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Case Study ケーススタディ

【東京都北区】特殊清掃の施工事例|単身住まいの親族が孤独死されたお部屋で実施した対応とは?

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東京都北区で実施した孤独死による特殊清掃の施工事例(1Kアパートの清掃対応)

1.なぜ特殊清掃が必要になったのか?ご依頼の背景と経緯

今回お問い合わせをいただいたのは、親族の方が亡くなられたお部屋に関してのご相談でした。

亡くなられたのはご依頼者様の実母で、単身で暮らしていた1Kのアパートにて孤独死されていたとのこと。

当時は警察による検死が進められており、ご遺族であっても室内のものに触れられない状態が続いているとのお話でした。

ご連絡をいただいた段階では、すでに室内から発生する臭気が気になりはじめており、「すぐにでも何とかしたい」という切実なご要望がありました

また、葬儀や今後の手続きも控えている中で、現場の衛生状態を早急に改善しておく必要性を強く感じていらっしゃいました。

ブルークリーンへのご相談は、当社オウンドメディア「特殊清掃plus」をご覧いただいたことがきっかけで、「同じようなケースに対応している実績があるなら…」とご依頼を決断されたとのこと。

他社との比較検討もされている中で、「まずは見積もりと現地確認だけでも」と、調査日の調整を進めさせていただく流れとなりました。

2.特殊清掃の対象となった部屋の状況とは?施工前の現場状態

孤独死発生後の1Kアパート室内全景(生活感のある室内レイアウト)

現地調査は、ご遺体の検死が完了し、警察による現場検証が解除されたタイミングで実施しました。

高齢のご親族が単身で生活されていた間取りが1Kの空間で、家具や生活用品がそのまま残っており、暮らしの痕跡が色濃く感じられました。

玄関を開けると、わずかにこもった空気とともにタンパク質分解由来の臭気が漂っている状態でした。

腐敗臭は比較的軽度で、部屋全体に強く充満しているわけではありませんでしたが、空気中に臭気成分が微細に拡散しており、時間の経過とともに周辺にも影響を与えつつある印象を受けました。

ご遺体はトイレ手前付近で発見されたと推測。該当箇所にはブランケットや毛布が敷かれており、その上に体液や血液の付着が認められました。

これらの汚染物はOPIM(Other Potentially Infectious Materials=感染の可能性がある体液・血液など)に該当するため、私たちはPPE(個人用防護具)を正規手順で装着し、慎重な取り扱いを徹底する必要がありました。

幸いにも、床下への体液浸透や構造材の腐食といった深刻なダメージは確認されておらず、物理的な汚染範囲は限定的でした。

ただし、臭気拡散やタンパク質のマイクロレベルでの残留リスクを無視することはできません。

そのためブルークリーンでは、OSHAやABRAといった国際的なガイドラインを準拠基準とし、専門的な清掃評価に基づいて最適な対応方針を立案しました。

一見して軽度なケースに見える場合でも、バイオハザードリスクや臭気の残留といった目に見えない問題が潜んでいることがあります。

だからこそ、科学的根拠に裏付けされた工程設計とプロフェッショナルな判断が求められるのです。

参照:遺体の腐敗液はなぜ危険?感染症リスクと“絶対にしてはいけない”対処ミスとは

3.ブルークリーンが実施した特殊清掃の内容と工夫点

現地調査の結果、以下の作業を段階的にご提案いたしました。

  • 汚染布団および寝具類の搬出処理(OPIMに該当)
  • 室内全体のゾーニング(作業区域の明確化)
  • 作業前処置(汚染拡大の抑止と安全対策)
  • 血液性残留物および体液の撤去作業
  • タンパク質分解薬剤によるスクラブ洗浄
  • 天井・壁面の界面活性剤洗浄
  • スチーム洗浄およびヒートガンによる熱処理

正式なご依頼をいただいた後、速やかに日程を調整し、初期対応に着手しました。

お部屋は1Kという限られた空間でしたが、トイレ手前にてご遺体が発見されたと見られ、周辺に明確な汚染が確認されました。

初動としては、臭気や汚染物が他の空間へ広がらないよう、ゾーニング(室内区域分け)動線確保を厳密に設計。清掃スタッフの安全性も考慮し、施工範囲を明確に区切ったうえで作業を進めました。

また、OPIM(感染性を含む体液や血液など)の取り扱いが想定されたため、ABRA(米国バイオリカバリー協会)準拠のPPE(個人用防護具)を装備し、二次感染や交差汚染の防止に十分配慮した環境を整備しています。

タンパク質汚染が確認された床材に対しては、専用の分解薬剤とスクラブ機器を組み合わせ、目視では判別しにくい浸透痕にも対応。

さらに、熱処理による洗浄(スチーム・ヒートガン)を併用し、臭気の原因物質そのものにアプローチしました。

天井や壁にも微量ながら臭気の吸着が見られたため、界面活性剤による洗浄処理を実施。これにより、原状回復工事の着手前から室内の空気環境改善を図ることができました。

全体として、今回の施工は「原状回復工事へ向けた一次処理」としての意味合いが大きく、建物の保全・近隣への臭気配慮・作業関係者の安全対策を主眼に置いた計画的な対応となりました。

4.特殊清掃を終えて|まとめとご依頼者さまの反応

全工程を無事に終えたあと、ご依頼者さまには室内の状況をご確認いただきました。

ご遺体が発見された直後という、心身ともに大きなご負担を抱えた状態でのご依頼だったこともあり、当初は「何から手をつけていいか分からなかった」と不安を吐露されていました。

それでも、「まずは臭いを何とかしたい」という切実なご希望にお応えするかたちで、原状回復工事の前段階にあたる一次対応を丁寧に実施。

作業完了時には「こんなに臭いがなくなるとは思わず、とても安心しました。」とのお言葉をいただき、ご依頼者さまの表情も少しやわらいだのが印象的でした。

今回のように、警察による検死や司法解剖が入り、ご遺族の方がすぐに片付けを進められない状況でも、ブルークリーンでは必要最小限の清掃・消臭対応を柔軟にご提案することが可能です。

私たちが担うのは、単なる清掃ではなく、「安心の再構築」です。

悲しみと混乱のなかにある方に、次の一歩を踏み出すための環境と選択肢をお届けすることが、私たちの使命だと考えています。

孤独死や突然死に伴う特殊清掃でお困りの方は、どうか一人で抱え込まず、私たちブルークリーンにご相談ください。

ご状況に応じた最善の対応を、専門チームが誠実にご提案いたします。

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