1.なぜ特殊清掃が必要になったのか?ご依頼の背景と経緯
今回ご相談をいただいたのは、東京都日野市に社宅を所有されている警備会社様からでした。
社宅にお住まいだった社員の方が室内で孤独死されたことを受け、すでに保証会社の手配により、遺品や家財の撤去作業までは完了している状態でした。
しかし、室内には腐敗に伴う臭気や体液の痕跡が残っており、このままでは内装工事や次の入居者受け入れに支障をきたす可能性が高いと判断されたとのこと。
警備会社・保証会社・管理会社の三者間での協議の結果、バイオリカバリー(特殊清掃)による脱臭・衛生復旧の必要性が認められ、弊社ブルークリーンにご依頼をいただきました。
孤独死が発生した空間は、表面的には片付いて見えても、空気中に漂う臭気成分や、床材内部へと浸透した体液など、目に見えないリスクが残存することがあります。
今回は、そうした“見えない衛生リスク”を可視化し、次の居住者が安心して暮らせる空間へと整備するため、専門的な処置にあたらせていただきました。
2.特殊清掃の対象となった部屋の状況とは?施工前の現場状態
対象となったのは、築年数の経った1Kアパートの一室でした。
すでに家財や生活用品の撤去は完了しており、室内には大きな残置物はない状態でしたが、床面には体液の痕跡や腐敗臭の残留が確認されました。
また、室内にこもる臭気は軽度ながらも持続的に感じられるレベルで、特に夏場や気温上昇時には再度拡散する可能性も懸念される状況でした。
室内には、建材の劣化や汚染が軽度に見える箇所も多く、通常の清掃で見過ごされやすい「目に見えない汚染」や「臭気の吸着」が蓄積していると判断。
ブルークリーンでは、原状回復工事の前段階における“見えないリスク”への対応こそがプロの役割であると捉えています。
今回も、床下への体液浸透の有無や、壁面・建具などへの臭気付着の可能性を念頭に、施工計画を慎重に設計しました。
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3.ブルークリーンが実施した特殊清掃の内容と工夫点
現地調査の結果、室内はすでに家財の撤去が完了していたものの、床面に残留する体液や臭気の拡散が確認されました。
原状回復工事を安全かつ円滑に進めるため、以下の作業を段階的にご提案いたしました。
- 床面に付着した体液・腐敗物の除去
- 床面の解体と床下の清掃
- 高濃度除菌剤による床・壁の消毒処理
- 臭気成分の分解を目的とした薬剤噴霧
- オゾン処理による空間全体の脱臭作業
正式なご依頼をいただいた後、早急に作業日を設定し、現地にて作業スタッフを配置。
作業中は換気動線と作業動線を明確に分け、臭気の再拡散や交差汚染を防止するためのゾーニングを実施しました。
また、室内環境の回復だけでなく、今後の内装業者による工事作業がスムーズに行える状態に整えることを意識し、床面の菌数と臭気濃度を徹底的に低減。
結果として、短時間ながらも清潔で安全な状態へと仕上げることができました。
4.特殊清掃を終えて|まとめとご依頼者さまの反応
今回の案件では、すでに残置物の撤去は済んでいたものの、「臭いが残ったままでは原状回復工事ができない」との理由からご相談をいただきました。
警備会社さまからのご紹介という経緯もあり、現場関係者間での情報共有や段取りのすり合わせを密に行いながら、丁寧かつ確実な初期対応を実施しました。
施工完了後には、「これで安心して工事に入れます。短期間でここまで仕上げてもらえて本当に助かりました」とのお言葉をお客様から頂戴しました。
近年、孤独死や突然死の発生件数は増加傾向にあり、こうした清掃の必要性は年々高まっています。
ブルークリーンでは、ただ清掃するだけではなく、建物の保全と周辺環境への配慮を両立した“衛生再生”のプロセスを大切にしています。
特殊清掃が必要な状況に直面した際、どこに頼ればよいのか迷われる方も多いはずです。
そのようなときは、どうか一人で悩まず、私たちブルークリーンにご相談ください。
安心して次のステップへ進むための環境づくりを、全力でサポートいたします。