フローリングにカビが生えることは、多くの人が経験したことがあるかもしれません。
フローリングにカビが生える原因は、部屋が暖かく湿度も高いこと、フローリングに布団やカーペットを敷くこと、カビの栄養源となる汚れがあることです。
フローリングのカビ取りの手順は、道具をそろえる、部屋の換気を行う、雑巾でカビを拭き取る、アルコールスプレーを掛けて除菌するの4つです。
この記事では、フローリングにカビが生えてしまう原因や取り除き方について詳しく解説しています。
カビ取りの際に気をつける点や、カビの発生を防ぐための対策も紹介しているので、カビに悩まされている方は必見です。
フローリングの清潔を保ち、健康的な生活を送るために、ぜひこの記事を参考にしてください。
▶経歴
・公益社団法人日本ペストコントロール協会ペストコントロール技能師
・3,000件以上の孤独死案件に携わる
▶メディア出演
・「ABEMA 変わる報道番組 #アベプラ【公式】」ABEMA
・「田村淳の地上波ではダメ!絶対!」BSスカパー
・日刊SPA!
・bizSPA!フレッシュ
・「Channel恐怖」Aamzon prime video
フローリングに生えたカビを自分で取る手順
フローリングにカビが生えてしまうと、見た目も悪く、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
そこでここからは、フローリングに生えたカビを自分で取る手順を紹介します。
- 道具をそろえる
- 部屋の換気を行う
- 雑巾でカビを拭き取る
- アルコールスプレーを掛けて除菌する
順番に見ていきましょう。
手順1.道具をそろえる
フローリングのカビ取りに必要な道具は、以下の4つです。
道具 | 用途 | 備考 |
---|---|---|
アルコール除菌スプレー | カビの除菌 | 殺菌効果が高い。 アルコール濃度は70〜80%程度がおすすめ。 |
雑巾 | カビを拭き取る | 清潔なものを用意する。 拭いた後は捨てる。 |
ゴム手袋 | 手を保護 | カビに触れると肌荒れやアレルギーの原因になる可能性があるため、手袋で手を保護する。 |
つまようじ | フローリングの隙間に入り込んだカビを掻き出す | 木製のものがおすすめ。 |
これらの道具はホームセンターやドラッグストアで購入できます。
また、インターネットでも注文できます。
手順2.部屋の換気を行う
カビ取りを始める前に、部屋の窓を開けて換気を行ってください。
カビは雑巾やつまようじで擦ったり、綺麗にしたりすると、微細な胞子(ほうし)というものが空気中に飛散します。
これらの胞子は吸い込むと健康に悪影響を及ぼすことがあります。
換気をすることで、胞子の飛散を抑えられます。
また、カビは湿気や暗闇が好きな生き物です。
換気をすることで、部屋の湿度や温度を下げられます。
これにより、カビの発生条件を改善できます。
換気はカビ取りの最中も続けて、終わった後しばらく窓を開けておくことをおすすめします。
手順3.雑巾でカビを拭き取る
カビ取りのメインの作業ですので、下記の手順にしたがって進めましょう。
- 雑巾を水で濡らす
- ゴム手袋をつける
- 雑巾でカビが生えている部分を優しく拭き取る
- フローリングの隙間にあるカビをつまようじで掻き出す
- 拭き取った雑巾をすぐに洗濯かごに入れる
この作業は、カビが見えなくなるまで繰り返します。
カビが多い場合は、雑巾やつまようじを何度も交換する必要があります。
手順4.アルコールスプレーを掛けて除菌する
最後の仕上げを行うために、以下の手順にしたがって進めてください。
- アルコール除菌スプレーをカビが生えていた場所に均一に掛ける
- アルコール除菌スプレーの濃度が70~80%程度の場合は、すぐに乾拭きする
- 乾拭きは清潔な雑巾やキッチンペーパーで行う
これでフローリングのカビ取りは完了です。
アルコール除菌スプレーはカビだけでなく、他の細菌やウイルスも殺菌する効果があります。
定期的に使用することで、フローリングの衛生状態を保つことができます。
気をつけて!フローリングのカビ取りで注意するべき点とは?
