絶縁状態の親が孤独死してしまった…発見から葬儀までの流れや必要な手続きやを紹介

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絶縁状態の親が孤独死してしまった…発見から葬儀までの流れや必要な手続きやを紹介

「孤独死について心配していませんか?」

「親の遺産相続について悩んでいませんか?」

「親との関係が疎遠になっていませんか?」

親が孤独死した場合、遺族には多くの手続きが必要になります。

遺体の発見や警察への連絡、葬儀の準備、相続手続き、遺品整理などが含まれます。

葬儀・相続手続き・遺品整理などは、感情的な負担や時間的な制約があるため、慎重かつ迅速な対応が求められます。

親との関係が疎遠や絶縁状態にある場合でも、遺産の相続や遺品整理に関する情報を正しく知っておくことが重要です。

本記事では、親の孤独死について、その後の手続きや相続について詳しく解説します。

この記事を読むことで、親の孤独死によって生じる問題に対処するための具体的な手続きや方法を学べるでしょう。

監修者 鈴木亮太(すーさん)

ブルークリーン株式会社

カスタマーサービス部所属

▶経歴
・公益社団法人日本ペストコントロール協会ペストコントロール技能師
・3,000件以上の孤独死案件に携わる

▶メディア出演
・「ABEMA 変わる報道番組 #アベプラ【公式】」ABEMA
・「田村淳の地上波ではダメ!絶対!」BSスカパー
日刊SPA!
bizSPA!フレッシュ
・「Channel恐怖」Aamzon prime video

孤独死とは?孤立死との違いを紹介

孤独死とは?孤立死との違いを紹介

孤独死とは、一人暮らしの高齢者や社会とのつながりが希薄な人が、自宅や公共の場所で亡くなり、その死が長期間にわたって誰にも気づかれないまま放置されることです。

日本では年間約3万人の孤独死(※)が発生しており、原因は高齢化や核家族化、都市化、経済的困窮、精神的な問題などが挙げられます。

増加する孤独死 年間で推計3万人へ突入 | 女性ヘルスケアマーケティングのウーマンズラボ (womanslabo.com)

遺体の発見が遅れることもあり、遺族や近隣住民に迷惑や損害を与えることもあります。

また、孤独死という言葉は、一般的には広く使われていますが、正式な法律用語ではありません。

法律上では、孤立死という言葉が使われます。

孤立死とは、一人暮らしの人が自宅で亡くなった場合に、その事実を知る人がいなかったり、知らせる方法がなかったりすることを指します。

孤立死には、自然死や事故死だけでなく、自殺や殺人も含まれます。

孤独死と孤立死には、厳密には違いがありますが、実際には区別が難しい場合も多くあります。

そのため、両者に大きな差はないと考えてもよいでしょう。

また、孤独死現場の掃除は特殊清掃が必要です。

特殊清掃について、聞き慣れないという方に向けて、下記で紹介した記事もありますので、詳しく知りたい方はこちらもチェックしてみてください。

特殊清掃とは?現場の事例や費用・業者の選び方を解説

親族が孤独死してから葬儀までの流れ

孤独死とは?孤立死との違いを紹介

親族が孤独死した場合、どのような手続きが必要なのでしょうか。

ここからは、親族が孤独死してから葬儀までの流れを解説します。

  1. 孤独死の現場が発見される
  2. 警察による現場検証が入る
  3. 遺族へ連絡が入る
  4. 警察署で死亡時の説明を受ける
  5. 葬儀の打ち合わせを行う

