１．特殊清掃のご依頼背景は？
今回のお客様はこの物件に住んでいた方のご遺族様で、WEBサイトからお電話にてお問合せいただきました。
聞くところによると一人暮らしをしていたご親族様が孤独死の状態で発見され、その部屋に管理している不動産業者が現地確認で訪れたところ強い悪臭が発生しており共用部にまで影響が出ていたため、いち早く何とかしてほしいとお客様に連絡があり葬儀や相続に関する手続きが一通り終わったあと、不動産会社と協議しこの部屋の連帯保証人であるお客様が部屋の退去処理に伴う原状回復を行わなければならなくなったそうです。
季節的に臭いが悪化しやすい気温が続くなか、一か月近く放置されていたということもあり近隣からたくさん苦情が発生している状況だったため最短で現地にお伺いすることになりました。
２．特殊清掃する箇所は？部屋の状況について
当日はお客様お立会いのもと現場調査を実施しました。
部屋に入る直前から楽に感知できるほど悪臭が共用部にまで漏れ出しており、玄関を開けた瞬間に悪臭が更に増加するのを防ぐため、迅速な出入りを意識しておこなう必要がありました。
（私たちは孤独死のように体液や血液が露出されている現場では、見積もりの段階でも必ずPPE（個人保護具）を着用することが会社から義務付けられています。）
そして、部屋の様子は生活感がなく本などが乱雑に置かれた状態で、残された家財や荷物はそこまで多くなく、間取りに対して物量は少ない方でした。
全体の残置物の状態を確認したあと、悪臭の原因箇所である和室に向かいました。
ご遺体が発見されたと思われる場所は和室の奥であり、そこには体液や毛髪などが残されている状態で剥き出しのままになっていたのでそこから悪臭が発生していることが判明しました。
害虫はそこまで発生しておらず、ご遺体があった箇所の周辺に若干蛆虫やハエの死骸が落ちている程度でした。
一通り部屋の寸法を測り終わりましたが、調査の結果次のような懸念点が浮上しました。
⑴床が畳のため、下地材含め床下への被害が大きい可能性
⑵壁に一部体液が染み込んでおり、壁材の解体も検討しなければならないこと
原則、施工する範囲や工程はお客様の費用対効果を第一に検討するため、最小限の施工範囲に留まることが多いですが、今回のケースでは臭気も強くさらに原状回復工事が前提のご依頼だったため、ある程度のご提案をする必要性がありました。
そのため現地にてお客様に状況を伝えながら、どのような理由・原因でどのような施工をご提案するべきするかがポイントになりました。
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３．ご提案した特殊清掃の内容について
現地調査の結果、主に次の作業をお客様に提案いたしました。
・体液の除去
・畳の撤去
・床下地材と壁材の一部解体
・脱臭消臭
・荷物の搬出
・ご遺品の整理
お客様とお打ち合わせの結果、上記の工程を実施することになり、最短で作業の段取りを組むことになりました。
そして作業は現場責任者１名、作業者５名の合計６名で行い、脱臭工程まで入れると３０時間以上にわたる作業となりました。
当初懸念されていた、壁や床材の消臭度合いも対策通りに施工する事ができ、無事に消臭することに成功しました。
４．まとめ
今回お客様が当社に依頼した決め手は次の通りでした。
・スピード感
・作業提案力
・対応品質
今回のケースのように疎遠である親族からのご依頼も近年増加傾向にあります。
疎遠だとその個人様の近況もわかりづらい為、室内の遺品を通した近況の調査等もお気軽に私たちにご相談ください。
特殊清掃のご相談では作業に関すること以外にも、他ケースやその解決策を知ることにより心の不安が少しでも減少することがあります。
このようなケースが発生した場合は、１人で悩まず特殊清掃のプロである私たちにまずはご連絡いただければ、お客様が置かれた立場を一緒に考えて最適なプランをご提案することが可能です。また、早期発見や早期解決が費用をもっとも抑える手段になりますので、無料見積もりをご利用することをお勧めします。
