「特殊清掃の正社員はいくらくらい給料がもらえるんだろう?」と疑問に思う人は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、特殊清掃の正社員は1年目から手取りは20万〜25万円程度が目安です。
他の業種と比べても給料はやや高めですが、その分仕事内容はハードです。
そこで今回は、特殊清掃の正社員の年収や仕事内容、特殊清掃に向いている人の特徴などを詳しく解説します。
この記事を読むことで、特殊清掃の仕事内容や給与について理解でき、あなたが特殊清掃の正社員に向いているか分かるようになりますよ。
▶経歴
・公益社団法人日本ペストコントロール協会ペストコントロール技能師
・3,000件以上の孤独死案件に携わる
▶メディア出演
・「ABEMA 変わる報道番組 #アベプラ【公式】」ABEMA
・「田村淳の地上波ではダメ!絶対!」BSスカパー
・日刊SPA!
・bizSPA!フレッシュ
・「Channel恐怖」Aamzon prime video
1.特殊清掃ってどんな仕事?
特殊清掃の仕事内容は、一言でまとめると事故死・孤独死の現場や、ゴミが大量にある家の片付けです。
とくに遺体やゴミが放置された部屋は体液による汚染や害虫が発生することがあり、その清掃や悪臭の除去などを行います。
特殊清掃の具体的な仕事内容は、以下の5つです。
- 血液・体液の除去
- 死臭・悪臭の除去
- 害虫の駆除
- 遺品整理
- 不用品処分
仕事内容について詳しく確認し、特殊清掃の理解を深めましょう。
仕事内容1.血液・体液の除去
特殊清掃の仕事では、遺体のあった場所の血液・体液を除去します。
とくに長い期間遺体が放置されると、血液や体液が床やカーペットまで染み付いていることも。その場合は、特殊な洗剤やブラシなどを使って清掃します。
さらに、体液による壁や床などの汚れが洗剤でも落ちなければ、張り替えることも珍しくありません。
仕事内容2.死臭・悪臭の除去
布団やカーペット、フローリングに染み付いている臭いを、専用の消臭剤を使って除去するのも特殊清掃の仕事です。
とくに孤独死の現場では腐臭が染み付いていることもあり、はじめのうちは臭いに耐えるのが辛いかもしれません。
臭いの除去は、場合によって数日間かかることもあります。
仕事内容3.害虫の駆除
特殊清掃の仕事には、腐敗した遺体に群がるハエやウジ虫、ゴキブリなどを駆除することも含まれます。
長期間放置された孤独死の現場では、ドアを開けた瞬間大量のゴキブリが発生していることも少なくないです。
凄惨な光景なので、虫が苦手な人にはかなりのストレスかもしれません。
とくに夏だと遺体の腐敗が早く、その分害虫も多いため過酷な作業になります。
仕事内容4.遺品整理
特殊清掃の仕事と同時に、孤独死や自殺で亡くなった人の遺品を整理の依頼を受けることも多いです。
相続に必要な書類や貴重品を探し出したり、思い出の品をお持ち帰りいただくために遺品を清潔な状態にすることもあります。
なかには家具や家電などを運び出だすこともあるため、力作業があることも覚えておきましょう。
仕事内容5.不用品処分
遺品整理のときに出た不用品の処分も、特殊清掃の仕事の1つです。
不用品に応じて、リユース・リサイクル・処分に分けて家から撤去していきます。
不用品の処分は、物が多い家や遺族が遠方に住んでいる場合に依頼されることが多いです。
家具や家電、家中に溜まったゴミなどを処分するため、体力が求められます。
以下の記事では、実際に行った特殊清掃の事例も紹介しているので、併せてチェックしてみてください。
2.特殊清掃の正社員の給料は高い?