順番に見ていきましょう。

【関連記事】孤独死が起きたら葬儀はどうすれば良い?費用の負担者なども解説

流れ1.孤独死の現場が発見される

孤独死の現場は、通常は近隣住民や配達員などが不審な様子を察知し、警察に通報して発見されます。

しかし、遺体が長期間放置されている場合は、悪臭や虫の発生などで気づかれることもあります。

現場が発見されたら、警察は速やかに駆けつけて遺体の確認や死亡原因の調査を行います。

この時点では、遺族への連絡は行われません。

流れ2.警察による現場検証が入る

警察は現場に到着したら、まず遺体の身元を特定します。

身元が分からない場合は、指紋や顔写真などを用いて調べます。

次に、死亡原因を調査して、自然死や事故死、自殺や他殺などに分類されます

死亡原因を判断するためには、遺体の外傷や内臓の損傷、毒物や薬物の摂取などを検査します。

また、現場の状況や証拠物も収集します。これらの調査結果は、後に必要な報告書や証明書として作成されます。

警察による現場検証は、孤独死の事実確認や法的手続きにおいて重要な役割を果たします。

適切な検証手続きが行われることで、死亡原因や事件性の有無などが明らかになります。

流れ3.遺族へ連絡が入る

警察は現場検証が終わったら、遺族を特定し、孤独死の発生とその状況について遺族に連絡します。

この連絡では、遺族に対して遺体の状態や手続きに関する情報が伝えられます。例えば、以下のような内容が含まれます。

  • 遺体の発見場所や死亡時期
  • 遺体の状態や死亡原因
  • 遺体の引き取り方法や費用
  • 遺体の搬送先や保管先
  • 遺体の身元確認や関連書類の提出
  • 遺体の処理や葬儀の方法
  • 遺産や相続に関する手続き

遺族は警察からの連絡を受けたら、できるだけ早く警察との面談を受ける必要があります。

面談では、遺体の身元確認や関連書類の提出などの手続きを進めます。

また、遺体の引き取りや葬儀の方法も決めます。

流れ4.警察署で死亡時の説明を受ける

警察署では、遺族に対して孤独死の経緯や死亡時の状況について詳細な説明が行われます。

遺族は遺体の状態や死亡原因について正確な情報を得られます。

また、警察から以下のような書類を受け取れます。

書類名 説明
死亡証明書 死亡したことを証明する書類
死因証明書 死亡の原因を証明する書類
検視報告書 遺体の外傷や内臓の損傷などを記録する書類
現場検証報告書 現場の状況や証拠物などを記録する書類