フローリングのカビ取りにおける注意点は以下のとおりです。
- 掃除機は使わない
- 重曹・酢は使わない
- 塩素系のカビ取り剤は使わない
1つずつ見ていきましょう。
注意点1.掃除機は使わない
フローリングのカビを掃除機で吸うと、カビの胞子が空気中に拡散してしまう可能性があります。
掃除機のフィルターはカビの胞子を完全に捕らえられず、排気とともに部屋中に飛び散ってしまうからです。
これは、健康に悪影響を及ぼすだけでなく、他の場所にもカビが繁殖する原因となります。
ですから、掃除機は使わずに、乾いた布やブラシでカビを落とすことがおすすめです。
注意点2.重曹・酢は使わない
重曹や酢は、自然な成分であることから、カビ取りに効果的だと思われがちですが、実はフローリングにダメージを与えてしまうことがあります。
重曹は白い粉状のままで使うと研磨剤のようになり、フローリング表面を削って傷つけてしまうことがあるからです。
さらに、酢は酸性であり、フローリングに使用するとベタつく可能性があるだけでなく、酢の成分が残り、カビの栄養源になる可能性があるため、使用には注意が必要です。
ですから、重曹や酢は使わずに、中性洗剤やアルコールを薄めた水で拭くことがおすすめです。
注意点3.塩素系のカビ取り剤は使わない
塩素系のカビ取り剤は、お風呂やキッチンでの除菌・漂白によく使われますが、フローリングに使うとワックスや木材を傷めてしまうことがあります。
塩素系のカビ取り剤は強力な酸化作用を持ち、フローリングの色や質感を変えてしまうことがあるからです。
これは、見た目だけでなく、フローリングの耐久性や防水性にも影響します。
ですから、塩素系のカビ取り剤は使わずに、専用の木材用カビ取り剤やオイルを使用することがおすすめです。
なぜ生える?フローリングにカビが生える原因とは?
フローリングにカビが生える原因は以下の通りです。
- 部屋が暖かく湿度が高いから
- フローリングに布団やカーペットを敷くから
- カビの栄養源となる汚れがあるから
原因を1つずつ見ていきましょう。
原因1.部屋が暖かく湿度が高いから
フローリングにカビが生える最大の原因は、部屋が暖かく湿度が高い点が挙げられます。
カビは温度20〜30℃、湿度70%以上の環境で発生しやすいからです。
これは、カビの胞子が空気中に飛散し、水分と栄養源に触れると発芽する仕組みに関係しています。たとえば、
梅雨の時期は、気象庁のデータによると、月平均で相対湿度が60%以下だったのは1月と2月だけで、6月から8月までは80%以上です。(参考:気象庁|過去の気象データ検索 (jma.go.jp))
また、冬場は暖房器具を使って部屋を暖めますが、その際に水分も発生します。
窓や壁に結露した水分がフローリングに落ちたり、空気中の水分がフローリングに吸収されたりすると、カビの発芽につながります。
部屋が暖かく湿度が高いことを放置すると、カビが広がってしまいます。
カビは健康に悪影響を及ぼすだけでなく、フローリングの劣化や色あせも引き起こします。
ですから、部屋の温度と湿度を適切に管理することが、カビの予防に重要です。
原因2.フローリングに布団やカーペットを敷くから
フローリングにカビが生えるもうひとつの原因は、フローリングに布団やカーペットを敷くことです。
というのも、布団やカーペットは、カビの胞子や栄養源を集めやすいからです。
そのため、フローリングに布団やカーペットを敷くことで、カビが生えやすい状態を作ってしまいます。
カビは布団やカーペットにも生えますし、フローリングにも移ります。
ですから、フローリングに直接布団やカーペットを敷かず、すのこなどを挟むのがカビの予防に有効です。
原因3.カビの栄養源となる汚れがあるから
フローリングにカビが生える最後の原因は、カビの栄養源となる汚れがあることです。
これは、掃除をせずにホコリやゴミが多い部屋にはカビの栄養源が豊富で、湿度など他の条件も揃うと爆発的にカビが広がってしまうからです。
カビの栄養源となる汚れがあることで、カビが繁殖しやすくなります。
カビは見た目も悪く、臭いも発生します。
ですから、定期的に掃除をしてフローリングを清潔に保つことが、カビの予防に必要です。
フローリングのカビを取ってからまた生えないようにする対策とは
フローリングのカビを取り除いたら、その後の対策が重要です。
以下の方法を実践することで、カビが再発生するのを防げます。
- 換気をこまめに行う
- 定期的に掃除をする
- 濡れた場所はすぐに拭き取る
- 除湿をする
- 観葉植物は床に置かない
- フローリングに布団は敷かない
- 窓の近くに家具を置かない
こまめな掃除や、アルコール除菌スプレーの利用によって、フローリングの衛生状態を保ち、カビの発生を防げるでしょう。
対策1.換気をこまめに行う
換気をこまめに行うことで、室内の湿度を下げられます。
窓を開けることで外気と室内の空気が入れ替わり、湿気が逃げるからです。
具体的には、下記の対策が効果的でしょう。
- 窓は複数箇所開けると効率的に換気ができる
- 換気扇や扇風機も併用するとさらに効果的
- 一日に数回、10分程度換気するのがおすすめ
換気をこまめに行うことで、カビだけでなくダニやハウスダストも減らせます。
特に冬場や梅雨時は、1日に何度も換気をしましょう。
また、空気が入れ替わることで新鮮な空気が入り、健康や快適さにもよい影響があります。
対策2.定期的に掃除をする
定期的に掃除をすることで、カビの栄養源を絶つことができます。
