できるケースもありますが、内部まで汚染が進んでいる場合は、プロの技術でなければ完全な消臭は困難です。
ブルークリーンでは、高性能HEPAフィルター・専用薬剤・オゾン脱臭機・高照度LEDライトを用いた科学的アプローチで、“臭いの元”を徹底的に除去します。
火災後の焦げ臭さがなかなか消えない、再発臭に悩まされているという方は、悪化する前にぜひご相談ください。