流れ5.葬儀の打ち合わせを行う

孤独死をした場合は、親族が葬儀の打ち合わせを行う必要があります。

この打ち合わせでは、以下のことが決定されます。

  • 葬儀の内容や日程
  • 会場の手配や費用
  • 参列者への連絡や案内

この打ち合わせには、遺族と関係者、そして葬儀社の協力が必要です。

葬儀は故人への最後の別れですが、孤独死だった場合、親族と故人との関係が疎遠や絶縁状態だった可能性もあります。

その場合、遺族は自分たちの気持ちや責任、義務について考える必要があります。

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親の孤独死が起きたときにすぐやるべき5つのこと

親の孤独死が起きたときにすぐやるべき5つのこと

親の孤独死は、遺族にとって大きなショックとなるだけでなく、さまざまな手続きや問題に直面することになります。

親の孤独死が発生した場合に、遺族が即座に対応すべき重要な手続きを紹介します。

  • 相続人を特定する
  • プラスの財産を調査する
  • マイナスの財産を調査する
  • 電気・水道・ガスを解約する
  • 遺品整理をする

1つずつ見ていきましょう。

(1)相続人を特定する

親の孤独死が発生した場合、まずは相続人を特定することが必要です。

相続人の特定は法的手続きや遺産分割において不可欠であり、遺産の処理や相続手続きを進める上で基本となります。

遺産相続においては、法的な規定や遺言書の有無などを考慮しながら相続人を明確にする必要があります。

遺族は相続人を特定するために、適切な手続きや調査を行い、遺産分割や遺産処理の手続きに進むことが求められます。

(2)プラスの財産を調査する

親の孤独死が発生した場合、次にプラスの財産を調査することが必要です。

遺産には財産や資産が含まれており、遺族は遺産の内容や価値を正確に把握する必要があります。

プラスの財産は、預貯金、不動産、株式などの形で存在する可能性があります。

遺族は相続人として、財産の調査や評価を行い、適切な手続きや相続税の申告をするための情報を収集します。

(3)マイナスの財産を調査する

親の孤独死が発生した場合、さらにマイナスの財産を調査することが必要です。

マイナスの財産とは、遺族が引き継がなければならない借金や債務のことを指します。

遺族は、親の遺産の中にマイナスの財産が存在する可能性を認識し、債務の確認と処理を行う必要があります。

これには、親の借金や未払いの請求などを調査し、返済や交渉を行うことが含まれます。

(4)電気・水道・ガスを解約する

親の孤独死が発生した場合、その後も電気・水道・ガスの契約はそのまま残っています。

遺族は、孤独死が発生した住所の電気・水道・ガスの契約を解約する必要があります。

これにより、不要な請求や未払い料金の発生を防ぎ、適切な手続きを行うことが求められます

解約手続きには、各公共料金事業者との連絡や手続き書類の提出が含まれます。

(5)遺品整理をする

親の孤独死が発生した場合、最後に遺品整理をすることが必要です。

遺品整理は、故人の遺品を整理し、処分や保管の判断をする作業です。

遺族は感情的な負担を抱えながらも、故人の遺品を整理し、必要なものと不要なものを区別する必要があります。

遺品整理は物理的な作業だけでなく、思い出や感情と向き合うプロセスです。

適切な整理方法や遺品の処分先の選択についても考慮しながら、遺族は遺品整理を進めることが求められます。

親の孤独死は、遺族にとって大変な試練ですが、これらの手続きをしっかりと行うことで、故人に対する最後の責任を果たせます。

孤独死後に行う遺品整理はブルークリーンにお任せください

ブルークリーン

孤独死は、遺体発見後の手続きや遺品整理など、多くの問題を引き起こします。

遺品整理は、遺族にとって重要な作業ですが、孤独死現場の処理には専門の特殊清掃が必要です。

孤独死後の遺品整理は、2,000件以上の作業実績があり、安心して任せていただけるブルークリーンにお任せください。

24時間365日対応可能でLINEでの連絡も可能なので、気軽にご相談いただけます。

親の遺産を相続する人がやるべきこと

親の遺産を相続する人がやるべきこと

親が孤独死した場合、遺体の処理や葬儀、遺産などの手続きに追われることになります。

親の遺産を相続する人がやるべきことは、下記の2つです。

  • 住居の後処理をどうするのか考える
  • 相続人が2人以上いるなら遺産分割協議書を作成する

1つずつ見ていきましょう。

やること1.住居の後処理をどうするのか考える

親が孤独死した場合、住居の後処理は重要な課題です。

住居が賃貸物件か持ち家かによって、処理方法が異なります。

(1)賃貸物件の場合

賃貸物件の場合、遺族は退去手続きや家財の処分、賃貸契約の解約などを検討する必要があります。

できるだけすばやく退去の手続きをしておき、余計な費用の発生を防ぎましょう

賃貸契約には敷金や保証金などが関係する場合もあります。契約内容を確認し、返還や清算を求めることも忘れずに行いましょう。

家財は処分する場合もあれば、相続人が引き取る場合もあります。

家財の価値や量、引き取り先などを考慮し、適切な方法を選びましょう。

(2)持ち家の場合

持ち家の場合、相続人はここに住むのか、売却するのか、賃貸に出すのかなどを検討する必要があります。

相続人の誰かが住む場合は、名義変更するより前から住むことも可能です。

しかし、固定資産税を誰が払うのかなどでトラブルにならないよう、できるだけ早く名義変更の手続きをすることが望ましいです。

売却する場合は、市場価格や不動産業者の選び方などに注意しましょう。

賃貸に出す場合は、管理会社や入居者募集などに関する契約や費用を把握しましょう。

やること2.相続人が2人以上いるなら遺産分割協議書を作成する

親の遺産を相続する複数の相続人がいる場合、遺産分割を円滑に進めるために遺産分割協議書を作成する必要があります。

遺産分割協議書は、相続人間の財産分割や遺産の処理方法を明確にするための合意書です。

相続人は公平な分配や意思疎通を図りながら、遺産分割協議書の作成を進めましょう。

遺産分割協議書は、公証人役場で作成もできますが、費用や時間がかかる場合もあります。

相続人間で合意ができれば、自筆で作成することも可能です。

遺産分割協議書には、以下の項目を記載することが必要です。

  • 相続人の氏名や住所、続柄
  • 相続財産の種類や価額
  • 相続財産の分配方法や割合
  • 相続財産の処理方法や期限
  • 相続税や負債の負担方法や割合
  • 遺産分割協議書の作成日
  • 相続人全員の署名と押印