特殊清掃の仕事内容はハードなため、「正社員の給料は高そう」というイメージを持っている人も多いと思います。
特殊清掃の正社員の給料は平均と同じか、少し高い程度です。
また高齢社会の現代において特殊清掃の需要は高まる一方なので、他業種と比べて初年度から安定した収入を得られるメリットがあります。
特殊清掃の正社員は、次のように勤続年数によって年収が異なります。
- 1年目
- 3年目
- 5年目
勤続年数別の正社員の給料を確認し、キャリアイメージを具体化させましょう。
※特殊清掃の年収について詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
1年目の場合
特殊清掃の会社に入社した1年目の給料は手取りで20万〜25万円、年収280万〜350万円程度です。
モデル年収 |
月給23万円×12ヶ月+ボーナス46万円=年収322万円 (ボーナスは給料2ヶ月分×年1回で計算しています。) |
特殊清掃はハードな仕事のため、離職率が高い傾向にあります。
そのため、特殊清掃業者も初年度から給料を高めに設定している会社が多いです。
3年目の場合
3年目になると、給料は23万〜27万円、年収330万〜380万円程度です。
モデル年収 |
月給25万円×12ヶ月+ボーナス50万円=年収350万円 (ボーナスは給料2ヶ月分×年1回で計算しています。) |
入社から3年経つとある程度仕事に慣れているため、学歴にかかわらず年収350万円程度を目指せます。
現場での頑張り次第によっては、年収400万円を目指すことも可能です。
5年目の場合
5年目になると、給料は25万〜30万円、年収350万〜420万円程度です。
モデル年収 |
月給28万円×12ヶ月+ボーナス56万円=年収392万円 (ボーナスは給料2ヶ月分×年1回で計算しています。) |
離職率の高い特殊清掃で5年間働けば、ベテラン社員として扱われるので会社に重宝される人材です。
年収も全国の平均年収と同程度か、それ以上を目指せます。
また、特殊清掃現場で人を動かせる立場になると、さらに高い給料をもらえる可能性が高いです。
3.休めるの?特殊清掃の正社員の勤務時間や休日は?
特殊清掃は急な依頼が多く、固定の休みや勤務時間を設けている会社は少なく、ほとんどがシフト制です。
しかし仕事内容がハードな反面、年間休日は110日程度もらえるほか、長時間勤務を強いられることはほとんどありません。
ここからは特殊清掃の勤務時間や休日について詳しく見ていきましょう。
勤務時間
特殊清掃員の勤務時間は8時〜18時としている会社が多く、一般的な会社員と同じくらいの労働時間です。
ただし、勤務時間内に作業が終わらなかったり、急な依頼などで夜中に出勤したりすることもあります。
残業代を支給してくれる会社が多いですが、会社によって違うため事前に確認しましょう。
休日
休日は完全週休2日制、もしくは週休2日制を導入している会社が多いです。
年間休日も100日〜120日程度で、一般的な会社員と同じくらい休日があります。
出勤日は固定かシフト制のどちらかで、シフト制でも土日をメインに休むことも可能です。
また、ワークライフバランスの観点から年末年始の休みやリフレッシュ休暇、特別休暇が取れる会社も増えてます。
リフレッシュ休暇とは、従業員の疲労回復を目的に休みを取ってもらう休暇です。
また特別休暇とは、福利厚生として企業が自由に付与できる休暇で、結婚休暇・産前産後休暇・病気休暇などがあります。
求人内容の福利厚生に、これらの休暇があるか確認しましょう。
4.どんな人におすすめ?特殊清掃に向いている人の特徴5つ
特殊清掃に向いているのは、以下のような人です。
- 体力的に強い人
- 精神的に強い人
- 命と向き合える人
- 社会貢献が好きな人
- オカルト好きな人
社会貢献が好きな人や、精神的・体力的に強い人は特殊清掃の仕事に向いています。
自分が特殊清掃に向いているか確認しながら5つの特徴を見ていきましょう。
特徴1.体力的に強い人
現場では、遺品整理や不用品処分の時に重たい荷物を運ぶこともあり、それなりに力が必要です。
また30度を超える真夏の室内でも、近隣住民に迷惑をかけないように換気せず作業します。
特に、夏場は一日中暑いなか体を動かし続けます。
そのため、体力に自信がある人であれば仕事についていけるでしょう。
特徴2.精神的に強い人
特殊清掃の仕事は、メンタルの強さが求められます。
なぜなら、遺体があった部屋で作業をすることが多いためです。
また、ウジ虫やゴキブリなどの害虫が湧いていることもあり、凄惨な現場を見ても耐えられる精神力が必要です。
割り切って作業にあたらなければ、気分が悪くなったり精神的に苦しんだりしてしまいます。
亡くなった人と向き合う心は大切ですが、感情移入しすぎる優しい人は向いてないでしょう。
