1.ご依頼の背景
今回のご依頼は、千葉県美浜区にある団地で発生した孤独死現場の清掃依頼でした。
お部屋の管理をされている不動産会社様より、「迅速かつ柔軟な対応ができる業者」を探していた中で、ブルークリーンにお声がけいただきました。
これまでお付き合いのあった清掃業者では対応が遅く、早急な対応を求めていたため、当社へとご依頼が回ってきた形です。また、相見積もりで複数の業者が検討されている状況でしたが、「費用を抑えつつ、最低限の清掃で済ませたい」という要望が明確でした。
加えて、現場が団地の4階に位置していることや、エレベーターがない構造であることなど、作業上の制約も多く、効率的な作業計画が求められる案件でした。
オーナー様としては、「完全消臭までは必要ないが、次の入居者が問題なく入居できる状態に戻したい」という意向をお持ちで、このニーズに合わせた最適なプランをご提案することとなりました。
2.現場の状況と課題
畳には体液や血液によるシミが確認できましたが、幸いにも汚染は畳の下には浸透しておらず、床材への二次被害は避けられていました。室内には特有の臭気が漂っており、このまま放置すれば臭気の拡散や害虫の発生リスクが高まる状況でした。
集合住宅であることから、周囲の住民への配慮も重要な課題のひとつでした。また、依頼主様からは「次の入居者が安心して住める状態にしたい」というご要望をいただいており、適切な除菌・消臭作業と原状回復工事が必要な案件でした。
類似案件:築60年の空室で発生した孤独死現場の特殊清掃【川崎市川崎区】
3.ご提案と作業内容
ご依頼の背景と現場の状況を踏まえ、ブルークリーンでは衛生面とコストのバランスを考慮した作業プランをご提案しました。今回は「次の入居者が安心して住める状態に戻す」ことを目的に、以下の工程で作業を実施しました。
まず、汚染された畳を慎重に撤去し、畳の下の床材の汚染状況を確認。床下への浸透がなかったことを確認したうえで、床表面の徹底的な洗浄と除菌を行いました。この工程では、ANSI(アメリカ国家規格協会)やIICRC(国際クリーニング・修復認定機構)のガイドラインに基づいた専用の除菌剤を使用し、目に見えない細菌やウイルスも確実に除去しています。
続いて、室内に残る臭気を取り除くため、オゾン発生器を使用した消臭作業を実施しました。この工程により、特有の臭気は大幅に軽減され、室内の空気環境が改善しました。
原状回復工事では、見た目と衛生面の両方に配慮し、新しい畳の敷設と壁紙の一部補修を行いました。さらに、ハウスクリーニングを実施し、キッチン、浴室、トイレなどの水回りや窓ガラス、建具も丁寧に清掃しました。これにより、室内全体が清潔で快適な状態となり、次の入居者が安心して生活できる環境を整えました。
作業完了後には、依頼主様に写真付きの報告書を提出し、現地確認を行いました。その際には「想像以上に綺麗になった」とのお言葉をいただき、ご満足いただける仕上がりとなりました。
参考事案:頭皮が腐敗臭を放つ孤独死現場の特殊清掃【千葉県我孫子市】
4.まとめ
今回の孤独死現場清掃では、依頼者様の「最低限の清掃」というご要望を尊重しつつ、ANSI(アメリカ国家規格協会)やIICRC(国際クリーニング・修復認定機構)の基準に沿った安全で確実な作業を実施しました。
IICRCの「S540: 遺体現場の清掃および復旧基準」に基づき、畳に浸透した汚染物質を適切に除去し、EPA(米国環境保護庁)認定の薬剤で徹底除菌を実施。また、オゾン発生器と薬剤を併用した消臭作業で、残留臭気も大幅に軽減しました。
最終的には原状回復工事を行い、次の入居者が安心して住める状態に復旧。依頼者様からは「限られた予算内でここまで対応してもらえるとは思わなかった」との評価をいただきました。
ブルークリーンは、「最低限の作業」であっても安全性と衛生面を重視し、国際基準に準じたサービスを提供しています。孤独死現場や特殊清掃でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。