遺産分割協議書を作成することで、相続人間のトラブルを防げます

また、遺産分割協議書は、相続税の申告や登記などの手続きにも必要になる場合があります。

遺産分割協議書を作成する際には、専門家のアドバイスを受けることも検討しましょう。

親の孤独死は、心理的にも経済的にも大きな負担となります。

親の遺産を相続する人は、適切な手続きや手続き期限を守ること、生命保険の保険金受け取りの可能性なども留意する必要があります。

親の遺産を相続放棄する人が知っておくべきポイント

親の遺産を相続放棄する人が知っておくべきポイント

親の遺産を相続放棄する場合には、注意しなければならないポイントがあります。

  • 相続放棄には3か月の期限がある
  • 相続放棄を決めた後は手続きに関与しない
  • 生命保険の保険金を受け取れる可能性がある

1つずつ見ていきましょう。

ポイント1.相続放棄には3ヶ月の期限がある

親の遺産を相続放棄する場合、相続放棄の手続きには3か月の期限があります。

相続人は相続開始から3か月以内に家庭裁判所に相続放棄の届出を行う必要があります

期限を過ぎると、自動的に相続人としての権利や責任が生じます。

親の遺産には、財産だけでなく、借金や税金などの負債も含まれます。

そのため、期限内に相続放棄を行うことで、親の負債を引き受けるリスクを回避できます。

ポイント2.相続放棄を決めた後は手続きに関与しない

親の遺産を相続放棄する場合、相続放棄を決めた後は手続きに関与しないことが原則です。

相続放棄を行った相続人は、その後の遺産処理や相続手続きには関与しないことが法律で定められています。

もし、相続放棄後に遺産に関する行為をしたり、他の相続人と協議したりすると、相続放棄が無効になる可能性があります。

その場合、再び相続人としての権利や責任が発生します。

したがって、相続放棄後は一切関わらないことが重要です。

ポイント3.生命保険の保険金を受け取れる可能性がある

親の遺産を相続放棄する場合でも、生命保険は別途の契約であり、受け取られる場合があります。

生命保険は、契約者と受取人との間で結ばれた契約であり、遺産とは別物です。

そのため、相続放棄をした場合でも、受取人であれば保険金を受け取る権利があります

ただし、保険会社との連絡や必要な書類の提出などを適切に行うことが必要です。

また、保険金は相続税の対象になる場合もあるため、注意が必要です。

親の遺産を相続放棄する場合には、上記のポイントを押さえておくことが大切です。

相続放棄は、親の負債を回避するための有効な手段ですが、それに伴う権利や義務もあります。

相続放棄を行う場合は、適切なタイミングと手続きで行うことが重要です。

また、親の孤独死に関連する法律や制度についても、詳細な情報を入手することがおすすめです。

親との関係が疎遠や絶縁状態にある場合でも、孤独死に対してどのような責任や義務があるのか知っておくことが大切です。

親が孤独死をした後にやるべきことは多い

親が孤独死すると、遺族には多くの手続きが必要になります。

遺体の発見や警察への連絡、葬儀の準備、相続手続き、遺品整理などです。

これらの作業は、感情的な負担や時間的な制約があるため、慎重かつ迅速な対応が求められます。

特に、親との関係が疎遠や絶縁状態にある場合は、孤独死に対してどのような責任や義務があるのか知っておくことが重要です。

遺族が正しい知識と手続きを持って対処することで、負担を軽減できます。