生々しい現場でも動じない精神力がある人は、特殊清掃の仕事が向いています。
特徴3.命と向き合える人
命と向き合える人は、特殊清掃に向いています。
なぜなら、特殊清掃を依頼する人は、遺族が多いからです。
家族が亡くなり悲しい思いをされているときに、特殊清掃員はお話を伺わなければなりません。
そのため、一般的な接客業よりも遺族に寄り添った丁寧な対応が求められます。
命と向き合って真剣に仕事ができる人は、特殊清掃に向いているといえるでしょう。
特徴4.社会貢献が好きな人
日頃から誰かのために行動したり、困っている人を助けたりできる人は、特殊清掃でやりがいを感じやすいです。
特殊清掃は人から敬遠されがちな仕事ですが、部屋の清掃のために誰かがやらなければいけません。
「大変な仕事をやってくれてありがとう」と遺族や大家さんから感謝される機会は多いです。
誰かのためになりたいと考えている人には向いている仕事といえるでしょう。
特徴5.オカルト好きな人
オカルトが好きな人も、特殊清掃に向いています。
幽霊や心霊現象に好奇心を掻き立てられる人は、生々しい現場でも躊躇なく作業できるでしょう。
ベテラン社員や先輩から怖い話を聞けるかもしれないので、オカルト好きな人にピッタリな仕事かもしれません。
5.特殊清掃の正社員になるには?
特殊清掃の正社員になるには、以下の3つの方法があります。
- 求人情報誌から応募する
- 求人サイトから応募する
- ハローワークから応募する
ここからは、それぞれの応募方法について見ていきましょう。
方法1.求人情報誌から応募する
地元のコンビニやスーパーなどに置いてある求人情報誌では、特殊清掃の求人情報が掲載されていることがあります。
求人情報誌には地域密着型の求人が多く、地元で見つけたい人におすすめです。
しかし、求人情報誌は掲載される情報が少ないので、良いと思った会社があればホームページも確認しましょう。
方法2.求人サイトから応募する
求人サイトに特殊清掃の正社員の求人が出ている場合もあります。
サイトの場合、特殊清掃の正社員に絞って検索できるため、会社ごとの条件を比較しやすいです。
また全国の求人情報が掲載されるため、地元に帰りたい人や引越しを前提とした人にもおすすめできます。
求人サイトは情報の入れ替わりが早いため、定期的に見ておくと条件に合う仕事と巡り合いやすいです。
方法3.ハローワークから応募する
ハローワークで特殊清掃の仕事を見つけることも可能です。
ハローワークは無料で求人情報を載せられるので、規模の小さい会社も掲載されています。
メリットはインターネット検索で全国の求人情報が閲覧できたり、相談員から紹介を受けられたりすることです。
書類の書きかたや面接のサポートも受けられるため、一人で就職活動をすることに不安のある人におすすめです。
一方、ハローワークにしか求人を出していない会社は、給料や待遇が良くない可能性があるので気をつけましょう。
6.特殊清掃の正社員に必要な資格はある?
「特殊清掃の仕事に必要な資格はあるの?」と気になる人も多いと思います。
結論から言うと、特殊清掃の正社員になるのに資格は必要ありません。
ただ、現場まで車で移動するため、普通自動車運転免許を必須としている会社は多いです。
また特殊清掃には関連する資格がいくつかありますが、持っていないから入社できないケースはほとんどありません。
経験や学歴を問わず募集している会社がほとんどです。
7.ブルークリーンで一緒に働きませんか?
もし特殊清掃の正社員になりたいなら、ブルークリーンで一緒に働きませんか?
ブルークリーンは関東圏を中心に特殊清掃を請け負っている会社で、安定した収入とキャリアを目指せます。
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年収400万円 |
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まとめ
特殊清掃の正社員の仕事は、血液や悪臭の除去、害虫駆除、遺品整理などがあります。
正社員の給料は手取り20万〜30万円、平均年収300万〜400万円なので、全国の平均年収と同程度です。
1年目から安定した年収で、他の業種と比べると初年度の給料が高い傾向にあります。
特殊清掃の正社員に関する求人は、求人サイトなどから仕事を見つけて応募しましょう。
またブルークリーンでも、特殊清掃員の求人募集をしています。
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また、特殊清掃業者の情報や特殊清掃に関する情報を発信している「特殊清掃マスター」というサイトもあります。
特殊清掃PLUSには無い情報も掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。