掃除を怠っているとカビの栄養源が溜まりやすく、カビの胞子が付着して繁殖してしまうからです。
たとえば、下記の対策が挙げられます。
- 掃除機やモップなどで床や壁を拭き取る
- 水拭きした後は乾いた布で拭き取る
- 週に一回程度の掃除が目安
定期的に掃除することで、カビの発生を予防できるだけでなく、もしカビが発生していても初期段階であれば、自分で取り除くことができます。
また、掃除をすることで室内の見た目や臭いも良くなります。
掃除機を使う場合は、排気口からカビが飛散しないように注意してください。
部屋の片付けを業者に依頼するのは良いの?と思う人も多いかもしれません。
しかし、業者に依頼すればゴミの処理だけではなく、臭いの消臭なども行ってくれます。
買い取れる不用品があれば、費用から買取金額を差し引いて安く済ませることも可能です。
詳しい内容については、以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご確認ください。
対策3.濡れた場所はすぐに拭き取る
濡れた場所はすぐに拭き取ることで、カビの発生条件を奪えます。
濡れたまま放置しているとカビが発生しやすいからです。
フローリングは水分に弱い素材なので、放置しておくとカビだけでなく傷みや変色の原因にもなります。
たとえば、下記の注意点が挙げられます。
- キッチンや洗面所の床、窓の側は濡れやすいので注意する
- 雨や雪の日は玄関やバルコニーも濡れやすいので気をつける
- 水垢や石鹸カスも水分を含むので拭き取る
濡れた場所はすぐに拭き取ることで、カビ以外にも水垢や石鹸カスなどの汚れも防げます。
水ぶきをする際は、雑巾をしっかり絞ってから使いましょう。
水分が残らないように乾拭きも忘れずに行ってください。
対策4.除湿をする
除湿をすることで、室内の湿度を調整できます。
エアコンや除湿器を使って湿度を調節しましょう。
ポイントは下記のとおりです。
- 除湿器は部屋の中央に置くと効果的
- エアコンは冷房モードよりもドライモードの方が除湿効果が高い
- 除湿した水は捨てずに洗濯や掃除に使うことも可能
湿度計で室内の湿度を測ることもおすすめです。
理想的な湿度は50〜60%程度です。
除湿をすることで、カビだけでなくダニやハウスダストも減らせます。
また、室内の湿度を適切に保つことで健康や快適さにもよい影響があります。
対策5.観葉植物は床に置かない
観葉植物は床に置かないようにしましょう。
観葉植物はカビの発生にとって最適な環境を提供してしまうからです。
観葉植物には水分と栄養が豊富に含まれており、カビの胞子が付着するとすぐに増殖してしまいます。
また、観葉植物が床に直接触れると、床も湿ってカビが生えやすくなります。
水やりをするときに水がこぼれたり、鉢の下に水が溜まったりすることもあります。
もし床に置く場合は、すのこの上やプラスチック製のトレイの上に置くなどして、床と観葉植物の間に隙間を作るようにしましょう。
また、床ではなくテーブルや棚などの上に置くこともおすすめです。
【関連記事】フローリングにへこみができた!対処方法や業者を選ぶ基準を紹介
対策6.フローリングに布団は敷かない
フローリングに布団は敷かないようにしましょう。
布団は人間の汗を吸収して湿気をため込みやすいからです。
人間は就寝中にコップ1〜2杯分の汗をかきますが、その約70%は敷布団が吸収してしまいます。
この汗が蓄積されると、敷布団の下の方に湿気がこもります。
また、布団は人間の皮脂が染み込んでいるので、カビの栄養源となります。
そして、布団と床の間にカビが発生しやすくなります。
もし布団を敷く場合は、すのこやマットレスなどを挟んで、布団と床の間に隙間を作るようにしましょう。
また、定期的に布団を干して湿気を取り除くようにしましょう。
対策7.窓の近くに家具を置かない
窓の近くに家具を置かないようにしましょう。
窓の近くは湿度が上がりやすくカビが生えやすいからです。
窓は外気と室内の温度差で結露が発生しやすい場所です。
結露した水滴が家具に付着すると、家具も湿ってカビが生えやすくなります。
また、家具が窓に密着すると、通気性が悪くなってカビが発生しやすくなります。
もし窓の近くに家具を置く場合は、窓と家具の間に少し隙間を空けてください。
また、家具は足つきのものや通気性のよい素材のものを選ぶようにしましょう。
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カビは健康や環境に悪影響を及ぼす可能性がありますし、費用の負担や退去時のトラブルを避けるためにも、早めに業者に掃除を依頼するべきです。
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フローリングのカビは条件がそろうと一気に生える
フローリングに発生したカビは、見た目だけでなく健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
湿気や汚れが原因で生じやすく、特に日本の気候では注意が必要です。
カビが生えた場合は、早急に取り除くことが大切です。
ただし、一度生えたカビはなかなか落ちないため、自分で掃除しただけでは再発することもあります。
その場合は、専門の業者による適切な清掃が必要です。
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フローリングのカビは条件がそろうと一気に生えるため、早急に予防しましょう。