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【埼玉県さいたま市】火災復旧の施工事例。大学実験室で装置が発火し煤被害、専門清掃で復旧対応へ

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埼玉県さいたま市にある大学実験室での火災復旧施工事例を象徴するイメージ画像(煤清掃・安全対策)

1.火災復旧のご依頼背景は?

今回ご相談をいただいたのは、埼玉県さいたま市にある大学構内の実験室における火災復旧対応です。

工学部の一角に設置された実験装置から発火があり、直接的な延焼こそ免れたものの、室内全体に煤(すす)と臭気が広がる被害が発生しました。

ご相談いただいたのは、大学と継続的に保守契約を結んでいるメンテナンス会社様。

専門的な煤清掃に対応できる業者を探している」とのことで、インターネット検索を通じて当社ブルークリーンにたどり着かれたとのことでした。

現地調査は、装置メーカーや大学関係者も同席のもとで慎重に実施。

大学という公共性の高い施設においては、作業の安全性・実施体制・報告対応・申請フローまで多岐にわたる対応力が求められます。

また、大学側では内部の承認手続きに一定の期間を要するとのことで、見積書の提出から約1か月ほどの準備期間を経て、年明け早々の作業開始を目指す段取りとなりました。

こうした背景の中、私たちは復旧対応の正式依頼を受け、煤清掃・臭気除去・環境整備まで一括して対応する火災復旧計画を進めることとなりました。

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2.火災復旧する箇所は?部屋の状況について

施工前の大学実験室内における煤の蓄積状況。床面や装置周辺に黒い煤が顕著に付着している様子の拡大写真①

対象となったのは、大学内の実験装置が設置されていた実験室全体です。

一見すると大きな破損はなく、機器や配管類も原形を保っているように見えますが、実際には火災に伴う煤(すす)が部屋全体に広がり、精密な機器環境としては使用困難な状態に陥っていました。

特に問題となっていたのが、以下のような煤の沈着状況です。

  • 実験装置の周辺配管や架台に煤が付着・堆積
  • 壁面・天井・床にかけて広範囲に煤の微粒子汚染
  • 排気口・換気ダクト付近には煤の吸着痕
  • 床面には人の動線に沿ってうっすらと煤が広がっており、拭き取りでは除去困難なレベル

 

また、化学薬品や装置の管理が必要な実験環境においては、空気中に残留する煤の微粒子や臭気が研究・教育活動に悪影響を及ぼすため、一般的な清掃では対応が難しく、専門的な火災復旧処理が不可欠と判断されました

大学という公共機関である以上、施工完了後には明確な衛生状態・清浄度の回復が求められ、後続の作業(解体・入替・再稼働)にも支障が出ないような精密レベルの煤除去が必要となる現場でした。

3.ご提案した火災復旧の内容について

施工前の大学実験室内における煤の蓄積状況。床面や装置周辺に黒い煤が顕著に付着している様子の拡大写真②

実験室という特殊な環境下における火災復旧では、単に目視で確認できる煤(すす)を取り除くだけでは不十分です。

微粒子化した煤や、火災によって発生した有機・無機系の残留物は、設備機器への再付着や人体への影響リスクを孕んでり、「見える清掃」から「科学的に証明できる環境回復」へのアプローチが必要不可欠です。

本件では、大学構内という安全性・再使用性が強く求められる環境を前提に、ブルークリーン独自の復旧プロトコル(※IICRC理論準拠)を基にした多層的な復旧施工を提案しました。

実施した主な復旧工程(専門作業)
煤除去(ドライクリーニング) 乾燥状態の煤塵を専用ツールで除去し、再飛散を防止。
煤清掃(ウェットクリーニング) 壁面や設備表面に対し、湿式洗浄による粒子除去と油性汚れの処理を実施。
天井・壁面洗浄 アルカリ性の洗浄水を用い、酸化残渣や付着煤を化学的に分解しながら除去。
除菌作業 室内に残存する細菌・カビ・微粒子への対策として、空間衛生レベルの処理を実施。
消臭処理 煙に由来する臭気を分子レベルで分解し、空間再汚染のリスクを低減。
空気清浄化作業 高性能フィルター搭載装置による空気循環と粒子除去を断続的に行い、空間環境を安定化。
有害物質分解処理(環境規制対応) 火災に伴い発生した残留化学物質やVOCに対して、専用装置を用いた分解・除染処理を実施。必要に応じて現場内規制を確保。
残置物の拭き上げ処理 設備や棚などの残置什器に対し、表面の煤や菌類の拭き上げ・除菌処理を実施。

これら一連の工程は、単なる「煤清掃」ではなく、火災によって損なわれた実験空間の安全性・再使用性・機能性を段階的に回復させるための施工設計となっています。

大学内での研究再開に支障をきたさぬよう、化学的根拠とプロトコル準拠を徹底した復旧対応を通じて、環境・衛生・安全の3要素を総合的に再構築いたしました。

4.なぜブルークリーンが選ばれたのか?~火災復旧における“信頼と技術”の総合力~

本件では、大学内という高い公共性と安全性が求められる環境において、「煤を落とす」だけではなく、「実験空間としての機能性と衛生性を完全に再構築できる施工体制」が不可欠でした。

依頼元であるメンテナンス会社様、そして大学関係者からブルークリーンが選ばれた理由は、高度な専門性と透明性あるプロセス管理、そして“科学的根拠に基づいた施工”を一貫して提供できる体制にあります。

特に、私たちが強みとするのは「資格や認証ではなく、知識を現場に落とし込める力」です。

さらにブルークリーンでは2023年11月、国際的な清掃認証機関「IICRC(Institute of Inspection Cleaning and Restoration Certification)」が認定する「Fire and Smoke Restoration Technician(火災・煙損復旧技術者)」や「Trauma and Crime Scene Technician(特殊清掃技復旧技術者)」資格取得のため技術者をアメリカに派遣しました。

これは、火災によって発生する煙・煤・有害残留物の除去技術や、臭気分解・建材保護のための復旧理論を国際水準で学ぶ専門資格であり、単なる経験則ではなく、科学的根拠と作業標準に基づいた施工を可能にします

火災復旧に関するIICRC研修を受講中のブルークリーン技術者(藤原未波・永井宏)とRSRトレーナー

※写真:IICRC「Fire and Smoke Restoration Technician」、「Trauma and Crime Scene Technician」研修時の様子。当時のブルークリーン技術者(左:藤原未波、右:永井宏)、中央は現地職員。

ブルークリーンは「清掃業」ではなく、“安心創造業”として火災からの環境再生を担う存在です。

公共機関や大学、医療施設など高度な安全・品質基準が求められる環境においても、信頼されるプロフェッショナルパートナーであり続けます。

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間取り 大学実験室
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作業人数 5名
作業費用 623,700円